ユーザーが vSphere コンポーネントにログインするとき、または、vCenter Server のソリューション ユーザーが別の vCenter Server サービスにアクセスするときに、vCenter Single Sign-On は認証を実施します。ユーザーは、vCenter Single Sign-On によって認証され、vSphere オブジェクトを操作するために必要な権限を持っている必要があります。
- ソリューション ユーザーは、vSphere 環境内の一連のサービスを表します。インストールの際、VMCA はデフォルトで、各ソリューション ユーザーに証明書を割り当てます。ソリューション ユーザーは、その証明書を使用して vCenter Single Sign-On への認証を行います。vCenter Single Sign-On は、ソリューション ユーザーに SAML トークンを提供し、その後、ソリューション ユーザーは、環境内の他のサービスと連携することが可能になります。
- 他のユーザーが、たとえば、vSphere Web Client から環境内にログインしてきた場合、vCenter Single Sign-On によって、ユーザー名とパスワードが求められます。その認証情報を持つユーザーが対応するアイデンティティ ソース内に見つかった場合、vCenter Single Sign-On はそのユーザーに SAML トークンを割り当てます。これで、このユーザーは、再び認証を求められることなく、環境内の他のサービスにアクセスできます。
ユーザーが表示できるオブジェクトと実行できる内容は、通常、vCenter Server の権限設定で決まります。vCenter Server 管理者は、vCenter Single Sign-On からではなく vSphere Web Client の [権限] インターフェイスから権限を割り当てます。『vSphere セキュリティ』ドキュメントを参照してください。
vCenter Single Sign-On ユーザーと vCenter Server ユーザー
vSphere Web Client を使用することにより、ユーザーは vSphere Web Client のログイン ページで認証情報を入力して vCenter Single Sign-On に対して認証を行います。vCenter Server への接続後、認証済みユーザーは、ロールによって権限が与えられているすべての vCenter Server インスタンスまたは他の vSphere オブジェクトを表示することができます。それ以上の認証は不要です。
インストール後に、vCenter Single Sign-On ドメインの管理者(デフォルトは [email protected])は、vCenter Single Sign-On とvCenter Server の両方の管理者権限を持ちます。そのユーザーは、次に vCenter Single Sign-On ドメイン(デフォルトは vsphere.local)で、アイデンティティ ソースを追加してデフォルトのアイデンティティ ソースを設定し、ユーザーとグループを管理できます。
vCenter Single Sign-On への認証を行うすべてのユーザーは、パスワードの有効期限が切れていても、パスワードを知っている限り、自分のパスワードをリセットできます。vCenter Single Sign-On パスワードの変更を参照してください。パスワードを忘れたユーザーのパスワードは、vCenter Single Sign-On の管理者のみがリセットできます。
vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー
vCenter Single Sign-On 管理インターフェイスは、vSphere Web Client と Platform Services Controller Web インターフェイスからアクセスできます。
ESXi ユーザー
スタンドアロンの ESXi ホストには vCenter Single Sign-On や Platform Services Controller は組み込まれません。ESXi ホストの Active Directory への追加については、vSphere セキュリティ を参照してください。
vCenter Server コンポーネントへのログイン方法
vSphere Web Client または Platform Services Controller Web インターフェイスに接続してログインできます。
ユーザーが vSphere Web Client から vCenter Server システムにログインする場合、ログイン動作はユーザーがデフォルトのアイデンティティ ソースとして設定されているドメインに所属しているかどうかによって異なります。
- デフォルト ドメインに所属しているユーザーはユーザー名とパスワードでログインできます。
- vCenter Single Sign-On にアイデンティティ ソースとして追加されているがデフォルト ドメイン以外のドメインに所属しているユーザーは、vCenter Server にログインできますが、次のいずれかの方法でドメインを指定する必要があります。
- ドメイン名を前に含める。たとえば MYDOMAIN\user1
- ドメインを含める。たとえば、[email protected]
- vCenter Single Sign-On アイデンティティ ソースでないドメインに所属しているユーザーは vCenter Server にはログインできません。vCenter Single Sign-On に追加したドメインがドメイン階層の一部である場合、Active Directory は階層内の他のドメインのユーザーが認証されているかどうかを判断します。
環境に Active Directory 階層が含まれる場合は、サポートされる設定とサポートされない設定の詳細を、VMware ナレッジベースの記事 KB 2064250で確認してください。