vSphere Fault Tolerance は、EVC (Enhanced vMotion Compatibility) 機能が有効になっている場合にのみ、vSphere DRS (Distributed Resource Scheduler) と併用することができます。このプロセスにより、フォールト トレランス対応仮想マシンで、効率的な初期配置の利点を活かすことができます。
クラスタで EVC が有効になっていると、DRS によってフォールト トレランス対応仮想マシンの初期配置が推奨され、DRS の自動化レベルをプライマリ仮想マシンに割り当てることができるようになります(セカンダリ仮想マシンは、対応するプライマリ仮想マシンの設定と常に同じであることを前提とします)。
EVC が無効になっているクラスタ内の仮想マシンで vSphere フォールト トレランスを使用すると、フォールト トレランス対応の仮想マシンの DRS 自動化レベルが「無効」に設定されます。このようなクラスタでは、各プライマリ仮想マシンは登録されているホストでのみパワーオンされ、そのセカンダリ仮想マシンが自動的に配置されます。
フォールト トレランス対応の仮想マシンのペアでアフィニティ ルールを使用する場合、仮想マシン間のアフィニティ ルールはプライマリ仮想マシンにのみ適用されますが、仮想マシンとホスト間のアフィニティ ルールは、プライマリ仮想マシンとそのセカンダリ仮想マシンの両方に適用されます。プライマリ仮想マシンに仮想マシン間のアフィニティ ルールが設定される場合、DRS は、フェイルオーバー後(つまり、プライマリ仮想マシンが新規ホストに移行した後)に発生した違反を修正しようとします。