vSphere 5.5 以降では、デバイス(バス アドレス)をデバイス名(エイリアス)に永続的にマッピングできます。デバイス エイリアス構成ホスト プロファイルを使用して、マッピングを変更できます。永続的なマッピングを使用すると、ステートレス ホストの準拠警告を避けることができます。また、ステートフル ホストにも役立ちます。
デフォルトでは、デバイス エイリアス構成ホスト プロファイルが選択されています。つまり、エイリアスは各デバイスに割り当てられます。たとえば、起動プロセス中にホストでいずれかの NIC が認識されない場合、NIC エイリアスは変更されなくなります。これは、スクリプトで管理する場合や、リファレンス ホストからホスト プロファイルを適用する場合に役立ちます。
すべてのホストで統一された一定のデバイス命名を行うには、同種のホストのみでデバイス エイリアス プロファイルを使用します。同種のホストとは、PCI バスで同じネットワークおよびストレージ カードを使用して同一に構成されているホストです。
デバイス エイリアス構成コンプライアンス エラー
ホストが完全に同種ではない場合(ホストの PCI カードや BIOS レベルが異なる場合など)、リファレンス ホストからホスト プロファイルを適用すると、コンプライアンス チェックでコンプライアンス エラーが発生する可能性があります。コンプライアンス チェックでは、リファレンス ホストに存在しないホストの追加デバイスは無視されます。デバイスが最も少ないホストをリファレンス ホストとして選択してください。
コンプライアンス チェックでホストが完全に同種ではないことが示された場合、ハードウェア自体を変更しないとコンプライアンス エラーを修正できません。
コンプライアンス チェックでデバイスのエイリアス(vmhba3 などの名前)がリファレンス ホストと異なることが示された場合、修正できる可能があります。
- vSphere Auto Deploy でプロビジョニングされたホストを修正するには、ホスト プロファイルの修正を実行し、ホストを再起動します。
- vSphere Auto Deploy でプロビジョニングされたホストを修正するには、ホストを再プロビジョニングします。
デバイス エイリアス プロファイルに対するシステムのアップグレード
5.5 より前のバージョンの ESXi では、デバイス エイリアス構成プロファイルは存在しません。旧バージョンの ESXi を ESXi 5.5 以降にアップグレードする場合、次の問題を考慮してください。
- インストールされたホスト(vSphere Auto Deploy でプロビジョニングされていないホスト)の場合、ESXi ホストのアップグレードではエイリアスが保持されます。アップグレード後、BIOS から情報が提供される限りエイリアスは一定に保たれます。
- vSphere Auto Deploy イメージでプロビジョニングされた ESXi ホストのクラスタをアップグレードする場合、ESXi 5.5 はエイリアスの生成に以前のバージョンと同じアルゴリズムを使用するため、エイリアスは変更されません。リファレンス ホストの新しいホスト プロファイルを生成します。このホスト プロファイルには、デバイス エイリアス構成プロファイルが含まれています。リファレンス ホストのホスト プロファイルを他のすべてのホストに適用するように vSphere Auto Deploy を設定し、クラスタ間でデバイス命名の一貫性を確保します。
- システムをアップグレードする場合、BIOS をフラッシュしないでください。この操作でエイリアスが変更される可能性があります。最新レベルへの BIOS のフラッシュは、新規インストールの場合に適切です。