vCenter Server 組み込みリンク モードは、組み込みの Platform Services Controller を含む vCenter Server Appliance の拡張リンク モードをサポートしています。

vCenter Server 組み込みリンク モードでは、組み込み Platform Services ControllervCenter Server Appliance をまとめて接続して、ドメインを形成することができます。vCenter Server 組み込みリンク モードは、Windows vCenter Server 環境ではサポートされません。vCenter Server 組み込みリンク モードは、vSphere 6.5 Update 2 以降でサポートされ、多くのデプロイに適しています。

vCenter Server 組み込みリンク モードのその他の機能は、次のとおりです。
  • 拡張リンク モードを使用する外部デプロイよりもシンプルなドメイン アーキテクチャを実現する外部 Platform Services Controller がありません。
  • バックアップおよびリストア処理を簡単に実行できます。詳細については、「vCenter Server Appliance のファイル ベースのバックアップとリストア」を参照してください。
  • HA 処理がシンプルで、ロード バランサが不要です。
  • vCenter Server 組み込みリンク モードを使用して、最大 15 台の vCenter Server Appliance をリンクし、単一のインベントリ ビューに表示できます。
  • vCenter High Availability (vCenter HA) クラスタの場合は、3 台のノードが 1 台の論理 vCenter Server ノードとみなされます。vCenter HA アーキテクチャの概要については、『vSphere の可用性について』の「vCenter Architecture Overview」を参照してください。1 つの vCenter HA クラスタには、1 つの vCenter Server 標準ライセンスが必要です。
図 1. 組み込みリンク モード
注: 組み込みリンク モードは、Windows vCenter Server 環境ではサポートされません。

読み取り専用のレプリケーションでの組み込みリンク モード

vCenter High Availability (vCenter HA) インスタンスが異なる vCenter Server のインスタンスと接続されており、その vCenter Server インスタンスで組み込みリンク モードが有効である場合で、vCenter HA フェイル オーバーがパッシブ ノードに発生し、もう一方の vCenter Server ノードにあるレプリケーション パートナーと通信できない場合、vCenter HA ノードのレプリカは、読み取り専用モードになります。