ホストへの直接の緊急リストア操作では、vCenter Server が使用不可能になった場合や、vSphere Web Client を使用して vSphere Data Protection のユーザー インターフェイスにアクセスできない場合に、vCenter Server が含まれている仮想マシンをリストアできます。

vSphere Data Protection は、vSphere Data Protection の中心的な操作の多くを vCenter Server に依存しています。vCenter Server が使用できなくなった場合、緊急リストアを行って、vCenter ServervCenter Server Appliance、または Platform Services Controller を含む仮想マシンを、vSphere Data Protection アプライアンスが実行されている ESXi ホストに直接リストアできます。[緊急リストア] タブには、vSphere Data Protection アプライアンスによってバックアップされた仮想マシンのリストが表示されます。vCenter Server または Platform Services Controller インスタンスを含むこれらの仮想マシンは、vSphere Data Protection アプライアンスが実行されている ESXi ホストに新しい仮想マシンとしてリストアできます。緊急リストア操作のベスト プラクティス、推奨事項、および制限事項については、vSphere Data Protection のドキュメントを参照してください。

注: これは、vSphere Data Protection 6.1.3 を使用している場合の手順です。別のバージョンの vSphere Data Protection を使用している場合は、手順が異なることがあります。

前提条件

vSphere Data Protection を使用して vCenter Server 仮想マシンまたは vCenter Server Appliance をバックアップします。

手順

  1. Web ブラウザで http://host-name/ui または http://host-IP-address/ui に移動します。
    host-name の部分には ESXi ホストの名前を入力し、 host-IP-address の部分には vSphere Data Protection Appliance が配置されている ESXi ホストの IP アドレスを入力します。 VMware Host Client に管理者としてログインします。
    1. VMware Host Client インベントリ内で [ホスト] を右クリックし、メニューから [vCenter Server からの切断] を選択します。
    2. vCenter Server とホストの関連付けを解除するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されたら [vCenter Server からの切断] をクリックします。
    注: ESXi ホストがバージョン 5.1 の場合は、 VMware Host Client ではなく vSphere Client にログインし、 [サマリ] タブで [vCenter Server からホストの関連付け解除] をクリックします。
  2. Web ブラウザで、vSphere Data Protection 構成ユーティリティに移動します。
    https:// ip_address_VDP_Appliance:8543/vdp-configure/.
  3. [緊急リストア] タブで、リストア ポイントとして機能する仮想マシンを選択し、[リストア] をクリックします。
  4. [ホストの認証情報] ダイアログ ボックスで、有効なホストの認証情報を入力し、[OK] をクリックします。
  5. [バックアップのリストア] ダイアログ ボックスで、新しい名前を入力します。
  6. バックアップのターゲットとしてデータストアを選択し、[リストア] をクリックします。
    注意: データストア キャパシティのリストが表示されます。リストアに対応できる十分なディスク容量のあるデータストアを選択してください。容量が不足していると、リストアに失敗します。
    リストアされた仮想マシンは、vSphere ホスト レベルでインベントリにリストされます。より詳細なレベルのインベントリ パスへのリストアはサポートされていません。
  7. vCenter Server サービスが実行されていないことを確認します。
    • vCenter Server Appliance の場合、アプライアンス シェルで service-control --status --all コマンドを実行します。
    • Windows にインストールされた vCenter Server インスタンスの場合、Windows の [スタート] メニューから [コントロール パネル] > [管理ツール] > [サービス] を選択します。
  8. vcenter-restore スクリプトを実行して、リストア操作を完了し、すべての vCenter Server サービスを開始します。
    オプション アクション
    vCenter Server Appliance の場合 アプライアンス シェルで vcenter-restore スクリプトを実行します。
    vcenter-restore -u psc_administrator_username -p psc_administrator_password 
    Windows にインストールされている vCenter Server の場合
    1. Windows コマンド プロンプトから、vcenter-restore スクリプトに移動します。

      デフォルトでは、このスクリプトは C:\Program Files\VMware\vCenter Server\ にあります。

    2. vcenter-restore スクリプトを実行します。
      vcenter-restore -u psc_administrator_username -p psc_administrator_password 
      注: 以降引数を 3 回指定しない場合、必要な引数が指定されていないことが通知された後、スクリプトが終了します。

    ここで、psc_administrator_username は vCenter Single Sign-On 管理者のユーザー名で、UPN 形式を使用する必要があります。

  9. すべての vCenter Server サービスが実行されていることを確認します。
    • アプライアンスとしてデプロイされた vCenter Server Appliance の場合、アプライアンス シェルで service-control --status --all コマンドを実行します。
    • Windows にインストールされた vCenter Server の場合、Windows の [スタート] メニューから [コントロール パネル] > [管理ツール] > [サービス] を選択します。