vSphere DPM 機能に対する Wake-On-LAN (WOL) の使用は、この機能を VMware ガイドラインに従って構成し、テストが成功した場合、完全にサポートされます。クラスタの vSphere DPM をはじめて有効にする前に、または、vSphere DPM を使用しているクラスタに追加された任意のホストで、次の手順を実行する必要があります。

前提条件

WOL をテストする前に、クラスタが前提条件を満たしていることを確認します。

  • クラスタに少なくとも 2 台の ESX 3.5 (または ESX 3i バージョン 3.5) 以降のホストが含まれている必要があります。
  • 各ホストの vMotion ネットワーク リンクが正しく機能している必要があります。vMotion ネットワークは、ルータによって分離された複数のサブネットでなく、単一の IP サブネットであることが必要です。
  • 各ホスト上の vMotion NIC は、WOL をサポートしている必要があります。WOL のサポートを確認するには、はじめに VMkernel ポートに対応する物理ネットワーク アダプタの名前を突き止めます。vSphere Web Client のインベントリ パネルでホストを選択し、[構成] タブを選択して、[ネットワーク] をクリックします。この情報を取得したあと、[ネットワーク アダプタ] をクリックし、そのネットワーク アダプタに対応する登録情報を探します。関連するアダプタの [Wake on LAN 対応] 列が 「はい」 になっているはずです。
  • ホスト上の各 NIC の WOL 互換ステータスを表示するには、vSphere Web Client のインベントリ パネルでホストを選択し、[構成] タブを選択してから、[ネットワーク アダプタ] をクリックします。[Wake on LAN 対応] 列で、NIC が 「はい」 になっている必要があります。
  • WOL 対応の各 vMotion NIC が接続されているスイッチ ポートは、リンク速度が固定速度 (1,000 Mb/s など) ではなく、自動ネゴシエートするように設定されている必要があります。多くの NIC は、ホストがパワーオフ状態のときに 100 Mb/s 以下に切り替えることができる場合にのみ、WOL をサポートします。

これらの前提条件を確認したあと、vSphere DPM のサポートに WOL を使用する予定の各 ESXi ホストをテストします。これらのホストをテストするときは、vSphere DPM 機能がクラスタに対して無効になっていることを確認します。

注意: WOL を Wake プロトコルとして使用する vSphere DPM クラスタに追加されるすべてのホストをテストし、テストに合格しないホストは電源管理の使用を無効にしてください。これをしなかった場合、vSphere DPM はあとでパワーオンに戻すことができないホストをパワーオフする可能性があります。

手順

  1. vSphere Web Client ナビゲータで、ホストを参照して移動します。
  2. ホストを右クリックし、[電源] > [スタンバイ モードへの切り替え] を選択します。
    この操作により、ホストはパワーオフされます。
  3. ホストを右クリックし、[電源] > [パワーオン] を選択して、スタンバイ モードから切り替えます。
  4. ホストが正常にパワーオンしたかどうかを観察します。
  5. スタンバイ モードから移行できないホストについては、次の手順を実行します。
    1. vSphere Web Client ナビゲータでホストを選択し、[構成] タブを選択します。
    2. [ハードウェア] > [電源管理][編集] をクリックして、電源管理ポリシーを調整します。
    これを実行すると、vSphere DPM はそのホストをパワーオフする候補と見なさなくなります。