新世代の AMD プロセッサには、3DNow! プロセッサ命令が搭載されていません。クラスタ内のホストで異なる世代の AMD プロセッサが使用されていて、一部には 3DNow! 命令セットが搭載されていて一部には搭載されていない場合、ホスト間で仮想マシンを正常に移行できません。これらの命令を使用できないようにするには、EVC モードまたは CPU 互換性マスクを使用する必要があります。
vCenter Server の [AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)] EVC モードは、仮想マシンから 3DNow! 命令をマスクします。この EVC モードは、AMD Opteron Generation 3 ホストのみを含む EVC クラスタに適用できます。このモードを適用すると、クラスタでは 3DNow! 命令を搭載していない AMD Opteron ホストと vMotion の互換性を維持できます。AMD Opteron Generation 1 ホストまたは AMD Opteron Generation 2 ホストを含むクラスタは、3DNow! 命令を搭載していないホストと vMotion 互換にすることはできません。
前提条件
クラスタに含まれているホストが、AMD Opteron Generation 3 以降のプロセッサを持つホストだけであることを確認します。
手順
- ♦ EVC クラスタで [AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)] EVC モードを有効にします。
EVC モードを有効にする手順は、クラスタを作成する場合と、既存のクラスタのモードを有効にする場合とで異なります。また、既存のクラスタにパワーオン状態の仮想マシンがあるかどうかによっても異なります。
オプション 説明 クラスタの作成 新規クラスタ ウィザードで、AMD ホストの EVC を有効にして、[AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)] EVC モードを選択します。 パワーオン状態の仮想マシンがないクラスタの編集 クラスタ設定ダイアログ ボックスで、[VMware EVC] 設定を編集して、[AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)]EVC モードを選択します。 パワーオン状態の仮想マシンがあるクラスタの編集 [AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)]EVC モードは、クラスタ内にパワーオン状態の仮想マシンがある場合は有効にできません。 - クラスタ内の実行中の仮想マシンをすべてパワーオフするか、vMotion を使用してクラスタ外に移行します。
vMotion を使用して仮想マシンをクラスタ外に移行すると、都合の良いときまで仮想マシンのパワーオフを遅らせることができます。
- クラスタ設定ダイアログ ボックスで、[VMware EVC] 設定を編集して、[AMD Opteron Gen. 3 (3DNow!(TM) のサポートなし)]EVC モードを選択します。
- クラスタ外に仮想マシンを移行した場合は、それらをパワーオフし、元のクラスタにコールド移行します。
- 仮想マシンをパワーオンします。
- クラスタ内の実行中の仮想マシンをすべてパワーオフするか、vMotion を使用してクラスタ外に移行します。
結果
これで、3DNow! 命令を搭載していない AMD プロセッサを持つホストをクラスタに追加できました。また、クラスタ内の新しいホストと既存ホストとの間で、vMotion の互換性を保持できました。