vMotion での移行を行うには、ソース ホストとターゲット ホストに、正しく構成されたネットワーク インターフェイスが必要です。
vMotion トラフィック用に少なくとも 1 つのネットワーク インターフェイスを組み込んで各ホストを構成します。セキュアなデータ送信を確保するには、vMotion ネットワークをセキュアなネットワークにし、信頼できる相手だけがアクセスできるようにする必要があります。帯域幅を追加すると、vMotion のパフォーマンスが飛躍的に向上します。共有ストレージを使用せずに、vMotion を使用して仮想マシンを移行するときは、仮想ディスクの内容もネットワーク経由で転送されます。
vSphere 6.5 では、vMotion を使用するネットワーク トラフィックの暗号化が可能です。暗号化された vMotion は、ホストの構成、またはソースとターゲットのホスト間の互換性に依存します。
vMotion 同時移行の要件
vMotion ネットワークには、vMotion の同時セッションごとに 250 Mbps 以上の専用のバンド幅を確保する必要があります。帯域幅が大きいほど、移行は速く完了します。WAN の最適化技術によって得られるメリットは、250 Mbps の制限にはカウントされません。
最大同時 vMotion 操作数を判断するには、同時移行の制限を参照してください。これらの制限は、vMotion ネットワークへのホストのリンク速度によって異なります。
長距離 vMotion 移行の往復時間
環境に適切なライセンスを適用している場合は、ネットワークの長い往復遅延で隔てられたホスト間で、信頼性の高い移行を実行できます。vMotion 移行でサポートされているネットワークの最大往復待ち時間は 150 ミリ秒です。この往復時間により、遠い距離にある別の地理的場所に仮想マシンを移行できます。
複数の NIC vMotion
2 つ以上の NIC を必須の標準スイッチまたは Distributed Switch に追加することにより、vMotion 用に複数の NIC を構成できます。詳細については、当社のナレッジベースの記事http://kb.vmware.com/kb/2007467を参照してください。
ネットワークの構成
vMotion 対応ホストで、仮想ネットワークを次のように構成します。
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各ホストで、vMotion 用に VMkernel ポート グループを構成する。
vMotion トラフィックが IP サブネットを経由するようにするには、ホスト上で vMotion の TCP/IP スタックを有効化します。ESXi ホストの vMotion TCP/IP スタックへの vMotion トラフィックの配置を参照してください。
- ネットワーク用に標準スイッチを使用している場合は、仮想マシン ポート グループに使用されているネットワーク ラベルがホスト間で一貫していることを確認します。vMotion での移行時に、vCenter Server は、一致するネットワーク ラベルに基づいて仮想マシンをポート グループに割り当てます。
注:
デフォルトでは、移行先ホストに同じレベルのアップリンク以外の標準スイッチがある場合でも、物理アップリンクを構成していない標準スイッチに接続された仮想マシンの移行に vMotion は使用できません。
デフォルトの動作をオーバーライドするには、vCenter Server の config.migrate.test.CompatibleNetworks.VMOnVirtualIntranet 詳細設定を false に設定します。変更はすぐに有効となります。設定の詳細については、当社のナレッジベースの記事http://kb.vmware.com/kb/1003832を参照してください。vCenter Server の詳細設定の構成については、詳細設定の構成を参照してください。
vMotion ネットワーク リソースの構成に関する詳細は、vSphere vMotion のネットワークのベスト プラクティスを参照してください。