vSphere でのインベントリとは、権限の割り当て、タスクおよびイベントの監視、およびアラームの設定を行うことができる仮想および物理オブジェクトの集合体です。フォルダを使用してほとんどのインベントリ オブジェクトをグループ化することにより、管理を簡素化できます。

ホストを除くすべてのインベントリ オブジェクトは、その役割を表す名前に変更できます。たとえば、企業の部署、場所、または機能にちなんだ名前を付けることができます。vCenter Server は、仮想および物理インフラストラクチャの次のコンポーネントを監視および管理します。

データセンター

特定のオブジェクト タイプを体系化するフォルダとは異なり、データセンターは仮想インフラストラクチャで機能するために使用されるあらゆる種類のオブジェクトの集まりです。

データセンター内には、4 つの異なる階層があります。

  • 仮想マシン (およびテンプレート)

  • ホスト (およびクラスタ)

  • ネットワーク

  • データストア

データセンターは、ネットワークおよびデータストアのネームスペースを定義します。これらのオブジェクトの名前は、データセンター内で一意である必要があります。単一のデータセンター内で 2 つのデータストアが同一の名前を持つことはできません。ただし、2 つの異なるデータセンターで 2 つのデータストアが同一の名前を持つことは可能です。仮想マシン、テンプレート、およびクラスタは、データセンター内で一意にする必要がありませんが、各フォルダ内では一意にする必要があります。

2 つの異なるデータセンターで複数のオブジェクトが同じ名前である場合、それらが同一のオブジェクトである必要はありません。これが原因で、データセンター間でオブジェクトを移動すると、予期しない結果になることがあります。たとえば、data_centerA の networkA というネットワークは、data_centerB の networkA というネットワークと同じではない可能性があります。networkA に接続している仮想マシンを data_centerA から data_centerB に移動すると、その仮想マシンが接続するネットワークが変わります。

管理対象オブジェクトは 214 バイトを超えることもできません (UTF-8 エンコード)。

クラスタ

1 つのユニットとして連携する、ESXi ホストとそれに関連する仮想マシンの集合体。クラスタにホストを追加すると、ホストのリソースはクラスタのリソースの一部になります。クラスタは、すべてのホストのリソースを管理します。

クラスタで VMware EVC を有効にすると、CPU の互換性エラーが原因で vMotion での移行が失敗するということがなくなります。クラスタ上で vSphere DRS を有効にすると、クラスタ内のホストのリソースが結合されて、クラスタ内のホストに対してリソースのバランスをとれるようになります。クラスタ上で vSphere HA を有効にすると、クラスタのリソースがキャパシティ プールとして管理され、ホストのハードウェア障害から迅速に復旧できるようになります。

データストア

データセンター内の基盤となる物理ストレージ リソースを仮想化したもの。データストアは、仮想マシン ファイル用のストレージの場所です。これらの物理ストレージ リソースは、ESXi ホストのローカル SCSI ディスク、ファイバ チャネル SAN ディスク アレイ、iSCSI SAN ディスク アレイ、または NAS (ネットワーク接続型ストレージ) アレイから獲得できます。データストアは、基盤となる物理ストレージの性質に左右されることなく、仮想マシンに必要なさまざまなストレージ リソースに一貫したモデルを提供します。

フォルダ

フォルダを使用すると、同じタイプのオブジェクトをグループ化できるため、管理が容易になります。たとえば、フォルダを使用して、複数のオブジェクトにわたる権限を設定したり、複数のオブジェクトにわたるアラームを設定したり、有意義な方法でオブジェクトを整理したりすることができます。

フォルダには、別のフォルダ、またはデータセンター、クラスタ、データストア、ネットワーク、仮想マシン、テンプレート、またはホストなどの同じタイプのオブジェクトのグループを含むことができます。たとえば、1 つのフォルダには、複数のホストと、複数のホストを含む 1 つのフォルダを配置できますが、複数のホストと、複数の仮想マシンを含む 1 つのフォルダを配置することはできません。

データセンター フォルダはルート vCenter Server 直下に階層を形成し、ユーザーがこのデータセンターを便利な方法でグループ化できるようにします。各データセンター内には、仮想マシンおよびテンプレートが含まれる 1 階層のフォルダと、ホストやクラスタが含まれる 1 階層のフォルダ、データストアが含まれる 1 階層のフォルダ、ネットワークが含まれる 1 階層のフォルダが存在します。

ホスト

ESXi がインストールされている物理コンピュータ。仮想マシンはすべてホスト上で実行されます。

ネットワーク

仮想マシン同士または仮想データセンター外部の物理ネットワークを接続する仮想ネットワーク インターフェイス カード(仮想 NIC)、Distributed Switch または vSphere Distributed Switches、およびポート グループまたは分散ポート グループのセット。同じポート グループに接続されるすべての仮想マシンは、異なる物理サーバ上にある場合でも、仮想環境内の同じネットワークに属します。ポート グループおよび分散ポート グループ上では、ネットワークの監視と権限およびアラームの設定が可能です。

リソース プール

リソース プールは、ホストまたはクラスタの CPU リソースとメモリ リソースを区分するために使用されます。仮想マシンはリソース プール内で実行され、リソース プールのリソースを使用します。スタンドアロン ホストまたはクラスタの直接の子として複数のリソース プールを作成したあと、これらの制御をほかの個人または組織にデリゲートできます。

vCenter Server では、DRS コンポーネントを使用して、リソースのステータスを監視したり、リソースを使用している仮想マシンの調整または調整の提案を行なったりするさまざまなオプションが提供されます。リソースを監視し、アラームを設定できます。

テンプレート

新しい仮想マシンの作成とプロビジョニングに使用可能な、仮想マシンのマスター コピー。テンプレートには、ゲスト OS およびアプリケーション ソフトウェアをインストールしておくことができます。また、新規の仮想マシンに一意の名前が付けられ、ネットワーク設定が施されるように、デプロイ時にテンプレートをカスタマイズできます。

仮想マシン

ゲスト OS および関連アプリケーション ソフトウェアを実行できる仮想化されたコンピュータ環境。同一の管理対象ホスト マシンで、同時に複数の仮想マシンを操作できます。

vApp

vSphere vApp は、アプリケーションをパッケージ化して管理するフォーマットです。vApp には複数の仮想マシンを含めることができます。