ESXi を起動すると、ホストが自動構成段階に入り、この間にシステム ストレージ デバイスがデフォルト設定で構成されます。

ESXi イメージのインストール後に ESXi ホストを再起動するとき、システム ストレージ デバイスがデフォルト設定で構成されます。デフォルトで、すべての認識可能な空の内部ディスクが VMFS でフォーマットされ、そのディスクに仮想マシンを格納できます。ESXi Embedded では、VMFS で認識可能な空の内部ディスクもすべて、デフォルトでフォーマットされます。

注意: ESXi は空と思われるディスクを上書きします。ディスクに有効なパーティション テーブルまたはパーティションがない場合、そのディスクは空とみなされます。このようなディスクを利用するソフトウェアを使用している場合、特に従来のパーティション方式に代わり、または従来のパーティション方式に加えて論理ボリューム マネージャ (LVM) を使用している場合は、 ESXi によってローカル LVM が再フォーマットされる可能性があります。 ESXi を最初にパワーオンする前に、システム データをバックアップします。

ESXi ホストの起動元となるハード ドライブまたは USB デバイスでは、ディスク フォーマット ソフトウェアはハードウェア ベンダーが作成した既存の診断パーティションをそのまま保持します。残りの領域では、ソフトウェアは ESXi がホスト ドライブ上に作成するパーティション で説明するパーティションを作成します。

表 1. ESXi がホスト ドライブ上に作成するパーティション
ESXi のバージョン 作成されるパーティション
ESXi Installable フレッシュ インストールの場合は、いくつかの新しいパーティションが起動バンク、スクラッチ パーティション、およびロッカー用に作成されます。ESXi のフレッシュ インストールは、MSDOS ベースのパーティションの代わりに、GUID パーティション テーブル (GPT) を使用します。パーティション テーブル自体はバイナリ イメージの一部として固定されており、システムをインストールするときにディスクに書き込まれます。ESXi インストーラは VMFS のスクラッチ パーティションを空のままにし、インストールまたはアップグレード後に初めてホストが再起動されたときに、ESXi がこれらのパーティションを作成します。システム スワップ用の、4GB の VFAT スクラッチ パーティションが 1 つ作成されます。スクラッチ パーティションについて を参照してください。VFAT スクラッチ パーティションは、ESXi ホストの起動元となるディスクでのみ作成されます。
注: インストール時に VMFS ボリュームとスクラッチ パーティションを作成するには、ESXi インストーラでインストール ディスクに最低 5.2GB の空スペースが必要です。

インストーラは、インストール ディスクにのみ影響します。インストーラがサーバの他のディスクに影響することはありません。ディスクにインストールすると、インストーラによってディスク全体が上書きされます。インストーラでストレージを自動構成すると、インストーラはハードウェア ベンダーのパーティションを上書きしません。ESXi のインストール中、インストーラによってコア ダンプ用に 110MB の診断パーティションが作成されます。

ESXi Embedded コア ダンプ用の 110MB 診断パーティションを 1 つ (このパーティションがほかのディスクにない場合)。VFAT スクラッチ パーティションと診断パーティションは、ESXi ホストの起動元となるディスクでのみ作成されます。ほかのディスクでは、ソフトウェアは空のディスク 1 つに対して、そのディスクをすべて使用して VMFS5 パーティションを 1 つ作成します。空のディスクのみフォーマットされます。
ESXi Installable および ESXi Embedded の両方 残りの空き領域に VMFS5 パーティションを 1 つ。
たとえば、ローカル ストレージではなく共有ストレージ デバイスを使用する場合に、このデフォルト動作をオーバーライドする必要が生じる場合があります。自動のディスク フォーマットを防ぐためには、次の環境下で、ローカル ストレージ デバイスをホストから分離します。
  • ホストを最初に起動する前。
  • ホストをデフォルト構成にリセットした後で、ホストを起動する前。

自動ディスク フォーマットがすでに実行されている場合に、VMFS フォーマットをオーバーライドするには、データストアを削除することができます。『vCenter Server およびホストの管理』ドキュメントを参照してください。