デフォルトのインストールまたはアップグレード スクリプトを変更する場合や、独自のスクリプトを作成する場合には、サポートされているコマンドを使用します。インストーラの起動時に起動コマンドで指定するインストール スクリプトでは、サポートされているコマンドを使用します。
ESXiをインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、インストール スクリプトに install または upgrade またはinstallorupgrade のいずれかのコマンドが必要です。installコマンドでは、ほかのパーティションが作成されたあとに使用可能なすべての容量を占有する VMFS データストアを含む、デフォルトのパーティションが作成されます。
accepteula または vmaccepteula(必須)
ESXiの使用許諾契約書に同意します。
clearpart(任意)
ディスク上の既存のパーティションをすべてクリアします。installコマンドを指定する必要があります。既存のスクリプトの clearpartコマンドを編集するときには注意してください。
- --drives=
- 指定したドライブ上のパーティションを削除します。
- --alldrives
-
--drives=
の要件を無視し、すべてのドライブのパーティションの削除を可能にします。 - --ignoredrives=
-
指定するドライブ以外のすべてのドライブのパーティションを削除します。
--drives=
フラグまたは--alldrives
フラグを指定していない場合に必要です。 - --overwritevmfs
- 指定したドライブ上の VMFS パーティションの上書きを可能にします。デフォルトでは、VMFS パーティションの上書きは許可されません。
- --firstdisk=
-
disk-type1
-
[disk-type2,...]
dryrun(任意)
インストール スクリプトを解析し、確認します。インストールは実行されません。
インストール
これが新規インストールであることを指定します。ESXiをインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、install、upgrade、または installorupgrade コマンドが必要です。
- --disk= or --drive=
-
パーティショニングするディスクを指定します。コマンド
--disk=diskname
では、 diskname に、 ESXi でのディスク名またはディスク ファイルシステムのフル パスを指定できます。例は以下のとおりです。- ディスク名︰
--disk=naa.6d09466044143600247aee55ca2a6405
または - デバイス パス:
--disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0
使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名を参照してください。
- ディスク名︰
- --firstdisk=
- disk-type1,
- [ disk-type2,...]
-
最初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デフォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。
- ローカルに接続されたストレージ (local)
- ネットワーク ストレージ (remote)
- USB ディスク (usb)
引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされます。ESX がインストールされた最初のディスクを指定するesx、モデルおよびベンダー情報、VMkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsas ドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は--firstdisk=ST3120814A,mptsas,localになります。localesxは ESXi イメージを含むローカル ストレージに対して、remoteesx は ESXi イメージを含むリモート ストレージに対して使用できます。
- --ignoressd
- パーティショニングの対象からソリッド ステート ディスクを除外します。このオプションは、 installコマンドおよび --firstdisk オプションとともに使用できます。このオプションは --firstdiskオプションよりも優先されます。また、 upgradeコマンドおよび installorupgrade コマンドと、 --drive オプションまたは --disk オプションと同時に使用しても無効になります。自動パーティション化の際に SSD のフォーマットを避けるための詳細については、『 vSphere のストレージ』ドキュメントを参照してください。
- --overwritevsan
-
vSANディスク グループ内のディスク(SSD または HDD(磁気))に
ESXi をインストールする場合は、
--overwritevsan オプションを使用する必要があります。選択したディスクに
vSANパーティションがない状態でこのオプションを使用した場合、インストールは失敗します。
vSANディスク グループ内のディスクに
ESXi をインストールする場合、結果は選択したディスクによって異なります。
- SSD を選択した場合は、同じディスク グループ内の SSD および基盤となるすべての HDD がワイプされます。
- HDD を選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 より大きくなり、選択した HDD のみワイプされます。
- HDD ディスクを選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 以下になり、SSD および選択した HDD がワイプされます。
vSANディスク グループの管理の詳細については、『vSphere のストレージ』ドキュメントを参照してください。
- --overwritevmfs
- インストール前に、ディスク上の既存の VMFS データストアを上書きするために必要です。
- --preservevmfs
- インストール時に、ディスク上の既存の VMFS データストアを保持します。
- --novmfsondisk
- このディスク上に VMFS パーティションが作成されないようにします。ディスク上に VMFS パーティションがある場合は、 --overwritevmfsと共に使用する必要があります。
installorupgrade
ESXiをインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、install、upgrade、または installorupgrade コマンドが必要です。
- --disk= or --drive=
-
パーティショニングするディスクを指定します。コマンド
--disk=diskname
では、 diskname に、 ESXi でのディスク名またはディスク ファイルシステムのフル パスを指定できます。例は以下のとおりです。- ディスク名︰
--disk=naa.6d09466044143600247aee55ca2a6405
または - デバイス パス:
--disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0
使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名を参照してください。
- ディスク名︰
- --firstdisk=
- disk-type1,
- [ disk-type2,...]
- --overwritevsan
-
vSANディスク グループ内のディスク(SSD または HDD(磁気))に
ESXi をインストールする場合は、
--overwritevsan オプションを使用する必要があります。選択したディスクに
vSANパーティションがない状態でこのオプションを使用した場合、インストールは失敗します。
vSANディスク グループ内のディスクに
ESXi をインストールする場合、結果は選択したディスクによって異なります。
- SSD を選択した場合は、同じディスク グループ内の SSD および基盤となるすべての HDD がワイプされます。
- HDD を選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 より大きくなり、選択した HDD のみワイプされます。
- HDD ディスクを選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 以下になり、SSD および選択した HDD がワイプされます。
vSANディスク グループの管理の詳細については、『vSphere のストレージ』ドキュメントを参照してください。
- --overwritevmfs
-
ディスク上に VMFS パーティションが存在するが、ESX または ESXiのインストールは存在しない場合に、ESXi をインストールします。このオプションを指定しないと、ディスク上に VMFS パーティションがあっても、ESX または ESXiがない場合は、インストーラの実行に失敗します。
keyboard(任意)
システムのキーボード タイプを設定します。
- keyboardType
-
選択したキーボード タイプのキーボード マップを指定します。
keyboardType には、次のいずれかを指定する必要があります。
- ベルギー語
- ポルトガル語 (ブラジル)
- クロアチア語
- チェコスロバキア語
- デンマーク語
- エストニア語
- フィンランド語
- フランス語
- ドイツ語
- ギリシャ語
- アイスランド語
- イタリア語
- 日本語
- ラテン アメリカ言語
- ノルウェー語
- ポーランド語
- ポルトガル語
- ロシア語
- スロベニア語
- スペイン語
- スウェーデン語
- フランス語 (スイス)
- ドイツ語 (スイス)
- トルコ語
- ウクライナ語
- 英語 (英国)
- 米国デフォルト
- 米国 Dvorak
serialnum または vmserialnum(任意)
ESXi5.0.x では廃止されました。ESXi 5.1 以降でサポートされています。ライセンスを構成します。指定しなかった場合、ESXiは評価モードでインストールされます。
- --esx=<license-key>
-
使用する vSphere のライセンス キーを指定します。形式は 5 文字のグループを連結したものです (XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX)。
network(任意)
システムのネットワーク アドレスを指定します。
- --bootproto=[dhcp|static]
-
ネットワーク設定を DHCP から取得するか手動で設定するかを指定します。
- --device=
-
ネットワーク カードの MAC アドレスを指定するか、
vmnicNN
形式でvmnic0
のようにデバイス名を指定します。このオプションは、仮想スイッチのアップリンク デバイスを参照します。 - --ip=
-
インストールするマシンの IP アドレスを
xxx.xxx.xxx.xxx
形式で設定します。 --bootproto=staticオプションを指定する場合に必要です。それ以外の場合は無視されます。 - --gateway=
-
デフォルトのゲートウェイを IP アドレスで、
xxx.xxx.xxx.xxx
形式で指定します。 --bootproto=staticオプションと同時に使用します。 - --nameserver=
-
プライマリ ネーム サーバを IP アドレスとして指定します。
--bootproto=static
オプションと同時に使用します。DNS を使用しない場合はこのオプションは省略します。--nameserver
オプションでは、2 つの IP アドレスを指定することもできます。例:--nameserver="10.126.87.104[,10.126.87.120]"
- --netmask=
-
インストールしたシステムのサブネット マスクを
255.xxx.xxx.xxx
形式で指定します。--bootproto=static
オプションと同時に使用します。 - --hostname=
- インストールしたシステムのホスト名を指定します。
- --vlanid= vlanid
-
システムの VLAN を指定します。
--bootproto=dhcpオプションまたは
--bootproto=static
オプションと同時に使用します。1 ~ 4096 の整数を指定します。 - --addvmportgroup=(0|1)
- 仮想マシンで使用される仮想マシン ネットワークのポート グループを追加するかどうかを指定します。デフォルト値は 1 です。
paranoid(任意)
警告メッセージでインストールが中断されます。このコマンドを省略した場合、警告メッセージが記録されます。
part または partition(任意)
追加の VMFS データストアをシステムに作成します。作成できるデータストアは、各ディスクにつき 1 つだけです。installコマンドと同じディスクでは使用できません。ディスクごとに 1 つのパーティションしか指定できず、指定するのは VMFS パーティションでなければなりません。
- datastore name
- パーティションのマウント先を指定します。
- --ondisk= or --ondrive=
- パーティションを作成するディスクまたはドライブを指定します。
- --firstdisk=
- disk-type1,
- [ disk-type2,...]
-
最初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デフォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。
- ローカルに接続されたストレージ (local)
- ネットワーク ストレージ (remote)
- USB ディスク (usb)
引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされます。ESX がインストールされた最初のディスクを指定するesx、モデルおよびベンダー情報、VMkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsas ドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は--firstdisk=ST3120814A,mptsas,localになります。localesxは ESXi イメージを含むローカル ストレージに対して、remoteesx は ESXi イメージを含むリモート ストレージに対して使用できます。
reboot(任意)
スクリプトを使用したインストールが完了したあと、マシンを再起動します。
- <--noeject>
- CD は、インストール後に取り外されません。
rootpw(必須)
システムの root パスワードを設定します。
- --iscrypted
- パスワードが暗号化されていることを示します。
- password
- パスワード値を指定します。
アップグレード
ESXiをインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、install、upgrade、または installorupgrade コマンドが必要です。
- --disk= or --drive=
-
パーティショニングするディスクを指定します。コマンド
--disk=diskname
では、 diskname に、 ESXi でのディスク名またはディスク ファイルシステムのフル パスを指定できます。例は以下のとおりです。- ディスク名︰
--disk=naa.6d09466044143600247aee55ca2a6405
または - デバイス パス:
--disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0
使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名を参照してください。
- ディスク名︰
- --firstdisk=
- disk-type1,
- [ disk-type2,...]
-
最初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デフォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。
- ローカルに接続されたストレージ (local)
- ネットワーク ストレージ (remote)
- USB ディスク (usb)
引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされます。ESX がインストールされた最初のディスクを指定するesx、モデルおよびベンダー情報、VMkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsas ドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は--firstdisk=ST3120814A,mptsas,localになります。localesxは ESXi イメージを含むローカル ストレージに対して、remoteesx は ESXi イメージを含むリモート ストレージに対して使用できます。
%include または include(任意)
解析する別のインストール スクリプトを指定します。このコマンドはマルチライン コマンドと同様に処理されますが、1 つの引数だけを使用します。
- filename
- 例: %include part.cfg
%pre(任意)
キックスタート構成が評価される前に実行するスクリプトを指定します。たとえば、含めるキックスタート ファイル用にファイルを生成する際に使用できます。
- --interpreter
- =[python|busybox]
- 使用するインタプリタを指定します。デフォルトは busybox です。
%post(任意)
パッケージのインストールが完了したあとに、指定したスクリプトを実行します。複数の %postセクションを指定した場合は、インストール スクリプト内に出現する順序で実行されます。
- --interpreter
- =[python|busybox]
- 使用するインタプリタを指定します。デフォルトは busybox です。
- --timeout=secs
- スクリプト実行時のタイムアウトを指定します。タイムアウトになったときにスクリプトが終了していなかった場合、スクリプトは強制的に停止されます。
- --ignorefailure
- =[true|false]
- true を指定した場合、 %postスクリプトがエラーで停止しても、インストールは正常に終了したと見なされます。
%firstboot
最初の起動中にのみ実行するinitスクリプトを作成します。このスクリプトは、次回以降の起動では無効になります。複数の %firstbootセクションを指定した場合は、キックスタート ファイル内に出現する順序で実行されます。
- --interpreter
- =[python|busybox]