外部の Platform Services Controller を持つ vCenter Server インスタンスをデプロイまたはインストールした場合は、統合ユーティリティを使用して、Platform Services Controller が組み込まれた vCenter Server インスタンスに変換することができます。

この統合は、 vcsa-util コマンド ライン ユーティリティを使用して実行されます。 vcsa-util ユーティリティは、 vcsa-converge-cli ディレクトリにあります。
  • Linux 64 ビット︰lin64/vcsa-util
  • MasOS X:mac/vcsa-util
  • Windows:win32/vcsa-util.exe

統合ユーティリティは、1 つのドメイン内でのみ実行できます。複数のドメイン間で実行することはできません。

注: vcsa-util コマンドは、Windows、Linux、または Mac OS オペレーティング システムを実行しているシステムから実行できます。統合ユーティリティを実行しているシステムの管理者権限が必要です。 Platform Services Controller が組み込まれた Platform Services Controller に、外部の Platform Services Controller を持つ vCenter Server を再構成することは、各ノードで同じバージョンを実行している vCenter Server Appliance でのみサポートされます。Windows にインストールされている vCenter Server ではサポートされていません。

外部の Platform Services Controller を持つ vCenter Server を、Platform Services Controller が組み込まれた vCenter Server に統合した後、環境内の ESXi ホストに対し証明書を更新する必要があります。これを行わないと、その他の製品で vCenter Server に接続しようとすると、接続エラーが発生します。詳細については、『vSphere セキュリティ』ドキュメントの「ESXi 証明書の更新」を参照してください。

前提条件

vCenter Server Appliance 6.7 Update 2 ISO をダウンロードしてマウントします。構成方法については、vCenter Server Appliance インストーラのダウンロードとマウントを参照してください。

vCenter Server と外部の Platform Services Controller インスタンスのバックアップを作成して、再構成が失敗した場合にリストアできるようにします。

プロセスを開始する前に、vCenter HA を無効にして削除します。vCenter HA の設定との統合はサポートされていません。統合プロセスを開始する前に、vCenter HA 設定をすべて削除します。統合が正常に終了したら、組み込みのノードでの vCenter HA 設定を有効にできます。

手順

  1. converge.jsondecommission_psc.json テンプレートを編集して、管理 ESXi ホストまたは vCenter ServervCenter Server Appliance についての情報を含めます。converge.json テンプレートの準備の詳細については、外部ノードを組み込みノードに再構成するための JSON 構成ファイルの準備を参照してください。
    DRS 設定を実行している場合は、JSON ファイルの ESXi ホストではなく、 vCenter Server のみを入力します。
  2. 事前チェック モードで統合コマンドを実行します。事前チェックでは、統合は実行されませんが、JSON ファイルが確認され、競合がチェックされます。事前チェック モードで統合コマンドを実行するには、vcsa-util converge --precheck-only converge.json を入力します。
  3. Windows、Linux、または Mac OS オペレーティング システムで実行されているクライアント マシンで vcsa-util converge converge.json コマンドを実行して、統合プロセスを開始します。この操作により、新しい組み込みの Platform Services Controller がインストールされて設定されます。vsca-util converge コマンドで使用可能な引数のリストについては、統合コマンドの構文を参照してください。
    1. Platform Services ControllervCenter Server をバックアップした場合は、yes または no と入力します。
    2. コマンドによって証明書のサムプリントが提供され、承認が求められます。承認して続行するには、1 と入力します。
    ユーティリティが正常に完了したら、 vCenter Server Appliance のアプライアンス管理インターフェイス ( https://appliance-IP-address-or-FQDN:5480) にログインし、 Platform Services Controller が組み込まれた vCenter Server になったことを確認できます。
  4. (オプション) 外部の Platform Services Controller を使用する環境にデプロイされた任意の製品を、新たにデプロイされた組み込みの Platform Services Controller を使用するように再構成します。
  5. vcsa-util decommission decomission.json コマンドを実行して、元の Platform Services Controller を廃止します。この操作によって、外部 Platform Services Controller が SSO ドメインから削除されます。
    vcsa-util decommission ユーティリティは、 cmsso-util ユーティリティを使用して、 Platform Services Controller を廃止します。 cmsso-utilPlatform Services Controller を廃止する場合は、まず手動で Platform Services Controller をシャットダウンし、 cmsso-util で登録解除も行う必要があります。 cmsso-util コマンドを直接使用する手順については、VMware ナレッジベースの記事 ( https://kb.vmware.com/s/article/2106736) を参照してください。
    注: 廃止前に Platform Services Controller をシャットダウンした場合、または cmsso-util を使用して手動で廃止しない場合、セキュリティおよび複製の問題が発生する可能性があります。

次のタスク

環境内の ESXi ホストに対し証明書を更新します。『vSphere セキュリティ』ドキュメントの「ESXi 証明書の更新」を参照してください。