消費されたメモリのチャートは、クラスタ内で最もメモリ消費量が多い子オブジェクト 10 個のメモリ使用量を表示します。

クラスタ内のリソース プールおよび仮想マシンの場合、このチャートはクラスタの [パフォーマンス] タブの [リソース プールと仮想マシン] ビューにあります。クラスタ内のホストの場合、このチャートはクラスタの [パフォーマンス] タブの [ホスト] ビューにあります。

表 1. データ カウンタ
チャートのラベル 説明
resource_poolvirtual_machine、または host クラスタ内にあるすべてのリソース プールおよび仮想マシン、またはクラスタ内のすべてのホストによって使用されるマシン メモリの量 (クラスタの表示によって異なる)。

消費メモリには、仮想マシン メモリ、サービス コンソール メモリ、および VMkernel メモリが含まれます。

消費メモリ = 合計ホスト メモリ - 空きホスト メモリ

  • カウンタ: consumed
  • 統計タイプ: 絶対値
  • 単位:メガバイト (MB)
  • ロールアップ タイプ:平均 (最小値/最大値)
  • 収集レベル: 1 (4)

チャートの分析

メモリ使用量は、パフォーマンスの問題の指標にはなりません。ホストでスワップまたはバルーンが発生し、その結果仮想マシンのゲストでスワップが発生した場合、メモリ使用量は高くなります。このような場合、CPU のオーバーコミットやストレージの遅延など、ほかの問題を確認してください。

クラスタ、リソース プール、または vApp のメモリ使用量が常に高い場合、次の対応策を検討してください。

表 2. メモリ パフォーマンスの向上に関するアドバイス
# 解決方法
1 各仮想マシンに VMware Tools がインストールされていることを確認する。
2 バルーン ドライバが有効であることを確認する。バルーン ドライバは VMware Tools と一緒にインストールされるもので、パフォーマンスの向上に大きく影響します。VMkernel はバルーンやスワップによって、未使用の仮想マシン メモリを定期的に回収します。一般的に、これは仮想マシンのパフォーマンスに影響を与えません。
3 バルーン値が大きい場合、ホスト上の仮想マシンおよびリソース プールについて、リソース共有、予約、および制限を確認します。ホストの設定が適切で、仮想マシンの設定より小さくないことを確認します。ホスト上に未使用のメモリがあり、仮想マシンでメモリのスワップやバルーンが高頻度で発生している場合、仮想マシン (リソース プールに属している場合はリソース プール) はリソースの上限に達しています。そのホストに設定されているリソースの上限を確認します。
4 クラスタが DRS クラスタではない場合、DRS を有効にする。DRS を有効にするには、次のタスクを実行します。
  1. クラスタを選択し、[構成] タブをクリックします。
  2. [サービス] で、[vSphere DRS] をクリックします。
  3. [編集] をクリックします。

    [クラスタ設定の編集] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [vSphere DRS をオンにする] をクリックし、[OK] をクリックします。
5

クラスタが DRS クラスタの場合は次の処理を行う。

  • ホストの数を増やし、1 台以上の仮想マシンを新しいホストに移行させます。
  • しきい値の積極性を確認します。値が低い場合、しきい値を増やします。これにより、クラスタで高負荷部分が発生するのを回避できます。
6 1 台以上のホストに物理メモリを追加する。