PacketCapture ユーティリティを使用して、接続速度の低下、パケット消失、接続問題などのネットワークの問題を診断します。

PacketCapture は、ネットワークの問題の診断に必要な最小のデータ量のみをキャプチャして保存する、軽量の tcpdump ユーティリティです。PacketCapture は、ESXi および vCenter Server Appliance の rhttpproxy サービスに組み込まれています。rhttpproxy サービスの XML 構成ファイルを編集して、PacketCapture を開始および停止します。

手順

  1. パケットのキャプチャを開始します。
    1. SSH 接続を開き、ESXi ホストまたは vCenter Server Appliance にログインします。
    2. config.xml ファイルを開いて編集します。
      vSphere コンポーネント ファイルの場所
      ESXi /etc/vmware/rhttpproxy/config.xml
      vCenter Server Appliance /etc/vmware-rhttpproxy/config.xml
    3. 次の変更を行います。
      <config>
        <packetCapture>
          <enabled>true</enabled>
    4. (オプション) PacketCapture オプションを設定します。
      オプションとデフォルト値 説明
      <validity>72</validity> 最終更新日が指定された期間よりも前で、進行中のプロセスの一部ではない pcap および pcap.gz ファイルを起動時にすべて削除します。
      <directory>/directory_path</directory> pcap および pcap.gz ファイルが保存されているディレクトリ。ディレクトリが存在し、アクセスできる必要があります。
      <maxDataInPcapFile>52428800</maxDataInPcapFile> pcap および pcap.gz ファイルそれぞれが、新しいファイルにロールオーバーする前に保存可能な、キャプチャされたデータ量(バイト単位)。最小サイズは、vCenter Server Appliance で 5 MB、ESXi で 2.5 MB です。
      注: pcap ファイルに 50 MB のキャプチャされたデータを保存するには、約 67.5 MB の pcap ファイルが必要です。
      <maxPcapFilesCount>5</maxPcapFilesCount> ローテーションを行う pcap または pcap.gz ファイルの数。最小数は 2 です。
    5. config.xml ファイルを保存して閉じます。
    6. 次のコマンドを実行して、config.xml ファイルを再ロードします。
      kill -SIGHUP `pidof rhttpproxy`
  2. パケットのキャプチャを停止します。
    1. SSH 接続を開き、ESXi ホストまたは vCenter Server Appliance にログインします。
    2. config.xml ファイルを開いて編集します。
    3. 次の変更を行います。
      <config>
        <packetCapture>
          <enabled>false</enabled>
    4. config.xml ファイルを保存して閉じます。
    5. 次のコマンドを実行して、config.xml ファイルを再ロードします。
      kill -SIGHUP `pidof rhttpproxy`
  3. キャプチャされたデータを収集します。
    pcap または pcap.gz ファイルは、次のデフォルトのディレクトリに保存されます。
    vSphere コンポーネント ファイルの場所
    ESXi /var/run/log
    vCenter Server Appliance /var/log/vmware/rhttpproxy

次のタスク

Wireshark などのネットワーク アナライザ ツールを実行するシステムに pcap および pcap.gz ファイルをコピーして、パケットの詳細を調査します。

ESXi ホストからキャプチャされた pcap および pcap.gz を分析する前に、TraceWrangler ユーティリティを使用して、フレーム サイズ メタデータを修正します。詳細については、https://kb.vmware.com/kb/52843 を参照してください。