ラウンド ロビン パス選択ポリシーに対しては、デフォルトで遅延メカニズムが有効になります。このメカニズムでは、I/O の最適なパスを選択するために、I/O のバンド幅とパスの遅延が考慮されます。遅延メカニズムを使用すると、ラウンド ロビン ポリシーは動的に最適なパスを選択して、ロード バランシングの効果を向上させることができます。

遅延メカニズムは、デフォルトのパラメータを変更したり、無効にしたりできます。

前提条件

ラウンド ロビンにパス選択ポリシーを設定します。パス選択ポリシーの変更を参照してください。

手順

  1. 遅延メカニズムを設定するには、次のコマンドを使用します。
     esxcli storage nmp psp roundrobin deviceconfig set --type=latency --device=device ID
    このコマンドには次のパラメータがあります。
    パラメータ 説明
    -S|--num-sampling-cycles=sampling value --typelatency に設定すると、各パスの平均遅延を計算するために使用する I/O の数がこのパラメータによって制御されます。このパラメータのデフォルト値は 16 です。
    -T|--latency-eval-time=time in ms --typelatency に設定すると、パスの遅延が更新される頻度がこのパラメータによって制御されます。デフォルトは 3 分です。
  2. 遅延ラウンド ロビンとそのパラメータが正しく設定されていることを確認します。
     esxcli storage nmp psp roundrobin deviceconfig get --device=device ID
    または
     esxcli storage nmp device list --device=device ID

    次のサンプル出力で、パスの設定を示します。

     Path Selection Policy: VMW_PSP_RR
       Path Selection Policy Device Config: {policy=latency,latencyEvalTime=180000,samplingCycles=16,curSamplingCycle=16,useANO=0; CurrentPath=vmhba1:C0:T0:L0: NumIOsPending=0,latency=0}
    

次のタスク

遅延メカニズムを無効にするには、ホストの [システムの詳細設定] で Misc.EnablePSPLatencyPolicy パラメータを 0 に変更します。