VMFS ファイル システムには、その導入時以降、いくつかのバージョンが公開されています。現在、ESXi は VMFS5 および VMFS6 をサポートしています。

サポートされているすべての VMFS バージョンで、ESXi は読み取りおよび書き込みを完全にサポートします。サポートされている VMFS データストアで、仮想マシンを作成し、パワーオンすることができます。

表 1. ホスト アクセスと VMFS のバージョン
VMFS ESXi
VMFS 6 読み取りおよび書き込み
VMFS5 読み取りおよび書き込み
VMFS3 サポート対象外。VMFS5 へのアップグレードの詳細については、VMFS データストアのアップグレードを参照してください。
次の表では、VMFS5 と VMFS6 の主な特性を比較しています。詳細については、「 構成の上限」を参照してください。
表 2. VMFS5 と VMFS6 の比較
機能 VMFS5 VMFS 6
バージョン 6.5 以降の ESXi ホストへのアクセス はい はい
バージョン 6.0 以前の ESXi ホストへのアクセス はい いいえ
ホストあたりのデータストア 512 512
512n ストレージ デバイス はい 可(デフォルト)
512e ストレージ デバイス 可。ローカル 512e デバイスではサポートされません。 可(デフォルト)
4Kn ストレージ デバイス いいえ はい
容量の自動再利用 いいえ はい
esxcli コマンドを使用した手動による容量再利用。蓄積されたストレージ容量の手動による再利用を参照してください。 はい はい
ゲスト OS からの容量の再利用 制限あり はい
GPT ストレージ デバイスのパーティショニング はい はい
MBR ストレージ デバイスのパーティショニング はい

以前に VMFS3 からアップグレードした VMFS5 データストア向け。

いいえ
各 VMFS エクステントにつき 2 TB を超えるストレージ デバイス はい はい
大容量の仮想ディスク、または 2 TB を超えるディスクを持つ仮想マシンのサポート はい はい
1 KB の小さなファイルのサポート はい はい
ATS をサポートするストレージ デバイスで ATS のみのロック メカニズムをデフォルトで使用。VMFS のロック メカニズムを参照してください。 はい はい
ブロック サイズ 標準の 1 MB 標準の 1 MB
デフォルトのスナップショット 2 TB より小さい仮想ディスクの場合は VMFSsparse。

2 TB より大きい仮想ディスクの場合は SEsparse。

SEsparse
仮想ディスクのエミュレーションのタイプ 512n 512n
vMotion はい はい
異なるデータストア タイプ間の Storage vMotion はい はい
High Availability および Fault Tolerance はい はい
DRS および Storage DRS はい はい
RDM はい はい
VMFS データストアを使用するときは、次の点に注意してください。
  • データストア エクステント。複数にまたがる VMFS データストアでは、同種のストレージ デバイスである 512n、512e、または 4Kn のみを使用する必要があります。複数にまたがるデータストアは、異なる形式のデバイスに拡張できません。
  • ブロック サイズ。VMFS データストアのブロック サイズにより、最大ファイル サイズとファイルが占める容量が定義されます。VMFS5 データストアと VMFS6 データストアは、1 MB のブロック サイズをサポートしています。
  • Storage vMotion。Storage vMotion は、VMFS データストア、vSAN データストア、Virtual Volumes データストア間の移行をサポートしています。vCenter Server は互換性チェックを実行し、異なるタイプのデータストア間の Storage vMotion を検証します。
  • Storage DRS:VMFS5 と VMFS6 は、同じデータストア クラスタに共存できます。ただし、クラスタ内のすべてのデータストアで同種のストレージ デバイスを使用する必要があります。同じデータストア クラスタ内で異なる形式のデバイスを混在させないでください。
  • デバイス パーティションのフォーマット。新しい VMFS5 または VMFS6 データストアは、GUID パーティション テーブル (GPT) を使用して、ストレージ デバイスのフォーマットを行います。GPT フォーマットを使用すると、2 TB より大きいデータストアを作成できます。VMFS5 データストアは、以前に VMFS3 からアップグレードされている場合、VMFS3 の特徴であるマスター ブート レコード (MBR) パーティション フォーマットを続けて使用します。GPT への変換は、データストアを 2TB を超えるサイズに拡張したあとでのみ可能です。