iSCSI ヘッダおよびデータの整合性を保護するために、iSCSI プロトコルにはヘッダ ダイジェストおよびデータ ダイジェストというエラー訂正方法が規定されています。
パラメータは両方ともデフォルトで無効になっていますが、有効にできます。これらのダイジェストは、iSCSI イニシエータとターゲット間で双方向に伝送されるヘッダおよび SCSI データにそれぞれに含まれます。
ヘッダおよびデータのダイジェストは、TCP やイーサネットなどのほかのネットワーク レイヤーが提供する整合性に加え、暗号化されていないデータの整合性を検査します。ここでは、ルーター、スイッチ、プロキシなどのネットワークレベルのトラフィックを変動させる要素も含め、通信経路全体を検査します。
SCSI 接続が確立されたときに、ダイジェストの有無と種類のネゴシエーションが行われます。イニシエータとターゲットの双方がダイジェスト設定を受け入れた場合、そのイニシエータとターゲット間の全トラフィックにそのダイジェストを使用する必要があります。
ヘッダおよびデータのダイジェストを有効にすると、イニシエータおよびターゲットの両方に追加処理が発生するため、スループットおよび CPU 使用率に影響する場合があります。
注: Intel Nehalem プロセッサを使用しているシステムは、iSCSI ダイジェストの計算をオフロードするため、パフォーマンスへの影響が低減されます。
ヘッダー ダイジェストとデータ ダイジェストの詳細は、iSCSI 詳細パラメータの構成を参照してください。