ホストとそのストレージ間の常時接続を維持するため、ESXi はマルチパスをサポートしています。マルチパスでは、ホストと外部ストレージ デバイス間でデータを転送する複数の物理パスを使用できます。
アダプタ、スイッチ、ケーブルなどの SAN ネットワーク内の要素のいずれかで障害が発生した場合に、ESXi は別の実行可能な物理パスに切り替えることができます。この、障害の発生したコンポーネントを避けるためのパスの切り替え手順は、パスのフェイルオーバーと呼ばれます。
パスのフェイルオーバーのほかに、マルチパスによるロード バランシングもあります。ロード バランシングは、複数の物理パス間で I/O 負荷を割り当てる処理です。ロード バランシングによって、潜在的なボトルネックが軽減または排除されます。
注: パスのフェイルオーバーが発生している間に、仮想マシンの I/O は最大で 60 秒遅延することがあります。この遅延時間を利用して、SAN はトポロジの変更後に構成を安定させることができます。一般的に、I/O 遅延はアクティブ-パッシブ アレイでは長くなり、アクティブ-アクティブ アレイでは短くなります。