一度につき 1 つの添付されたアップグレード ベースラインを基準に、ESXiホストを修正できます。ESXi6.7イメージが含まれる単一のアップグレード ベースラインを使用して、vSphere インベントリ内のすべてのホストをアップグレードできます。

注: または、ベースライン グループを使用してホストをアップグレードすることもできます。 vSphere Web Clientでのベースライン グループを基準にしたホストの修正を参照してください。

Update Manager 6.7 は、ESXi 6.0.x および ESXi6.5.x から ESXi6.7 へのアップグレードをサポートします。

ホストをアップグレードするには、VMware から VMware-VMvisor-Installer-6.7.0-build_number.x86_64.iso の名前で配布されている ESXi インストーラ イメージ、または vSphere ESXi Image Builder を使用して作成されたカスタム イメージを使用します。

ESXi 6.7ホスト上のサードパーティ製ソフトウェア モジュールは、ESXi 6.5 にアップグレードしてもそのままです。

注: ESXi 6.0または ESXi 6.5 から ESXi 6.7 へのアップグレードに失敗した場合、以前の ESXi 6.0 または ESXi 6.5 インスタンスにロールバックすることはできません。

前提条件

アップグレード ベースラインを基準にホストを修正するには、ホストにそのベースラインを添付します。

手順

  1. vSphere Web Clientを使用して、vCenter Server Appliance、または Update Manager が登録されている vCenter Server システムにログインします。
  2. [ホーム] > [ホストおよびクラスタ] の順に選択します。
  3. インベントリ オブジェクト ナビゲータで、データセンター、クラスタ、またはホストを選択し、[Update Manager] タブをクリックします。
  4. [修正] をクリックします。
    コンテナ オブジェクトを選択した場合、選択したオブジェクトのすべてのホストが修正されます。
    [修正] ウィザードが開きます。
  5. 修正ウィザードの [ベースラインの選択] ページの [種類別の個々のベースライン] セクションで、[アップグレード ベースライン] を選択し、適用するアップグレード ベースラインを選択します。
  6. 修正するターゲット ホストを選択し、[次へ] をクリックします。
    コンテナ オブジェクトを修正するのではなく、1 台のホストを修正するように指定すると、そのホストはデフォルトで選択されます。
  7. エンド ユーザー使用許諾契約書ページで条項に同意して、[次へ] をクリックします。
  8. (オプション) 詳細オプション ページで、修正を後で実行するようにスケジュールするオプションを選択し、タスクの一意の名前と説明(説明は任意)を入力します。
    スケジュール設定済みのタスクに対して設定した時刻は、 Update Manager が接続される vCenter Server インスタンスの時刻です。
  9. (オプション) 詳細オプション ページで、ホスト上のサポートされていないデバイス、または現在サポートされていない VMFS データストアについての警告を無視するオプションを選択して修正を続行します。
  10. [次へ] をクリックします。
  11. (オプション) 修正後にホストのハードウェアの再起動をスキップする場合は、Quick Boot を有効にします。ハードウェアを再起動する場合は、チェック ボックスをオフにします。
    Quick Boot の設定は、 Update Manager ホストおよびクラスタ設定からデフォルトで有効にすることができます。
    注: Quick Boot は、一部のハードウェア構成でサポートされています。詳細については、 https://kb.vmware.com/s/article/52477を参照してください。
  12. ホストの修正オプション ページの [電源状態] ドロップダウン メニューで、修正するホストで実行中の仮想マシンの電源状態を変更できます。
    オプション 説明
    仮想マシンのパワーオフ 修正を行う前に、すべての仮想マシンをパワーオフします。
    仮想マシンのサスペンド 修正を行う前に、すべての実行中の仮想マシンをサスペンドします。
    仮想マシンの電源状態を変更しない 仮想マシンを現在の電源状態のままにします。

    ホスト上の仮想マシンがパワーオフまたはサスペンドの状態になるか、DRS クラスタ内のほかのホストに vMotion で移行されない限り、ホストはメンテナンス モードを開始できません。

    アップデートの一部では、修正の前にホストをメンテナンス モードにすることが求められます。ホストがメンテナンス モードのときには、仮想マシンは実行できません。

    仮想マシンの可用性を犠牲にしてホスト修正時のダウンタイムを短縮するため、修正の前に仮想マシンをシャットダウンまたはサスペンドするように選択できます。DRS クラスタで仮想マシンをパワーオフしない場合、仮想マシンが vMotion によってほかのホストに移行されるため、修正に時間がかかりますが、修正プロセス全体にわたって仮想マシンを使用できます。

  13. (オプション) [ホスト上の仮想マシンに接続されているすべてのリムーバブル メディア デバイスを無効にします] を選択します。
    Update Manager は、CD ドライブ、DVD ドライブまたはフロッピー ドライブが接続されている仮想マシンが配置されたホストを修正しません。クラスタ環境で vMotion を行う際、移行先のホストに移行元のホストと同じメディア デバイスか ISO イメージがマウントされていないと、vMotion が行われない可能性があります。この場合、移行元のホストをメンテナンス モードにすることはできません。

    修正後に、リムーバブル メディア デバイスが引き続き利用可能な場合、Update Manager はそれらのデバイスを再接続します。

  14. (オプション) [失敗した場合はメンテナンス モードの開始を再試行] を選択し、再試行の回数を指定して、次の再試行までの待機時間を指定します。
    再試行遅延時間の経過後、 Update Manager が再度ホストをメンテナンス モードにしようと試みます。これは、 [再試行回数] フィールドで指定された回数に応じて実行されます。
  15. (オプション) [PXE ブートされたホスト] のチェック ボックスを選択して、Update Manager が PXE ブートされたパワーオン状態の ESXi ホストにパッチを適用できるようにします。
    このオプションは、パッチ ベースラインまたは拡張機能ベースラインを基準にホストを修正する場合にのみ表示されます。
  16. (オプション) 選択したホスト修正オプションをデフォルトとして保存します。
    現在の選択内容が保存され、次のホスト修正操作の際に事前選択されます。
  17. [次へ] をクリックします。
  18. クラスタのホストを修正する場合は、クラスタの修正オプションを編集し、[次へ] をクリックします。
    クラスタ修正オプション ページを使用できるのは、クラスタを修正する場合のみです。
    オプション 詳細
    選択したクラスタのいずれかで DPM (Distributed Power Management) が有効になっている場合は無効にする

    Update Manager は、DPM がアクティブになっているクラスタを修正しません。

    DPM は、クラスタ内で実行中の仮想マシンのリソース使用状況を監視します。十分なキャパシティがある場合、DPM は、クラスタ内のほかのホストへ仮想マシンを移動して、元のホストをスタンバイ モードにして節電することを推奨します。ホストをスタンバイ モードに切り替えると、修正が中断する場合があります。

    選択したクラスタのいずれかで High Availability のアドミッション コントロールが有効になっている場合は無効にする

    Update Manager は、HA のアドミッション コントロールがアクティブになっているクラスタを修正しません。

    アドミッション コントロールは vSphere HA が使用するポリシーです。これにより、クラスタ内のフェイルオーバーのキャパシティが確保されます。修正時に HA のアドミッション コントロールが有効になっている場合、クラスタ内の仮想マシンが vMotion で移行されない場合があります。

    Fault Tolerance (FT) が有効になっている場合は、これを無効にする。これは、選択したクラスタにあるすべての Fault Tolerance 対応の仮想マシンに影響を与えます。

    ホスト上のいずれかの仮想マシンで FT がオンになっている場合、Update Manager はそのホストを修正しません。

    FT を有効にするには、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンを実行するホストが同じバージョンであり、それらのホストに同じパッチを適用する必要があります。それらのホストに異なるパッチを適用すると、FT を再度有効にすることができません。

    選択したクラスタ内にあるホストの並行修正を有効にする

    クラスタ内の各ホストを並行修正します。この設定が選択されていない場合は、Update Manager はクラスタ内の各ホストを順次修正します。

    並行修正には次のいずれかのオプションを選択することができます。
    • DRS 設定に影響を与えずに同時に修正できるホストの最大数を Update Manager が継続的に確認するよう指定できます。
    • 修正する各クラスタ内で同時に修正されるホストの数の上限を指定できます。
    注: Update Manager は、仮想マシンがパワーオフ状態またはサスペンド状態のホストのみを同時に修正します。ホストの修正オプション ページのメンテナンス モード オプション ペインにある [仮想マシンのパワー状態] メニューから、仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択できます。

    設計上、vSAN クラスタの 1 台のホストのみをいつでもメンテナンス モードにすることができます。並行して修正するオプションを選択した場合でも、Update Manager は、vSAN クラスタの一部であるホストを順次修正します。

    ホストをメンテナンス モードにする必要がある場合は、パワーオフおよびサスペンド状態の仮想マシンをクラスタ内のほかのホストに移行する Update Manager は、サスペンド状態およびパワーオフ状態の仮想マシンを、メンテナンス モードに切り替える必要があるホストから、クラスタ内のほかのホストに移行します。修正を行う前に、メンテナンス モードの設定ペインで仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択できます。
  19. (オプション) 選択したクラスタ修正オプションをデフォルトとして保存します。
    現在の選択内容が保存され、次のクラスタ修正操作の際に事前選択されます。
  20. (オプション) 設定内容の確認ページで、[修正の事前チェック] をクリックしてクラスタ修正オプション レポートを生成し、[OK] をクリックします。
    クラスタ修正オプションのレポート ダイアログ ボックスが開きます。このレポートをエクスポートしたり、自分の記録用にエントリをコピーしたりすることができます。
  21. [設定の確認] ページの内容を確認して、[終了] をクリックします。

注: [最近のタスク] ペインに、修正タスクが表示されます。この修正タスクは、プロセスの大部分で約 22% で維持されます。プロセスの完了までにおよそ 15 分かかります。