仮想マシンをパワーオンして移行するためにホストで必要となる CPU 機能は、仮想マシンの EVC モードによって決まります。仮想マシンの EVC モードは、仮想マシンのパワーオン時に決定されます。vSphere 6.7 では、仮想マシンの EVC モードは、仮想マシンが実行されているクラスタに設定された EVC モードに依存しません。

仮想マシンの EVC モードは、仮想マシンのパワーオン時に決定されます。パワーオン時に、仮想マシンは自身が稼動しているクラスタの EVC モードを特定します。稼動している仮想マシンまたは EVC クラスタ全体で EVC モードを有効にした場合は、仮想マシンをパワーオフして再びパワーオンするまで、仮想マシンの EVC モードは変更されません。つまり、仮想マシンをパワーオフして再びパワーオンするまで、新しい EVC モードで公開されている CPU 機能は使用されません。

たとえば、Intel Merom Generation (Xeon Core 2) EVC モードに設定された Intel Xeon 45 nm Core 2 プロセッサを搭載しているホストを含むクラスタがあるとします。このクラスタ内の仮想マシンをパワーオンすると、この仮想マシンは Intel Merom Generation (Xeon Core 2) EVC モードで実行されます。クラスタの EVC モードを Intel Penryn Generation (Xeon 45 nm Core 2) にしても、仮想マシンは、下位の Intel Merom Generation (Xeon Core 2) EVC モードのままです。SSE4.1 など、クラスタの EVC モードで表示されている機能を使用するには、仮想マシンをパワーオフしてから再びパワーオンする必要があります。

手順

  1. vSphere Client で、インベントリのクラスタまたはホストを選択します。
  2. [仮想マシン] タブをクリックします。
    選択したクラスタまたは選択したホスト内のすべての仮想マシンのリストが表示されます。
  3. [EVC モード] 列が表示されない場合は、列タイトルの矢印をクリックして、[列の表示/非表示] を選択し、[EVC モード] チェックボックスを選択します。
    [EVC モード] 列に、クラスタ内またはホスト上のすべての仮想マシンの EVC モードが表示されます。
    重要: [EVC モード] 列に、仮想マシン レベルで定義されている EVC モードが表示されます。ただし、仮想マシンに仮想マシン単位の EVC を設定しない場合は、その親クラスタまたはホストの EVC モードが仮想マシンに継承されます。したがって、仮想マシン単位で EVC が設定されていないすべての仮想マシンでは、 [EVC モード] 列に、継承されたクラスタベースの EVC モードが表示されます。
    重要: 仮想マシンが EVC クラスタ内で実行されている場合は、次の方法で EVC モードが決まります。
    仮想マシン単位の EVC クラスタ レベルの EVC 仮想マシンの EVC モード
    有効化 有効化 有効。[EVC モード] 列に、仮想マシンの EVC モードが表示されます。
    無効 有効化 有効。[EVC モード] 列に、EVC クラスタの EVC モードが表示されます。

    EVC クラスタに含まれている仮想マシンをパワーオフした場合、[EVC モード] 列には常に仮想マシン単位の EVC モードが表示されます。