ESXi ホストには vSphere のライセンスが供与されます。各 vSphere ライセンスには一定の CPU キャパシティがあり、これを使用して ESXi ホスト上の複数の物理 CPU をライセンス供与できます。ホストに vSphere ライセンスを割り当てると、使用される CPU キャパシティの量は、ホストの物理 CPU の数に等しくなります。VDI 環境用の vSphere Desktop は、仮想マシン単位ベースでライセンス供与されます。
ESXi ホストにライセンス供与するには、次の要件を満たす vSphere ライセンスを割り当てる必要があります。
- ホスト上のすべての物理 CPU をライセンス供与できる CPU キャパシティがある。たとえば、それぞれ 4 個の CPU がある 2 個の ESXi ホストをライセンス供与するには、ホストに最低 8 個の CPU キャパシティがある vSphere ライセンスが必要です。
- ホストで使用するすべての機能をサポートしている。たとえば、ホストが vSphere Distributed Switch に関連付けられている場合、割り当てるライセンスで vSphere Distributed Switch 機能がサポートされている必要があります。
キャパシティの不十分なライセンスや、ホストで使用する機能をサポートしていないライセンスを割り当てようとすると、ライセンス割り当ては失敗します。
vSphere ライセンスの CPU のキャパシティは、ESXi ホストの任意の組み合わせに割り当てたり、再割り当てしたりできます。次に示すホストの組み合せに対して、10 個の CPU を対象とした vSphere ライセンスを割り当てることができます。
- 2 CPU のホスト 5 台
- 2 CPU のホスト 3 台と 4 CPU のホスト 1 台
- 4 CPU のホスト 2 台と 2 CPU のホスト 1 台
- 8 CPU のホスト 1 台と 2 CPU のホスト 1 台
2 個または 4 個の独立した CPU をシングル チップに結合する Intel CPU などのデュアルコア CPU およびクワッドコア CPU は、1 CPU としてカウントされます。
評価モード
ESXi をインストールする場合、そのデフォルト ライセンスは評価モードです。評価モード ライセンスは、製品のインストール後 60 日で期限が切れます。評価モード ライセンスでは、vSphere 製品のエディションと同等の機能セットが提供されます。
評価モードの有効期限が切れる前にライセンスを ESXi ホストに割り当てた場合、評価期間のうち残りの期間はすでに経過した時間だけ短くなります。ホストについて利用可能な機能全体を評価検討するために、評価モードに戻して、残りの評価期間で使用します。
たとえば、ESXi ホストを 20 日間の評価モードで使用し、そのホストに vSphere Standard ライセンスを割り当ててから評価モードに戻すと、残りの 40 日間の評価期間、ホストで使用可能なすべての機能を評価検討できます。
ライセンスと評価期間の有効期限
ESXi ホストの場合、ライセンスまたは評価期間の有効期限が切れると、ホストが vCenter Server から切断されます。パワーオン状態のすべての仮想マシンの実行が継続しますが、パワーオフ状態の仮想マシンをパワーオンすることはできません。使用中の機能の現在の設定を変更することはできません。ホストが評価モードだったときに使用されないままだった機能は使用できません。
アップグレード後の ESXi ホストへのライセンス供与
ESXi ホストを同じ番号で始まるバージョンにアップグレードする場合は、既存のライセンスを新しいライセンスで置き換える必要はありません。たとえば、ESXi 5.1 から 5.5 にホストをアップグレードする場合、ホストで同じライセンスを使用できます。
ESXi ホストを異なる番号で始まるメジャー バージョンにアップグレードすると、評価期間が新たに開始されるため、新しいライセンスを割り当てる必要があります。たとえば、ESXi ホストを 5.x から 6.x にアップグレードする場合、ホストに vSphere 6 のライセンスを供与する必要があります。
vSphere Desktop
vSphere Desktop は、Horizon View などの VDI 環境向けです。vSphere Desktop のライセンス使用量は、vSphere Desktop ライセンスが割り当てられているホストで動作中のパワーオン状態のデスクトップ仮想マシンの総数と同じです。