仮想マシンを作成する、または既存の仮想マシンをアップグレードする場合は、仮想マシンの互換性の設定を使用して、仮想マシンを実行できる ESXi ホスト バージョンを選択します。

互換性の設定では、仮想マシンで使用できる仮想ハードウェアを設定できます。仮想ハードウェアはホストが使用している物理ハードウェアに対応しています。仮想ハードウェアには、BIOS と EFI、使用可能な仮想 PCI スロット、最大 CPU 数、最大メモリ構成、およびその他の特性があります。仮想ハードウェア新機能は、通常、1 年に 1 回、vSphere のメジャー リリースまたはマイナー リリースとともにリリースされます。

各仮想マシンの互換性レベルは、少なくとも 5 つのメジャーまたはマイナーの vSphere リリースをサポートしています。たとえば、ESXi 3.5 以降と互換性のある仮想マシンは、ESXi 3.5、ESXi 4.0、ESXi 4.1、ESXi 5.0、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2 で実行できます。

表 1. 仮想マシンの互換性のオプション
互換性 説明
ESXi 6.7 Update 2 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 15)は、ESXi 6.7 Update 2 以降と互換性があります。
ESXi 6.7 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 14)は、ESXi 6.7 および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESXi 6.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 13)は、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESXi 6.0 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 11)は、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESXi 5.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 10)は、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESXi 5.1 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 9)は、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESXi 5.0 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 8)は、ESXi 5.0、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESX/ESXi 4.0 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 7)は、ESX/ ESXi 4.0、ESX/ ESXi 4.1、ESXi 5.0、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。
ESX/ESXi 3.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 4)は、ESX/ESXi 3.5、ESX/ ESXi 4.0、ESX/ ESXi 4.1、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、および ESXi 6.7 Update 2 と互換性があります。また、VMware Server 1.0 以降との互換性もあります。ESXi 5.0 では、ESX/ESXi 3.5 以降との互換性を持つ仮想マシンは作成できません。ただし、別の互換性を持つホスト上で作成された仮想マシンであれば実行できます。

[互換性] ドロップダウン メニューに表示される互換性の設定は、作成する仮想マシンのデフォルトとなります。デフォルトの仮想マシンの互換性は、次の要素によって決まります。

  • 仮想マシンを作成する ESXi ホストのバージョン。
  • デフォルトの仮想マシンの互換性を設定するインベントリ オブジェクト (ホスト、クラスタ、データセンターなど)。

デフォルトの互換性設定を使用することも、別の設定を選択することもできます。必ずしも ESXi ホストの最新バージョンを選択する必要はありません。以前のバージョンを選択すると柔軟性が高まる場合があります。これは、次の場合に便利です。

  • 仮想環境で、テストとデプロイを標準化する場合。
  • 最新バージョンのホストの機能を必要としない場合。
  • 古いホストとの互換性を維持する場合。

仮想マシンを作成するときは、仮想マシンが実行される環境で考えられるさまざまな互換性について検討し、そのメリットを比較します。その中から、それぞれの仮想マシンの互換性に柔軟に対応できるものを取捨選択していきます。

環境内のオブジェクト 互換性 結果
ESXi 6.0、ESXi 6.5、および ESXi 6.7 ホストを含むクラスタ

ESXi 6.5 以降

ESXi 6.0 では使用できない仮想ハードウェア機能にアクセスできるようになります。

  • この仮想マシンは、ESXi 6.0 ホストには移行できません。
  • この仮想マシンには、ESXi 6.7 ホスト上で実行する仮想マシンで使用可能な機能すべてが含まれているわけではありません。
ESXi 6.0、ESXi 6.5、および ESXi 6.7 ホストを含むクラスタ

ESXi 6.7 以降

最新の仮想ハードウェア機能へのアクセスが可能で、最適なパフォーマンスが確保されます。ただし、この互換性を持つ仮想マシンは ESXi 6.0 または ESXi 6.5 上では実行できません。