仮想マシンを構成するときに、ネットワーク アダプタ (NIC) を追加し、アダプタ タイプを指定できます。
ネットワーク アダプタ タイプ
ネットワーク アダプタのタイプは、次の要因を条件として利用可能になります。
- 仮想マシンの互換性。これは、仮想マシンを作成したホスト、または最近仮想マシンを更新したホストに依存します。
- 仮想マシンの互換性が、現在のホストの最新バージョンに更新されているかどうか。
- ゲスト OS。
現在サポートされている NIC は、オンプレミス環境とVMware Cloud on AWSとで異なります。オンプレミス環境では、次の NIC タイプがサポートされています。
- E1000E
- Intel 82574 ギガビット イーサネット NIC のエミュレート バージョンです。E1000E は、Windows 8 および Windows Server 2012 のデフォルト アダプタです。
- E1000
- Intel 82545EM ギガビット イーサネット NIC のエミュレート バージョンです。Windows XP 以降および Linux バージョン 2.4.19 以降を含む、ほとんどの新しいゲスト OS で利用可能なドライバを備えています。
- Flexible
- 仮想マシンの起動時には Vlance アダプタとして認識されますが、初期化され、Vlance アダプタまたは VMXNET アダプタとして機能します (初期化するドライバによる)。VMware Tools がインストールされていると、VMXNET ドライバは Vlance アダプタを高パフォーマンスの VMXNET アダプタに変更します。
- Vlance
- AMD 79C970 PCnet32 LANCE NIC のエミュレート バージョンです。32 ビット レガシー ゲスト OS で利用可能なドライバを備えた旧型の 10 Mbps NIC です。このネットワーク アダプタで構成された仮想マシンは、すぐにそのネットワークを使用できます。
- VMXNET
- 仮想マシンのパフォーマンス向けに最適化されています。物理的にこれに対応するものはありません。オペレーティング システム ベンダーはこのカード用の組み込みドライバを提供していないため、VMware Tools をインストールして、VMXNET ネットワーク アダプタを利用するためのドライバを取得する必要があります。
- VMXNET 2 (拡張)
- VMXNET アダプタを基盤としていますが、最近のネットワークで一般的に使用される高パフォーマンス機能 (ジャンボ フレームやハードウェア オフロードなど) を提供します。VMXNET 2 (拡張) は、ESX/ ESXi3.5 以降にある一部のゲスト OS でのみ使用可能です。
- VMXNET 3
- パフォーマンス向上のために設計された、準仮想化 NIC です。VMXNET 3 は VMXNET 2 で使用可能なすべての機能を提供し、さらに、マルチキュー サポート (Windows では Receive Side Scaling とも呼ばれる)、IPv6 オフロード、および MSI/MSI-X 割り込み配信などのいくつかの新機能も提供します。VMXNET 3 は VMXNET または VMXNET 2 を基盤にしていません。
- PVRDMA
-
OFED Verbs API を介して仮想マシン間のリモート ダイレクト メモリ アクセス (RDMA) をサポートする準仮想化 NIC。すべての仮想マシンに PVRDMA デバイスが必要で、分散スイッチに接続されている必要があります。PVRDMA は VMware vSphere vMotion およびスナップショット テクノロジーをサポートします。ハードウェア バージョン 13 およびゲスト OS の Linux カーネル 4.6 以降の仮想マシンで利用可能です。
仮想マシンへの PVRDMA ネットワーク アダプタの割り当てについては、『vSphere のネットワーク』ドキュメントを参照してください。
- SR-IOV パススルー
-
SR-IOV をサポートする物理 NIC の仮想機能 (VF) の表現。仮想マシンと物理アダプタは、VMkernel を中継せずにデータを交換します。このアダプタ タイプは、遅延によって障害が発生したり、必要な CPU リソースが増加したりする可能性のある仮想マシンに適しています。
SR-IOV パススルーは、ESXi6.0 以降の場合に Red Hat Enterprise Linux 6 以降および Windows Server 2008 R2 SP2 のゲスト OS で使用できます。オペレーティング システム リリースには特定の NIC のデフォルトの VF ドライバが装備されている場合がありますが、それ以外では NIC またはホストのベンダーが指定した場所からドライバをダウンロードし、インストールする必要があります。
SR-IOV パススルー ネットワーク アダプタを仮想マシンに割り当てる方法の詳細については、『vSphere のネットワーク』 ドキュメントを参照してください。
ネットワーク アダプタの互換性に関する考慮事項については、http://www.vmware.com/resources/compatibilityの 『VMware 互換性ガイド』 を参照してください。
レガシー ネットワーク アダプタと ESXi の仮想ハードウェア バージョン
すべてのレガシー仮想マシンのデフォルトのネットワーク アダプタ タイプは、アダプタの使用可否、ゲスト OS との互換性、および仮想マシンが作成された仮想ハードウェアのバージョンに応じて変わります。
仮想ハードウェア バージョンを使用する仮想マシンをアップグレードしない場合、アダプタの設定は変更されません。最新の仮想ハードウェアを活用できるよう仮想マシンをアップグレードすると、デフォルトのアダプタ設定が変更されてゲスト OS およびアップグレードされたホスト ハードウェアと互換性を持つようになる場合があります。
サポートされているゲスト OS で使用可能な、vSphere ESXiの特定のバージョン向けのネットワーク アダプタを確認するには、『VMware 互換性ガイド』(http://www.vmware.com/resources/compatibility) を参照してください。