ESXi 7.0 では、デバッグの簡素化とともに、パーティションの柔軟な管理や、大規模なモジュールやサードパーティ製コンポーネントのサポートを可能にするシステム ストレージ レイアウトが導入されています。

ESXi 7.0 のシステム ストレージの変更

ESXi 7.0 より前では、/scratch パーティションとオプションの VMFS データストア以外でパーティション サイズが固定されていたため、パーティション番号が静的で、パーティションの管理に制限がありました。ESXi 7.0 では、複数のパーティションが統合されてパーティション数が減少し、パーティションのサイズは大きくなります。また、各パーティションは、使用する起動メディアとその容量に応じて拡張可能です。

ESXi 7.0 のシステム ストレージ レイアウトは、次の 4 つのパーティションから構成されます。
表 1. ESXi 7.0 のシステム ストレージのパーティション
パーティション 用途 タイプ
システム起動 ブートローダーと EFI モジュールを格納します。 FAT16
起動バンク 0 ESXi 起動モジュールを格納するシステム領域です。 FAT16
起動バンク 1 ESXi 起動モジュールを格納するシステム領域です。 FAT16
ESX-OSData

追加のモジュールを格納する統合された場所として機能します。

起動および仮想マシンには使用されません。

レガシーの /scratch パーティション、VMware Tools のロッカー パーティション、およびコア ダンプの宛先を統合します。

注: 高耐久性ストレージ デバイス上に作成する必要があります。
VMFS-L

ESX-OSData ボリュームは、永続データと非永続データの 2 つのデータ カテゴリに大別されます。永続データには、書き込み頻度が低いデータ、たとえば、VMware Tools ISO、構成、コア ダンプなどが含まれます。

非永続データには、書き込み頻度が高いデータ、たとえば、ログ、VMFS グローバル トレース、vSAN エントリ パーシステンス デーモン (EPD) データ、vSAN トレース、リアルタイム データベースなどが含まれます。

図 1. ESXi 7.0 の統合システム ストレージ


ESXi 7.0 のシステム ストレージのサイズ

システム起動パーティションを除き、パーティションのサイズは、使用する起動メディアのサイズによって異なります。起動メディアが高耐久性メディアで、その容量が 142 GB を超える場合は、VMFS データストアが自動的に作成され、仮想マシン データが格納されます。

USB や SD デバイスなどのストレージ メディアの場合は、HDD や SSD などの高耐久性ストレージ デバイス上に ESX-OSData パーティションが作成されます。セカンダリの高耐久性ストレージ デバイスが使用できない場合は、USB または SD デバイス上に ESX-OSData ボリュームが作成されます。ただし、このパーティションは、永続データを格納するためにのみ使用されます。非永続データは、システム メモリに格納されます。

ESXi インストーラで構成された起動メディアの容量と自動サイズ変更を確認するには、vSphere Client を使用して [パーティションの詳細] ビューに移動します。代わりに ESXCLI(esxcli storage filesystem list コマンドなど)を使用することもできます。

表 2. ESXi 7.0 のシステム ストレージのサイズ。使用する起動メディアとその容量に応じて異なります。
起動メディアのサイズ 4 ~ 10 GB 10 ~ 33 GB 33 ~ 138 GB 138 GB 超
システム起動 100 MB 100 MB 100 MB 100 MB
起動バンク 0 500 MB 1 GB 4 GB 4 GB
起動バンク 1 500 MB 1 GB 4 GB 4 GB
ESX-OSData 残りの容量 残りの容量 残りの容量 最大 138 GB
VMFS データストア メディア サイズが 142 GB より大きい場合の残りの容量
vSphere 7.0 Update 1c 以降では、ESXi インストーラ起動オプション systemMediaSize を使用して、起動メディアのシステム ストレージ パーティションのサイズを制限できます。システムの占有量が小さく、システム ストレージ サイズとして最大値の 138 GB を必要としない場合は、最小で 33 GB に制限できます。 systemMediaSize パラメータには、次の値を指定できます。
  • min(33 GB、1 台のディスクまたは組み込みのサーバ用)
  • small(69 GB、512 GB 以上の RAM を搭載したサーバ用)
  • default (138 GB)
  • max(使用可能なすべての容量を使用、マルチテラバイトのサーバ用)

選択した値は、システムの目的に適合している必要があります。たとえば、1 TB のメモリのあるシステムでは、システム ストレージに 69 GB 以上を使用する必要があります。インストール時に起動オプションを設定するには(例:systemMediaSize=small)、インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起動オプションの入力を参照してください。詳細については、ナレッジベースの記事KB81166を参照してください。

ESXi 7.0 のシステム ストレージ リンク

ESXi パーティションにアクセスする必要がある場合、サブシステムは、次のシンボリック リンクを使用して、これらのパーティションにアクセスします。
表 3. ESXi 7.0 のシステム ストレージのシンボリック リンク。
システム ストレージのボリューム シンボリック リンク
起動バンク 0 /bootbank
起動バンク 1 /altbootbank
永続データ

/productLocker

/locker

/var/core

/usr/lib/vmware/isoimages

/usr/lib/vmware/floppies

非永続データ

/var/run

/var/log

/var/vmware

/var/tmp

/scratch