OVA デプロイが完了すると、アップグレード プロセスのステージ 2 にリダイレクトされます。ここでは、古いアプライアンスのデータを転送して、新しくデプロイされた vCenter Server Appliance のサービスを開始します。デプロイが完了すると、vCenter Server に高可用性の保護が適用されます。

前提条件

組み込みの PostgreSQL データベースを使用する vCenter Server Appliance にアップグレードまたは移行するときに使用できるデータ移行オプションについて理解します。vCenter Server をデプロイして起動した後に、履歴データおよびその他のタイプのデータをバックグラウンドで移行することができます。既存の vCenter ServerAppliance からのデータ転送を参照してください。

手順

  1. アップグレード プロセスのステージ 2 の概要を確認し、[次へ] をクリックします。
  2. アップグレード前チェックの完了を待ち、結果が返されたらその内容を確認します。
    • アップグレード前チェックの結果にエラー メッセージが含まれている場合は、そのメッセージを確認して [ログ] をクリックし、トラブルシューティングに必要なサポート バンドルをエクスポートしてダウンロードします。

      エラーを修正するまでは、アップグレードを再開できません。

      重要: ソース アプライアンスについてステージ 1 で指定した vCenter Single Sign-On ユーザー名とパスワードに誤りがあった場合、アップグレード前チェックが認証エラーで失敗します。
    • アップグレード前チェックの結果に警告メッセージが含まれている場合はメッセージを確認し、[閉じる] をクリックします。

      警告メッセージに書かれている要件をご利用のシステムが満たしていることを確認したら、アップグレードを再開してください。

  3. vCenter Server のレプリケーション トポロジを指定します。外部の Platform Services Controller を使用する vCenter Server インスタンスを統合する場合は、レプリケーション トポロジを指定する必要があります。

    統合は、外部の Platform Services Controller を使用する vCenter Server インスタンスを、これらのサービスがアプライアンスに組み込まれた vCenter Server インスタンスに変換するプロセスです。

    • これは、トポロジ内で統合する最初の vCenter Server です。
    • これは、2 回目以降の vCenter Server です。

      2 回目以降の vCenter Server の場合は、パートナー vCenter Server の IP アドレスとその HTTPS ポートを指定します。

  4. [[移行データの選択]] ページで、古いアプライアンスからアップグレードされた新しいアプライアンスに転送するデータの種類を選択します。
    データの量が多いほど、新しいアプライアンスへの転送に時間がかかります。新しいアプライアンスのアップグレード時間とストレージ要件を最小限に抑えるために、設定データのみを転送するように選択します。外部の Oracle データベースを使用している場合は、新しい vCenter Server アプライアンスをデプロイして開始した後で、履歴およびパフォーマンスのメトリック データをバックグラウンドで移行するよう選択することもできます。
  5. [設定の確認] ページで、アップグレードの設定を確認し、バックアップの確認事項に同意して、[終了] をクリックします。
  6. シャットダウン警告メッセージを読んで [OK] をクリックします。
  7. データ転送とセットアップ プロセスが終了するまで待機し、[OK] をクリックして vCenter Server の [はじめに] ページに移動します。

結果

vCenter Server アプライアンスがアップグレードされます。古い vCenter Server アプライアンスはパワーオフされ、新しいアプライアンスが起動します。

アクティブ ノードをアップグレードすると、クローン作成処理により新しいパッシブ ノードと監視ノードが作成されます。これらのノードが自動的に作成されるのは、自動デプロイを行った場合です。手動デプロイを行った場合、ノードは自動的に作成されません。パッシブおよび監視仮想マシンのクローンを作成し、クラスタ モードを [有効] に設定する必要があります。

デプロイが完了すると、vCenter Server に高可用性の保護が適用されます。[編集] をクリックして、[メンテナンス モード]、[無効化]、または [vCenter HA の削除] に切り替えることができます。vCenter HA フェイルオーバーを開始することもできます。

次のタスク

  • vCenter Server のアップグレードまたは移行結果の確認.
  • 古い vCenter Server アプライアンスが非短期分散仮想ポート グループを使用している場合は、ポート グループの設定を保存するために、新しいアプライアンスを元の非短期分散仮想ポート グループに手動で接続できます。vSphere Distributed Switch で仮想マシン ネットワークを構成する方法については、『vSphere のネットワーク』を参照してください。

  • vCenter Single Sign-On ドメインのすべての vCenter Server インスタンスをアップグレードします。
  • 外部の Platform Services Controller ノードを使用する vCenter ServervCenter Server Appliance に統合したら、元の外部の Platform Services Controller を廃止する必要があります。Platform Services Controller は、廃止するとシャットダウンされ、Single Sign-On ドメインから削除されます。Platform Services Controllerの廃止を参照してください。
  • vCenter Server アプライアンスの高可用性を構成することができます。vCenter Server アプライアンスの高可用性の提供方法については、vSphere の可用性を参照してください。