ステージングによって、パッチや拡張機能をただちに適用することなく、それらを vSphere Lifecycle ManagerリポジトリからESXi ホストへダウンロードできます。パッチおよび拡張機能のステージングを行うと、ホストでパッチおよび拡張機能がローカルに使用できるようになっているため、修正時間が短縮されます。

ホストに対してパッチまたは拡張機能をステージングするには、まず、パッチ ベースラインまたは拡張機能ベースライン、あるいはパッチおよび拡張機能が含まれているベースライン グループをホストに接続します。パッチおよび拡張機能のステージングを行う場合、ホストをメンテナンス モードにする必要はありません。

vSphere Clientを使用すると、単一のベースライン、複数のベースライン、またはベースライン グループを単一のホストまたはコンテナ オブジェクト内のホストのグループにステージングすることができます。

ステージングするパッチまたは拡張機能のコンプライアンス状態によっては、いくつかの制限があります。

同一のステージング操作のためのベースラインまたはベースライン グループ内の他のパッチからみて、古くなったパッチはステージングできません。vSphere Lifecycle Managerでは、ホストの現在のコンプライアンス状態をもとに、あとに続く修正プロセスでインストール可能なパッチだけをステージングします。同一の選択されたパッチ セットにあるパッチからみて、あるパッチが古い場合は、その古いパッチはステージングされません。

vSphere Lifecycle Managerのデポのパッチと競合するパッチがホストと競合しない場合、vSphere Lifecycle Manager はコンプライアンス チェック後にこのパッチを競合パッチとしてレポートします。そのパッチはホストにステージング可能で、ステージング操作後、vSphere Lifecycle Managerはこのパッチをステージング済みとして報告します。

ステージング操作中、vSphere Lifecycle Managerはスキャン前およびスキャン後の操作を実行し、ベースラインのコンプライアンス状態を更新します。

更新によって発生する可能性のあるさまざまなコンプライアンス状態の詳細については、アップデートのコンプライアンス状態を参照してください。

パッチまたは拡張機能をホストにステージングしたあとで、ステージングされたすべてのパッチまたは拡張機能を基準にしてホストを修正する必要があります。

修正の完了後、ホストは、修正中に適用されたかどうかにかかわらず、ステージングされたすべてのパッチまたは拡張機能をキャッシュから削除します。ステージングされたがホストに適用されていないパッチまたは拡張機能のコンプライアンス状態は、ステージング済みから前の値に戻されます。

重要: ESXi 6.5以降を実行しているホストでは、パッチおよび拡張機能のステージングがサポートされています。PXE ブートされた ESXiホストにパッチをステージングできますが、修正前にホストが再起動されると、ステージングされたパッチは失われ、再度ステージングする必要があります。