Fault Tolerance をオンにするオプションを利用できる場合であってもこのタスクは検証が必要であり、特定の要件が満たされない場合は失敗する可能性があります。

仮想マシンの Fault Tolerance をオンにするときは、いくつかの検証が行われます。

  • vCenter Server 設定で SSL 証明書の確認が有効になっている。
  • ホストが vSphere HA クラスタまたは vSphere HA と DRS の混合クラスタに属している。
  • ホストに ESXi 6.x 以降がインストールされている。
  • 仮想マシンにスナップショットがない。
  • 仮想マシンがテンプレートではない。
  • 仮想マシンで vSphere HA が無効になっていない。
  • 仮想マシンが 3D 対応のビデオ デバイスを持っていない。

パワーオン状態の仮想マシンの確認

パワーオン済み (またはパワーオン処理中) の仮想マシンに対しては、これ以外の検証も行われます。

  • Fault Tolerance 機能をオンにする仮想マシンが配置されているホストの BIOS で、ハードウェア仮想化 (HV) が有効になっている。
  • プライマリ仮想マシンをサポートするホストのプロセッサが Fault Tolerance に対応している。
  • 使用するハードウェアに、Fault Tolerance との互換性があることが認定されている。互換性があることを確認するには、http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.phpの VMware 互換性ガイドで、[Search by Fault Tolerant Compatible Sets] を選択します。
  • 仮想マシンの構成で、Fault Tolerance の併用が有効である。たとえば、サポートしていないデバイスが構成に含まれていない必要があります。

セカンダリ仮想マシンの配置

仮想マシンの Fault Tolerance をオンにするための検証に合格すると、セカンダリ仮想マシンが作成されます。セカンダリ仮想マシンの配置と初期のステータスは、Fault Tolerance をオンにするときにプライマリ仮想マシンがパワーオンされているか、パワーオフされているかによって異なります。

プライマリ仮想マシンがパワーオンされている場合

  • プライマリ仮想マシンの状態がすべてコピーされ、セカンダリ仮想マシンが作成されて、互換性のある別のホストに配置されます。そして、アドミッション コントロールで許可されるとパワーオンされます。
  • 仮想マシンの表示される Fault Tolerance のステータスは、[保護済み] です。

プライマリ仮想マシンがパワーオフされている場合

  • セカンダリ仮想マシンがすぐに作成され、クラスタ内のホストに登録されます (パワーオン時に、より適切なホストに再登録される場合があります)。
  • セカンダリ仮想マシンは、プライマリ仮想マシンのパワーオン後にパワーオンされます。
  • 仮想マシンに表示される Fault Tolerance のステータスは、[保護されていません]、[仮想マシンは実行されていません] です。
  • Fault Tolerance がオンになったあとでプライマリ仮想マシンをパワーオンしようとすると、前述の検証が追加で実行されます。

    前述の検証に合格すると、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンがパワーオンされ、互換性のあるホストに別々に配置されます。仮想マシンの Fault Tolerance のステータスには、[保護済み] というタグが付けられます。