vSphere vMotion には、VMkernel アダプタのデフォルト ゲートウェイをオーバーライドして異なるゲートウェイを指定することが必要になる場合があります。
ホスト上の各 TCP/IP スタックに割り当てることのできるデフォルト ゲートウェイは 1 つだけです。このデフォルト ゲートウェイはルーティング テーブルに存在し、その TCP/IP スタックで動作するすべてサービスで使用されます。
たとえば、VMkernel アダプタ vmk0 と vmk1 がホストに構成されているとします。
- vmk0 は、10.162.10.1 をデフォルト ゲートウェイとする 10.162.10.0/24 サブネット上の管理トラフィックに使用されます。
- vmk1 は、172.16.1.0/24 サブネット上の vMotion トラフィックに使用されます。
172.16.1.1 を vmk1 のデフォルト ゲートウェイとして設定した場合、vMotion は vmk1 をその出力側インターフェイス(ゲートウェイ 172.16.1.1)として使用します。172.16.1.1 ゲートウェイは vmk1 の構成に含まれており、ルーティング テーブルには存在しません。vmk1 を出力側インターフェイスとして指定するサービスだけが、このゲートウェイを使用できます。これで複数のゲートウェイを必要とするサービスのために、別途レイヤー 3 の接続オプションが確保されます。
VMkernel アダプタのデフォルト ゲートウェイは、vSphere Client または ESXCLI コマンドを使用して構成できます。
vSphere 標準スイッチでの VMkernel アダプタの作成、Distributed Switch に関連付けた VMkernel アダプタをホスト上で作成、およびesxcli コマンドを使用した VMkernel アダプタ ゲートウェイの構成を参照してください。