一部のキー サーバ (KMS) ベンダーでは、証明書署名リクエスト (CSR) を生成してキー サーバ ベンダーに送信することが要求されます。キー サーバ ベンダーは CSR に署名し、署名済み証明書を返します。この署名済み証明書を信頼済みキー プロバイダのクライアント証明書として設定すると、キー サーバは信頼済みキー プロバイダからのトラフィックを受け入れます。

このタスクは 2 段階のプロセスで行います。まず、CSR を生成してキー サーバ ベンダーに送信します。次に、キー サーバ ベンダーから受け取った署名済み証明書をアップロードします。

前提条件

手順

  1. 信頼機関クラスタの vCenter Server に接続していることを確認します。たとえば、接続先のサーバをすべて表示するには $global:defaultviservers と入力します。
  2. (オプション) 必要に応じて次のコマンドを実行して、信頼機関クラスタの vCenter Server に接続していることを確認できます。
    Disconnect-VIServer -server * -Confirm:$false
    Connect-VIServer -server TrustAuthorityCluster_VC_ip_address -User trust_admin_user -Password 'password'
  3. Get-TrustAuthorityKeyProvider -TrustAuthorityCluster $vTA 情報を変数に割り当てます。
    例:
    $kp = Get-TrustAuthorityKeyProvider -TrustAuthorityCluster $vTA

    これらのタスクを順番どおりに実行している場合、Get-TrustAuthorityCluster 情報を変数($vTA = Get-TrustAuthorityCluster 'vTA Cluster' など)に割り当て済みです。

    この変数は、指定された信頼機関クラスタ内の信頼済みキー プロバイダ(この場合は $vTA)を取得します。
    注: 信頼済みキー プロバイダが複数ある場合は、次のようなコマンドを使用して、必要なものを選択します。
    Get-TrustAuthorityKeyProvider -TrustAuthorityCluster $vTA
    <The trusted key providers listing is displayed.>
    $kp = Get-TrustAuthorityKeyProvider -TrustAuthorityCluster $vTA | Select-Object -Last 1

    Select-Object -Last 1 を使用すると、リスト内の最後の信頼済みキー プロバイダが選択されます。

  4. CSR を生成するには、New-TrustAuthorityKeyProviderClientCertificateCSR コマンドレットを使用します。
    例:
    New-TrustAuthorityKeyProviderClientCertificateCSR -KeyProvider $kp
    CSR が表示されます。また、 Get-TrustAuthorityKeyProviderClientCertificateCSR -KeyProvider $kp コマンドレットを使用して CSR を取得することもできます。
  5. 署名済み証明書を取得するには、キー サーバ ベンダーに CSR を送信します。
    証明書は PEM 形式である必要があります。証明書が PEM 以外の形式で返された場合は、 openssl コマンドを使用して PEM に変換します。例:
    • 証明書を CRT 形式から PEM 形式に変換するには:
      openssl x509 -in clientcert.crt -out clientcert.pem -outform PEM
    • 証明書を DER 形式から PEM 形式に変換するには:
      openssl x509 -inform DER -in clientcert.der -out clientcert.pem
  6. キー サーバ ベンダーから署名済み証明書を受信したら、Set-TrustAuthorityKeyProviderClientCertificate コマンドレットを使用して証明書をキー サーバにアップロードします。
    例:
    Set-TrustAuthorityKeyProviderClientCertificate -KeyProvider $kp -CertificateFilePath <path/tp/certfile.pem>

結果

信頼済みキー プロバイダがキー サーバとの信頼関係を確立しました。