UEFI セキュア ブートの適用を有効にするか、以前に有効にした UEFI セキュア ブートの適用を無効にするかを選択できます。ESXi ホストの TPM の設定を変更するには、ESXCLI を使用する必要があります。

このタスクは、TPM を備えた ESXi ホストにのみ適用されます。UEFI セキュア ブートは、ファームウェアによって起動されたソフトウェアが信頼できることを保証するためのファームウェア設定です。UEFI セキュア ブートの有効化は、TPM を使用してすべてのブートで実行できます。

前提条件

  • ESXCLI コマンド セットにアクセス可能であること。ESXCLI コマンドはリモートで実行することも、ESXi シェルで実行することもできます。
  • ESXCLI スタンドアローン バージョンまたは PowerCLI を使用するために必要な権限:ホスト.構成.設定

手順

  1. ESXi ホストの現在の設定を一覧表示します。
    esxcli system settings encryption get
       Mode: TPM
       Require Executables Only From Installed VIBs: false
       Require Secure Boot: true
    セキュア ブートの適用が有効になっている場合、[セキュア ブートが必要] には「true」と表示されます。セキュア ブートの適用が無効になっている場合、[セキュア ブートが必要] には「false」と表示されます。
    モード が NONE と表示される場合は、ホストのファームウェアで TPM を有効にし、次のコマンドを実行してモードを設定する必要があります。
    esxcli system settings encryption set --mode=TPM
  2. セキュア ブートの適用を有効または無効にする
    オプション 説明
    有効化
    1. ホストを正常にシャットダウンします。

      たとえば、vSphere ClientESXi ホストを右クリックし、[電源] > [シャットダウン] を選択します。

    2. ホストのファームウェアでセキュア ブートを有効にします。

      特定のベンダーのハードウェア ドキュメントを参照してください。

    3. ホストを再起動します。
    4. 次の ESXCLI コマンドを実行します。
      esxcli system settings encryption set --require-secure-boot=T
    5. 変更を確認します。
      esxcli system settings encryption get
         Mode: TPM
         Require Executables Only From Installed VIBs: false
         Require Secure Boot: true

      [セキュア ブートが必要] に「true」と表示されていることを確認します。

    6. 設定を保存するには、次のコマンドを実行します。
      /sbin/auto-backup.sh
    無効化
    1. 次の ESXCLI コマンドを実行します。
      esxcli system settings encryption set --require-secure-boot=F
    2. 変更を確認します。
      esxcli system settings encryption get
         Mode: TPM
         Require Executables Only From Installed VIBs: false
         Require Secure Boot: false

      [セキュア ブートが必要] に「false」と表示されていることを確認します。

    3. 設定を保存するには、次のコマンドを実行します。
      /sbin/auto-backup.sh

      ホストのファームウェアでセキュア ブートを無効にすることを選択できますが、この時点で、ファームウェア設定と TPM 適用の間の依存関係は設定されなくなります。

結果

ESXi ホストは、選択に応じて、セキュア ブートの適用を有効または無効にして実行されます。
注:
vSphere 7.0 Update 2 以降をインストールまたは vSphere 7.0 Update 2 以降にアップグレードするときに TPM を有効にしない場合は、後で次のコマンドを使用して有効にできます。
esxcli system settings encryption set --mode=TPM
TPM を有効化すると、設定を取り消すことはできません。

TPM がホストで有効な場合でも、一部の TPM で esxcli system settings encryption set コマンドが失敗します。

  • vSphere 7.0 Update 2 の場合:NationZ (NTZ)、Infineon Technologies (IFX)、および Nuvoton Technologies Corporation (NTC) の特定の新しいモデル(NPCT75x など)からの TPM
  • vSphere 7.0 Update 3 の場合:NationZ (NTZ) からの TPM

vSphere 7.0 Update 2 以降の最初の起動中に TPM を使用できない場合、このインストールまたはアップグレードは続行され、モードはデフォルトで「なし」(--mode=NONE) になります。その結果、TPM がアクティブ化されていない場合と同様に動作します。