ESXiホスト内の内蔵ハード ディスクをローカル ストレージにすることができます。外部に配置され、SAS や SATA などのプロトコルで直接ホストに接続される外部ストレージ システムを含めることもできます。

ローカル ストレージには、ホストと通信するストレージ ネットワークが必要ありません。ストレージ ユニットに接続するケーブルと、必要に応じて互換性のある HBA がホスト内に必要です。

次の図に、ローカル SCSI ストレージを使用する仮想マシンを示します。

図 1. ローカル ストレージ
ホストがローカル ストレージにアクセスします。

この例のローカル ストレージ トポロジでは、ESXiホストがストレージ デバイスへの接続を 1 つ使用しています。このデバイスで、仮想マシンのディスク ファイルの格納に使用する VMFS データストアを作成できます。

このストレージ構成は可能ですが、ベスト プラクティスではありません。ストレージ デバイスとホスト間で単一の接続を使用すると、接続の信頼性低下や障害発生が起きた場合に、単一点障害 (SPOF) が発生し、動作が中断することがあります。ただし、ローカル ストレージ デバイスのほとんどは複数の接続をサポートしていないので、複数のパスを使用してローカル ストレージにアクセスすることはできません。

ESXiは、SCSI、IDE、SATA、USB、SAS、フラッシュ、および NVMe の各デバイスを含む、さまざまなローカル ストレージ デバイスをサポートしています。

注: IDE/ATA または USB ドライブを使用して仮想マシンを格納することはできません。

ローカル ストレージは、複数のホスト間での共有をサポートしません。1 台のホストのみがローカル ストレージ デバイスのデータストアにアクセスできます。そのため、ローカル ストレージを使用して仮想マシンを作成できますが、共有ストレージが必要な VMware 機能(HA や vMotion など)は使用できません。

ただし、ローカル ストレージ デバイスのみを持つホストのクラスタを使用すると、vSANを実装できます。vSANは、ローカル ストレージ リソースを ソフトウェア定義の共有ストレージ (Software-Defined Shared Storage) に変換します。vSANを使用すると、共有ストレージを必要とする機能を使用できます。詳細については、『VMware vSAN の管理』ドキュメントを参照してください。