Windows Server フェイルオーバー クラスタリング (WSFC) 構成では、物理 Raw デバイス マッピング (RDM) として使用されるストレージ デバイスの永久予約設定を調整できます。
複数の ESXi ホストに分散されている WSFC クラスタ ノードには、物理 RDM が必要です。RDM は、クラスタ ノードが実行されているすべてのホストで共有されます。アクティブ ノードを含むホストは、すべての共有 RDM デバイスに対して永続的な SCSI-3 予約を保持します。アクティブ ノードが実行されていて、デバイスがロックされている場合、他のホストはそのデバイスに書き込むことができません。アクティブ ノードがデバイスのロックを保持している間に、別の参加ホストが起動した場合、そのホストはロックされたデバイスと通信しようとして失敗するため、起動時間が非常に長くなることがあります。この問題は再スキャン操作に影響する場合もあります。
この問題を回避するには、RDM を使用するセカンダリ WSFC ノードが配置されている ESXi ホスト上のすべてのデバイスに対して永久予約を有効にします。この設定により、デバイス上の永続的な SCSI 予約に関する情報が ESXi ホストに通知されるため、ホストは起動プロセスまたはストレージの再スキャン プロセスでデバイスをスキップできます。
マークされたデバイスを後で VMFS データストアとして再利用する場合は、予期しないデータストアの動作を回避するために予約を削除します。
WSFC クラスタの詳細については、『Windows Server フェイルオーバー クラスタのセットアップ』ドキュメントを参照してください。
前提条件
手順
- vSphere Client で、ESXi ホストに移動します。
- [設定] タブをクリックします。
- [ストレージ] で、[ストレージ デバイス] をクリックします。
- ストレージ プロバイダのリストからデバイスを選択し、次のアイコンのいずれかをクリックします。
オプション 説明 永久予約としてマーク 選択したデバイスを永久予約としてマークします。 注:WSFC クラスタに参加している各 RDM デバイスに、この手順を繰り返します。
永久予約としてのマーク解除 以前にマークされたデバイスの永久予約をクリアします。
結果
例
esxcli
コマンドを使用して、WSFC クラスタに参加しているデバイスにマークすることもできます。
- デバイスを永久予約としてマークします。
esxcli storage core device setconfig -d naa.id --perennially-reserved=true
- デバイスが永久予約されていることを確認します。
esxcli storage core device list -d naa.id
esxcli
コマンドの出力で、Is Perennially Reserved: true
というエントリを検索します。 - 永久予約フラグを削除するには、次のコマンドを実行します。
esxcli storage core device setconfig -d naa.id --perennially-reserved=false