収集間隔にはそれぞれデフォルトの収集レベルがあり、そのレベルによって、収集されるデータの量と、チャートに表示できるカウンタが決まります。収集レベルは、統計レベルとも呼ばれます。

表 1. 統計レベル
レベル メトリック ベスト プラクティス
レベル 1
  • クラスタ サービス (VMware Distributed Resource Scheduler): すべてのメトリック
  • CPU: cpuentitlement、totalmhz、usage (平均)、usagemhz
  • ディスク: capacity、maxTotalLatency、provisioned、unshared、usage (平均)、used
  • メモリ: consumed、mementitlement、overhead、swapinRate、swapoutRate、swapused、totalmb、usage (平均)、vmmemctl (バルーン)
  • ネットワーク: usage (平均)、IPv6
  • システム: heartbeat、uptime
  • 仮想マシン操作: numChangeDS、numChangeHost、numChangeHostDS

デバイス統計が不要な場合の、長期のパフォーマンス監視に使用します。

レベル 1 は、すべての収集間隔におけるデフォルトの収集レベルです。

レベル 2
  • レベル 1 のメトリック
  • CPU: idle、reservedCapacity
  • ディスク: numberRead および numberWrite を除くすべてのメトリック
  • メモリ: memUsed と最大および最小のロールアップ値を除くすべてのメトリック
  • 仮想マシン操作: すべてのメトリック
デバイス統計は不要だが、基本統計よりも詳細な監視を行う場合の、長期のパフォーマンス監視に使用します。
レベル 3
  • レベル 1 およびレベル 2 のメトリック
  • 最小および最大のロールアップ値を除くすべてのカウンタのメトリック
  • デバイス メトリック

問題発生後に、またはデバイス統計が必要な場合に、短期のパフォーマンス監視に使用します。

レベル 4 最小および最大ロールアップ値を含む、vCenter Server でサポートされるすべてのメトリック

問題発生後に、またはデバイス統計が必要な場合に、短期のパフォーマンス監視に使用します。

注:

デフォルト値を超える統計レベル(レベル 3 またはレベル 4)が使用されているときに、必要な速度で統計情報をデータベースに保存できない場合は、1 つの特定のプロセス (vpxd) が原因となってメモリが拡張し続けている可能性があります。これらの統計レベルの使用量の上限を慎重に監視しないと、vpxd がメモリ不足になり、最終的にクラッシュすることがあります。

したがって、管理者がこれらのいずれかのレベルのいずれかを引き上げる決定を下した場合は、管理者が vpxd プロセスのサイズを監視して、変更後にサイズが限りなく増大していないことを確認する必要があります。