ESXi ホストの時刻と vSphere ネットワークのその他のコンポーネントの時刻を同期させるには、ホストの日時を PTP に同期します。

Precision Time Protocol を使用すると、ESXi ホストでソフトウェア ベースとハードウェア ベースの両方のタイムスタンプを使用でき、非常に正確な時刻同期が可能になります。vSphere 7.0 Update 3 以降では、PTP はネットワーク内の仮想マシンとホストに対しハードウェア ベースのタイムスタンプをプロビジョニングします。

PTP と NTP サービスを同時に実行することはできません。NTP サービスを停止してから、PTP サービスを有効にします。さらに、PTP サービスを有効にすると、手動による時間設定が無効になります。

前提条件

  • NTP サービスが実行中ではないことを確認します。そのステータスを表示する方法の詳細については、 を参照してください。

  • ハードウェア ベースのタイムスタンプの場合は、ホスト上のネットワーク デバイスに PCI パススルーを有効にしていることを確認します。『vSphere ネットワーキング』 ドキュメントを参照してください。

手順

  1. vSphere Client のホーム画面で、[ホーム] > [ホストおよびクラスタ] に移動します。
  2. ホストを選択します。
  3. [設定] タブで、[システム] > [時間の設定] の順に選択します。
  4. [サービスの追加] をクリックして、ドロップダウン メニューから [Precision Time Protocol] を選択します。
  5. [Precision Time Protocol] ダイアログ ボックスで、PTP の設定を編集します。
    1. [ネットワーク アダプタ タイプ] ドロップダウン メニューから、時刻同期の PTP 対応ネットワーク デバイスを選択します。
      オプション 説明

      PCI パススルー

      PCI パススルー ネットワーク デバイスを使用してハードウェア タイムスタンプを構成するには、次の手順を実行します。

      1. [デバイス名] ドロップダウン メニューから、PCI パススルー ネットワーク デバイスを選択します。vSphere 7.0 U3 の場合、サポートされるネットワーク アダプタは IntelX710 および E810 です。

      2. ネットワーク デバイスの IP 構成設定を入力します。

        • DHCP を使用してネットワーク デバイスの IP アドレス構成を取得するには、[IPv4 設定を自動的に取得] を選択します。

        • 固定 IP 構成を設定するには、[固定 IPv4 設定を使用します] オプションを選択して、IPv4 構成設定を入力します。

        • IEEE 802.3 ネットワーク転送を使用するには、[IP アドレスが構成されていません (IEEE 802.3 転送を使用)] を選択します。

      VMkernel アダプタ

      ソフトウェア タイムスタンプ PTP を構成するには、[デバイス名] ドロップダウン メニューから、PTP を使用するように構成された VMkernel アダプタを選択します。

  6. (オプション) PTP 同期が失敗した場合に備え、フォールバック メカニズムを作成します。
    1. vSphere 内のイベントを監視するには、[イベント監視の有効化] チェック ボックスを選択します。
    2. PTP にアクセスできなくなった場合に備えてフォールバック メカニズムを有効にするには、[フォールバックの有効化] をクリックします。

      フォールバック メカニズムは、vSphere でイベントの追跡を有効にした場合にのみ作成できます。

    3. [NTP サーバ] テキスト ボックスに、使用する NTP サーバの IP アドレスまたはホスト名を入力します。ベスト プラクティスとして、ホストの時刻同期に少なくとも 3 台の NTP サーバを使用します。
  7. [OK] をクリックします。

    設定を完了すると、PTP 同期がすぐにトリガされます。

  8. (オプション) ホストの時刻同期に使用されるサービスが正しく実行されているかどうかをテストするには、[サービスのテスト] をクリックします。

    [時刻同期サービス テスト] ダイアログ ボックスが表示されます。さまざまなシステムから情報を収集することで、有効化された時刻設定の動作に関する情報を確認できます。