vSAN Health Service を使用して、vSAN クラスタの健全性を監視します。

vSAN 健全性チェックを使用して、クラスタ コンポーネントのステータスの監視、問題の診断、および問題のトラブルシューティングを行うことができます。健全性チェックでは、ハードウェア互換性、ネットワーク構成と操作、高度な vSAN 構成オプション、ストレージ デバイスの健全性、および仮想マシン オブジェクトがカバーされます。

Skyline Health には、健全性の履歴、概要、vSAN 健全性検出のカテゴリが表示されます。詳細については、健全性検出のカテゴリを展開します。
[概要] を使用して、 vSAN クラスタの重要な健全性の問題を監視できます。また、次のものを確認できます。
  • 健全性ステータスに基づく健全性チェック数
  • 基本的な問題とネストされた問題。ネストされた問題は、基本的な問題が原因で発生する可能性があります。また、基本的な問題を解決すると、関連するネストされた問題が解決される可能性があります。
  • 依存関係のない単独の健全性の問題

vSAN 健全性チェックは複数のカテゴリに分類されます。各カテゴリには、個々の健全性チェックが含まれます。

表 1. vSAN 健全性チェックのカテゴリ
健全性チェックのカテゴリ 説明
ハードウェア互換性 サポートされているハードウェア、ソフトウェア、およびドライバが使用されていることを確認するためにクラスタ コンポーネントを監視します。vSAN クラスタで PCI ID が重複しているデバイスを特定するには、未確認の NVMe デバイスの健全性警告の調査を参照してください。
パフォーマンス サービス vSAN パフォーマンス サービスの健全性を監視します。
ネットワーク vSAN ネットワークの健全性を監視します。
物理ディスク vSAN クラスタ内の物理ディスクの健全性を監視します。
データ vSAN データの健全性を監視します。
クラスタ vSAN クラスタの健全性を監視します。
容量使用率 vSAN クラスタの容量を監視します。
オンライン健全性 vSAN クラスタの健全性を監視し、VMware の分析バックエンド システムに送信して、詳細分析を行います。オンラインの健全性チェックを使用するには、カスタマ エクスペリエンス向上プログラムに参加する必要があります。
vSAN ビルドに関する推奨事項 vSphere Lifecycle Manager の vSAN ビルドの推奨事項を監視します。
vSAN iSCSI ターゲット サービス ネットワーク構成とランタイム ステータスを含む iSCSI ターゲット サービスを監視します。
保存データの暗号化 vSAN 保存データの暗号化の健全性を監視します。
転送中データの暗号化 vSAN 転送中データの暗号化の健全性を監視します。
ファイル サービス vSAN ファイル サービスの健全性を監視します。
ストレッチ クラスタ ストレッチ クラスタの健全性を監視します(該当する場合)。「監視アプライアンスの vSphere 7.0 以降へのアップグレード (注意付き)」の詳細については、https://kb.vmware.com/s/article/76948にある VMware ナレッジベースを参照してください。
ハイパーコンバージド クラスタ構成のコンプライアンス ホストのステータスと、クイックスタート ワークフローを使用して行った設定を監視します。

vSAN では、各健全性チェックを定期的に再テストし、結果を更新しています。健全性チェックを実行して、結果をすぐに更新するには、[再テスト] ボタンをクリックします。

カスタマ エクスペリエンス向上プログラムに参加している場合は、健全性チェックを実行して、詳細分析のためにそのデータを VMware に送信できます。[オンライン健全性の再テスト] ボタンをクリックします。

vSAN 健全性チェックの詳細については、https://kb.vmware.com/s/article/2114803にある VMware ナレッジベースの記事を参照してください。

単一ホスト上の vSAN 健全性の監視

ESXi Host Client は、単一の ESXi ホストを管理するブラウザベースのインターフェイスです。これによって、 vCenter Server を利用できない場合にホストを管理できます。この Host Client では、ホスト レベルで vSAN を管理および監視するための複数のタブが用意されています。
  • [vSAN] タブには、vSAN の基本構成が表示されます。
  • [ホスト] タブには、vSAN クラスタに参加しているホストが表示されます。
  • [健全性] タブには、ホストレベルの健全性チェックが表示されます。

vSAN 健全性の履歴の表示

vSAN 健全性の履歴を使用すると、健全性の履歴レコードをクエリで取得し、健全性の問題を確認できます。表示されるのは、クラスタの健全性履歴データのみです。デフォルトでは、健全性の履歴が有効になっています。健全性の履歴を無効にするには、クラスタを選択して、[構成] > [vSAN] > [サービス] > [健全性サービスの履歴] の順にクリックして、[無効化] をクリックします。健全性の履歴を無効にすると、vCenter Server データベースで収集されたすべての健全性データが削除されます。データベースには、使用可能な容量に応じて最大 30 日間の健全性データが保存されます。

Skyline Health ビューを使用すると、切り替えボタンで健全性の履歴を表示し、時間範囲を選択できます。時間範囲の開始日は、現在の日付から 30 日以内にする必要があります。終了日の日付は、現在よりも前にする必要があります。選択内容に応じて、各健全性チェックの集計された正常性ステータスを表示できます。特定の期間の健全性チェックの履歴を表示するには、その健全性チェックをクリックします。履歴データは、緑の丸、黄色の三角形、赤色の四角形で表示されます。これは、それぞれ成功、警告、失敗を表します。各テーブルに、健全性チェックの結果に関する詳細情報が表示されます。