このトピックでは、vSAN とそのクラスタ、およびデータストアに適用される特性を概説します。

vSAN は、お使いの環境に数多くののメリットを提供します。
表 1. vSAN の機能
サポートされている機能 説明
共有ストレージ サポート vSAN は、HA、vMotion、および DRS など、共有ストレージが必要な VMware 機能をサポートしています。たとえば、ホストの負荷が高くなると、DRS はクラスタ内の他のホストに仮想マシンを移行できます。
オンディスク フォーマット vSAN のオンディスク仮想ファイル フォーマットは、vSAN クラスタごとに拡張性の高いスナップショットとクローン管理サポートを提供します。vSAN クラスタごとにサポートされる仮想マシン スナップショットとクローンの数については、『構成の上限』ドキュメントを参照してください。
オールフラッシュ構成とハイブリッド構成 vSAN は、オールフラッシュまたはハイブリッド クラスタで構成できます。
フォールト ドメイン vSAN は、vSAN クラスタがデータセンターの複数のラックまたはブレード サーバ シャーシにまたがる場合に、ラックまたはシャーシの障害からホストを保護するフォールト ドメイン構成をサポートしています。
iSCSI ターゲット サービス vSAN iSCSI ターゲット サービスを使用すると、vSAN クラスタ外のホストおよび物理ワークロードが vSAN データストアにアクセスできます。
ストレッチ クラスタ vSAN は 2 つの地理的な場所にまたがるストレッチ クラスタをサポートします。
Windows Server Failover Clustering (WSFC) のサポート

vSAN 6.7 Update 3 以降のリリースでは、共有ディスクへのアクセスをノード間で調停するために、Windows Server Failover Clustering (WSFC) で要求される仮想ディスク レベルでの SCSI-3 Persistent Reservations (SCSI3-PR) がサポートされます。SCSI-3 PR がサポートされることにより、vSAN データストアでネイティブに仮想マシン間で共有されているディスク リソースを使用して WSFC を構成できます。

現在、以下の構成がサポートされています。
  • クラスタあたり最大 6 個のアプリケーション ノード。
  • ノードあたり最大 64 台の共有仮想ディスク。
注: vSAN では、Microsoft Windows Server 2012 以降で実行される Microsoft SQL Server 2012 以降の動作が確認済みです。
vSAN Health Service

vSAN Health Service には、クラスタ コンポーネントの問題の原因を監視、トラブルシューティング、診断し、潜在的なリスクを識別する事前構成済みの健全性チェック テストが含まれています。

vSAN パフォーマンス サービス vSAN パフォーマンス サービスには、IOPS、スループット、遅延、および輻輳の監視に使用される統計チャートが含まれています。vSAN クラスタ、ホスト、ディスク グループ、ディスク、および仮想マシンのパフォーマンスを監視できます。
組み込みの vSphere ストレージ機能 vSAN は、従来から VMFS および NFS ストレージとともに使用されている vSphere のデータ管理機能が組み込まれています。これらの機能には、スナップショット、リンク クローン、vSphere Replication が含まれます。
仮想マシン ストレージ ポリシー vSAN では、仮想マシン ストレージ ポリシーと連携して、仮想マシン中心のストレージ管理をサポートしています。

仮想マシンのデプロイ中にストレージ ポリシーを割り当てない場合は、vSAN のデフォルト ストレージ ポリシーが自動的に仮想マシンに割り当てられます。

迅速なプロビジョニング vSAN では、仮想マシンの作成中およびデプロイ中に、vCenter Server® で迅速にストレージをプロビジョニングできます。
デデュープおよび圧縮 vSAN はブロックレベルのデデュープおよび圧縮を実行してストレージ容量を節約します。vSAN オールフラッシュ クラスタでデデュープおよび圧縮を有効にすると、各ディスク グループ内の冗長なデータが削減されます。デデュープと圧縮の設定はクラスタ全体に行いますが、これらの機能はディスク グループ単位で適用されます。圧縮のみの vSAN はディスク単位で適用されます。
保存データの暗号化 vSAN では、保存データの暗号化が提供されます。データの暗号化は、デデュープなどの他のすべての処理が実行された後に行われます。保存データの暗号化を行うと、クラスタからデバイスが削除された場合に備えて、ストレージ デバイス上のデータが保護されます。
SDK サポート VMware vSAN SDK for Java は、VMware vSphere Management SDK の拡張機能です。これには、開発者が vSAN のインストール、構成、監視、およびトラブルシューティングを自動化する際にに役立つドキュメント、ライブラリ、およびコード サンプルが含まれています。