vSAN クラスタを作成するときに、ストレージ アーキテクチャと展開オプションを選択できます。

リソースとニーズに最適な vSAN ストレージ アーキテクチャを選択してください。

vSAN Original Storage Architecture

vSAN Original Storage Architecture (OSA) は、フラッシュ ソリッド ステート ドライブ (SSD) や磁気ディスク ドライブ (HDD) など、幅広いストレージ デバイス向けに設計されています。ストレージを提供する各ホストには、1 つ以上のディスク グループがあります。各ディスク グループには、1 つのフラッシュ キャッシュ デバイスと 1 つ以上のキャパシティ デバイスが含まれます。

vSAN OSA の図

vSAN Express Storage Architecture

vSAN Express Storage Architecture (ESA) は、高性能な NVMe ベースの TLC フラッシュ デバイスと高性能ネットワーク向けに設計されています。ストレージを提供する各ホストには、4 つ以上のフラッシュ デバイスから構成されるストレージ プールが 1 つあります。各フラッシュ デバイスは、キャッシュとキャパシティをクラスタに提供します。

vSAN ESA の図

要件に応じて、次の方法で vSAN を展開できます。

vSAN ReadyNode

vSAN ReadyNode は、Cisco、Dell、Fujitsu、IBM、Supermicro などの VMware パートナーから提供される vSAN ソフトウェアの事前構成済みソリューションです。このソリューションには、サーバ OEM および VMware が推奨する vSAN デプロイでテストされ、認定済みハードウェア フォーム ファクタで検証されたサーバ構成が含まれます。特定のパートナーにおける vSAN ReadyNode ソリューションの詳細については、VMware パートナーの Web サイトを参照してください。

ユーザー定義 vSAN クラスタ

vSAN クラスタを構築するには、vSAN 互換性ガイド (VCG) Web サイト (http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php) に記載されている個々のソフトウェアとハードウェア コンポーネント(ドライバ、ファームウェア、ストレージ I/O コントローラなど)を選択します。VCG Web サイトに記載されている認定された任意のサーバ、ストレージ I/O コントローラ、キャパシティ デバイスとフラッシュ キャッシュ デバイス、メモリ、CPU ごとに必要なコア数を選択できます。vSAN でサポートされているソフトウェアおよびハードウェア コンポーネント、ドライバ、ファームウェア、およびストレージ I/O コントローラを選択する前に、VCG Web サイトで互換性情報を確認します。vSAN クラスタを設計する場合は、VCG Web サイトに記載されているデバイス、ファームウェア、ドライバのみを使用します。VCG に記載されていないソフトウェアおよびハードウェア バージョンを使用すると、クラスタで障害や予期しないデータ損失が発生する可能性があります。vSAN クラスタの設計の詳細については、『vSAN プランニングとデプロイ』の「vSAN クラスタの設計とサイジング」を参照してください。

vSAN デプロイのオプション

このセクションでは、vSAN クラスタでサポートされる展開オプションについて説明します。

単一サイトの vSAN クラスタ

単一サイトの vSAN クラスタは、3 台以上のホストで構成されます。通常、単一サイトの vSAN クラスタ内のすべてのホストは単一サイトに配置され、同じレイヤー 2 ネットワークに接続されています。オールフラッシュ構成には 10 Gb ネットワーク接続が必要です。vSAN Express Storage Architecture には 25 Gb ネットワーク接続が必要です。

詳細については、「単一サイトの vSAN クラスタの作成」を参照してください。

単一サイトの vSAN クラスタの図

2 ノード構成の vSAN クラスタ

2 ノード構成の vSAN クラスタは、リモート オフィスや支社などの環境で使用されることが多く、通常は高可用性が必要な少数のワークロードを実行します。2 ノード構成の vSAN クラスタは同じ場所に配置された 2 台のホストで構成され、同じネットワーク スイッチに接続されるか、直接接続されます。2 ノード構成の vSAN クラスタに 3 台目のホストを監視ホストとして追加できます。監視ホストは、支社から離れた場所に配置することが可能です。通常、監視ホストは vCenter Server とともに主要サイトに配置されます。

詳細については、「vSAN ストレッチ クラスタまたは 2 ノード クラスタの作成」を参照してください。

2 ノード vSAN クラスタの図

vSAN ストレッチ クラスタ

vSAN ストレッチ クラスタはサイト全体の障害に対する回復性を提供します。vSAN ストレッチ クラスタ内のホストは、2 つのサイトで均等に分散されます。2 つのサイトには、5 ミリ秒 (5ms) 以下のネットワーク遅延が必要です。vSAN 監視ホストは、監視機能を提供する 3 番目のサイトにあります。監視ホストは、2 つのデータ サイト間でネットワーク パーティションが発生する際のタイブレーカとしても機能します。監視ホストには、監視コンポーネントなどのメタデータのみが保存されます。

詳細については、「vSAN ストレッチ クラスタまたは 2 ノード クラスタの作成」を参照してください。

vSAN ストレッチ クラスタの図