スイッチの 2 ポート構成の LACP 静的ポートチャネルと、vSphere Standard Switch の 2 つのアクティブ アップリンクを使用できます。

この構成では、サーバごとに 2 つの物理アップリンクを設定し、10Gb のネットワークを使用します。各ホストには vSAN 用に 1 つの VMkernel インターフェイス (vmknic) があります。

ホスト要件の詳細と構成例については、次の VMware ナレッジベースの記事を参照してください。

注: vSAN over RDMA を使用する場合、この構成はサポートされません。

物理スイッチの構成

次のように、2 つのアップリンク静的ポートチャネルを設定します。

  • スイッチ ポート 43 および 44

  • VLAN トランク。ポートチャネルは VLAN トランク モードで、適切な VLAN がトランクされてます。

  • ポート チャネル グループにロード バランシング ポリシーを指定しないでください。

次の手順に従ってスイッチの個々のポート チャネルを設定します。

手順 1:ポート チャネルを作成します。

#interface port-channel 13

手順 2:ポート チャネルを VLAN トランク モードに設定します。

#switchport mode trunk

手順 3:適切な VLAN を許可します。

#switchport trunk allowed vlan 3266

手順 4:正しいポートをポート チャネルに割り当て、モードをアクティブに設定します。

#interface range Te1/0/43, Te1/0/44

#channel-group 1 mode on

手順 5:ポート チャネルが静的ポート チャネルとして構成されていることを確認します。

#show interfaces port-channel 13

Channel Ports Ch-Type Hash Type Min-links Local Prf

------- ----------------------------- -------- --------- --------- --

Po13 Active: Te1/0/43, Te1/0/44 Static 7 1 Disabled

Hash Algorithm Type

1 - Source MAC, VLAN, EtherType, source module and port Id

2 - Destination MAC, VLAN, EtherType, source module and port Id

3 - Source IP and source TCP/UDP port

4 - Destination IP and destination TCP/UDP port

5 - Source/Destination MAC, VLAN, EtherType, source MODID/port

6 - Source/Destination IP and source/destination TCP/UDP port

7 - Enhanced hashing mode

vSphere Standard Switch の構成

この例は、vSphere Standard Switch の構成と作成について理解していることを前提としています。

この例では、次の構成を使用します。

  • 同一 vSAN ホスト

  • vmnic0 および vmnic1 という名前のアップリンク

  • スイッチ ポートおよびポート チャネルにトランクされる VLAN 3266

  • ジャンボ フレーム

各ホストで、MTU が 9,000 に設定された [vSwitch1] を作成し、vmnic0 と vmnic1 を vSwitch に追加します。チーミングおよびフェイルオーバー ポリシーで、両方のアダプタを [アクティブ] の位置に設定します。ロード バランシング ポリシーを [IP ハッシュに基づいたルート] に設定します。

次のように、vSAN トラフィックの分散ポート グループにチーミングとフェイルオーバーを設定します。

  • ロード バランシング ポリシーに [IP ハッシュに基づいたルート] を設定します。

  • ネットワーク障害の検出を [リンク ステータスのみ] に設定します。
  • スイッチへの通知を [はい] に設定します。

  • フェイルバックを [はい] に設定します。

  • 両方のアップリンクが [アクティブ アップリンク] の位置にあることを確認します。

ネットワーク検出、スイッチへの通知、フェイルバックにデフォルトを使用します。すべてのポート グループは、vSwitch レベルで設定されたチーミングおよびフェイルオーバー ポリシーを継承します。個々のポート グループのチーミングおよびフェイルオーバー ポリシーをオーバーライドして、親 vSwitch と異なる値を設定できますが、すべてのポート グループの IP ハッシュ ロード バランシングには同じアップリンクのセットを使用してください。

静的 LACP、IP ハッシュに基づいたルート

ロード バランシングの設定

両方の物理アップリンクが使用されていますが、すべての物理 vmnic でトラフィックが均等に分散されていません。この図では、アクティブ トラフィックのみが vSAN トラフィックになっていますが、実際は 4 つの vmknic または IP アドレスです。この動作は、IP アドレスと使用可能なハッシュの数が少ない場合に発生する可能性があります。ただし、状況によっては、仮想スイッチがチーム内の 1 つのアップリンクを介してトラフィックを通過させることがあります。IP ハッシュ アルゴリズムの詳細については、IP ハッシュに基づいたルートに関する『vSphere のドキュメント』を参照してください。

ネットワークの冗長性

この例では、障害や冗長性の動作に重点を置くため、vmnic1 はスイッチから切断されたポートに接続しています。ネットワーク アップリンクの冗長性アラームはトリガされています。

vSAN 健全性アラームはトリガされていません。クラスタおよび仮想マシンのコンポーネントに影響はありません。この障害でゲスト ストレージ I/O は中断しません。

リカバリとフェイルバック

vmnic1 がリカバリされると、両方のアクティブ アップリンク間でトラフィックが自動的に分散されます。