ホストの負荷が少なく、アイドル状態の CPU 時間があるのに、プライマリ仮想マシンの実行が遅いと思われる場合は、セカンダリ仮想マシンが稼動しているホストをチェックして、負荷が高くないかを確認します。
問題
セカンダリ仮想マシンが格納されているホストの負荷が大きい場合、セカンダリ仮想マシンがプライマリ仮想マシンのパフォーマンスに影響することがあります。
原因
CPU リソースなどがオーバーコミットされたホスト上で稼動しているセカンダリ仮想マシンは、プライマリ仮想マシンと同じ量のリソースを得られないことがあります。このような場合には、セカンダリ仮想マシンを保持するために、プライマリ仮想マシンの実行速度をセカンダリ仮想マシンに合わせて遅くするため、プライマリ仮想マシンの処理が遅くなります。
解決方法
セカンダリ仮想マシンがオーバーコミットされたホスト上に存在する場合、リソースの競合の問題が存在しない別の場所に仮想マシンを移動できます。さらに具体的には、次の操作を実行します。
- FT ネットワークの競合については、vMotion テクノロジを使用して、セカンダリ仮想マシンを FT ネットワーク上にある、より競合する FT 仮想マシンが少ないホストに移動します。仮想マシンへのストレージ アクセスの品質が非対称ではないことを確認します。
- ストレージの競合の問題については、FT をオフにしてから再度オンにします。セカンダリ仮想マシンを再作成するときに、そのデータストアをよりリソースの競合が少なく、パフォーマンスの向上が望める場所に変更します。
- CPU リソースの問題を解決するには、プライマリ仮想マシンに、適切なパフォーマンス レベルでそのワークロードを実行するのに十分な CPU 予約を MHz 値で明示的に設定します。この予約は、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンの両方に対して適用され、これらの両方の仮想マシンが指定されたレートで確実に実行できるようにします。この予約を設定するためのガイダンスについては、(フォールト トレランスを有効にする前に)仮想マシンのパフォーマンス グラフを見て、通常の状態で CPU リソースがどのくらい使用されているかを確認します。