ESXi インストーラは、起動プロセスをサポートする追加のソフトウェアを使用せずに、HTTP サーバから直接起動できます。

UEFI HTTP は、 ESXi インストーラの複数のバージョンの起動をサポートしています。すべてのターゲット マシンに同じ初期ブート ローダー mboot.efi を使用します。ただし、ターゲットマシンの MAC アドレスによっては、異なる boot.cfg ファイルが使用される場合があります。
注: 起動プロセスで、IPv4 または IPv6 ネットワークを混在させないでください。IPv4 ネットワークまたは IPv6 ネットワークのいずれかを使用します。

前提条件

使用する環境内に次のコンポーネントがあることを確認します。

  • HTTP ブート機能をサポートする UEFI ファームウェアを搭載した ESXi ホスト。
  • VMware Web サイトからダウンロードした ESXi インストーラの ISO イメージ。
  • 使用している ESXi のバージョンでサポートされるハードウェア構成を備えたターゲット ホスト。『VMware の互換性ガイド』を参照してください。
  • ターゲット ESXi ホスト上に、UEFI ネットワークをサポート可能なネットワーク アダプタ。
  • UEFI HTTP 起動用に構成可能な DHCP サーバ。『DHCP の構成例』を参照してください
  • (オプション)インストール スクリプト(キックスタート ファイル)。
  • ほとんどの場合、ネイティブ VLAN を使用します。PXE ブートで使用する VLAN ID を指定する場合は、NIC が VLAN ID 仕様をサポートしていることを確認します。

手順

  1. ESXi インストーラの ISO イメージから HTTP サーバ上のディレクトリに efi/boot/bootx64.efi ファイルをコピーし、ファイル名を mboot.efi に変更します。たとえば、http://www.example.com/esxi/mboot.efi にコピーします。
    注: 通常、 mboot.efi の新しいバージョンは、 ESXi の前のバージョンを起動できますが、 mboot.efi の前のバージョンは、 ESXi の新しいバージョンを起動できない場合があります。異なるホストを構成して異なるバージョンの ESXi インストーラを起動する場合は、最新バージョンの mboot.efi を使用します。
  2. DHCP サーバを構成します。
  3. HTTP サーバに保持される ESXi のバージョンと同じ名前のディレクトリを、HTTP サーバに作成します。たとえば、http://www.example.com/esxi/ESXi-8.x.x-XXXXXX などです。
  4. ESXi インストーラ イメージのコンテンツを、新しく作成したディレクトリにコピーします。
  5. boot.cfg ファイルを修正します。
    1. 新しく作成されたディレクトリの URL を含む次の行を追加します。
      prefix=http://www.example.com/esxi/ESXi-8.x.x-XXXXXX
    2. kernel=modules= の行のファイル名がスラッシュ (/) で始まる場合は、このスラッシュを削除します。
    3. kernelopt= の行に文字列 cdromBoot が含まれている場合は、その文字列のみを削除します。
  6. (オプション) スクリプトを使用したインストールの場合は、boot.cfg ファイルの kernel コマンドの後の行に kernelopt オプションを追加して、インストール スクリプトの場所を指定します。
    例: kernelopt=ks=http://www.example.com/esxi_ksFiles/ks.cfg
  7. (オプション) 仮想マシンの構成パラメータ networkBootProtocol および networkBootUri を使用して、仮想マシンの起動元を指定できます。networkBootProtocol を設定すると、起動プロトコルとして IPv4 または IPv6 が指定されます。たとえば、networkBootProtocol = httpv4 など。networkBootUri を指定すると、ESXi ブートローダー (bootx64.efi) の HTTP URL が指定されます。たとえば、networkBootUri = http://xxx.xxx.xx.x/esxi80uc1/efi/boot/bootx64.efi です。
  8. すべての UEFI ホストが同じインストーラを起動するかどうかを指定します。
    オプション 説明
    同じインストーラ boot.cfg ファイルを mboot.efi と同じディレクトリに追加します。例:http://www.example.com/esxi/boot.cfg
    異なるインストーラ
    1. mboot.efi ファイルを含むディレクトリのサブディレクトリを作成します。ディレクトリに、ターゲット ホスト マシンの MAC アドレス (01-mac_address_of_target_ESXi_host) を名前として付けます。01-23-45-67-89-0a-bc のようになります。
    2. カスタム boot.cfg ファイルをディレクトリに追加します。http://www.example.com/esxi/01-23-45-67-89-0a-bc/boot.cfg のようになります。
    両方のインストーラ タイプを使用できます。HTTP サーバ上にカスタム boot.cfg ファイルがない ESXi ホストは、デフォルトの boot.cfg ファイルから起動します。