CPU 使用率の一時的なスパイクは必ずしも問題ではありませんが、CPU 使用率が高い状態が継続すると問題が発生することがあります。CPU パフォーマンス チャートを使用すると、ホスト、クラスタ、リソース プール、仮想マシン、および vApp の CPU 使用率を監視できます。

問題

  • ホスト CPU の使用量が多い状態が継続します。CPU 使用量の値が高いと、ホスト上にある仮想マシンのプロセッサ キューおよび準備時間が増加することがあります。
  • 仮想マシンの CPU 使用量が 90% を超え、CPU 作動可能の値が 20% を超えます。アプリケーションのパフォーマンスに影響が生じます。

原因

  • ホストで、需要を満たすために必要な CPU リソースがない可能性があります。
  • 物理プロセッサのコア数に比べて仮想 CPU が多すぎる可能性があります。
  • CPU を待機状態にする I/O ストレージ操作またはネットワーク操作が存在する可能性がある。
  • ゲスト OS が CPU に過度の負荷をかけている。

解決方法

  • ホスト上のすべての仮想マシンに VMware Tools がインストールされていることを確認する。
  • 仮想マシンの CPU 使用量の値と、同じホストまたはリソース プールにある別の仮想マシンの CPU 使用量とを比較する。ホストの [仮想マシン] ビューの積み重ね棒チャートは、そのホスト上のすべての仮想マシンの CPU 使用量を示します。
  • 仮想マシンの待機 (Ready) 時間が長いのは、設定された上限に CPU の使用時間が到達したためかどうかを判断する。それが原因である場合、仮想マシンの CPU の使用時間の上限を増やします。
  • CPU シェアを増やして、仮想マシンが実行できるようにする。ホスト システムが CPU によって制約されている場合、ホストの待機 (Ready) 時間がそのまま維持される場合があります。ホストの作動可能時間が減らない場合、優先順位の高い仮想マシンには CPU 予約を設定し、必要な CPU サイクルを確保できるようにします。
  • 仮想マシンに割り当てられるメモリの量を増やす。これにより、キャッシュを使用するアプリケーションでディスクやネットワークのアクティビティが低下する可能性があります。これにより、ディスク I/O やネットワーク トラフィックが減少して、CPU の使用率が低下することがあります。一般的に、リソース割り当てが少ない仮想マシンでは、CPU Ready 時間が堆積します。
  • 仮想マシン上の仮想 CPU 数を減らし、ワークロードの実行に必要な数のみにする。たとえば、シングル スレッドのアプリケーションが 4-way の仮想マシン上にあっても、利用できるのは 1 つの vCPU のみにします。ただし、アイドル状態にある 3 つの vCPU を ESXi で管理すると、別の処理に使用可能な CPU サイクルが占有されます。
  • DRS クラスタにホストを追加していない場合、ホストを追加する。ホストが DRS クラスタにある場合、ホストの数を増やし、1 台以上の仮想マシンを新しいホストに移行させます。
  • 必要に応じて、ホストの物理 CPU をアップグレードする。
  • 最新バージョンのハイパーバイザー ソフトウェアを使用し、TCP セグメンテーション オフロード、メモリ ページの巨大化、ジャンボ フレームなど、CPU 消費を節約する機能を有効にする。