ジャンボ フレームを使用すると、ESXi ホストでより大きいフレームを物理ネットワークに送信できます。そのためには、ネットワークがジャンボ フレームのエンド ツー エンド (物理ネットワーク アダプタ、物理スイッチ、およびストレージ デバイスを含む) をサポートしている必要があります。

ジャンボ フレームを有効にする前に、物理ネットワーク アダプタがジャンボ フレームをサポートしていることをハードウェア ベンダーに確認してください。

最大転送ユニット (MTU) を 1,280 バイトよりも大きい値に変更することによって、vSphere Distributed Switch または vSphere 標準スイッチのジャンボ フレームを有効にできます。vCenter Server 7.0 Update 3 では、より大きなパケット サイズのスイッチをサポートするために、vSphere Distributed Switch の最大転送ユニット (MTU) のサイズを最大で 9,190 バイトに設定できます。

vSphere Distributed Switch でジャンボ フレームを有効にする

vSphere Distributed Switch を通過するすべてのトラフィックに対してジャンボ フレームを有効にします。

重要: vSphere Distributed Switch の MTU サイズを変更すると、アップリンクとして割り当てられている物理 NIC がダウンした後再起動されます。これにより、アップリンクを使用している仮想マシンまたはサービスに対して 5 ~ 10 ミリ秒の短いネットワーク障害が発生します。

手順

  1. vSphere Client のホーム画面で、[ネットワーク] をクリックし、Distributed Switch に移動します。
  2. [構成] タブの [設定] を展開し、[プロパティ] を選択します。
  3. [編集] をクリックします。
  4. [詳細] をクリックし、[MTU] プロパティを 1500 バイトよりも大きい値に設定します。
    MTU サイズは 9190 バイトよりも大きい値には設定できません。
  5. [OK] をクリックします。

vSphere 標準スイッチでのジャンボ フレームの有効化

ホストの vSphere 標準スイッチを通過するすべてのトラフィックでジャンボ フレームを有効化します。

手順

  1. vSphere Clientで、ホストに移動します。
  2. [構成] タブの [ネットワーク] を展開し、[仮想スイッチ] を選択します。
  3. 仮想スイッチ テーブルから標準スイッチを選択して、[設定の編集] をクリックします。
  4. [プロパティ] セクションで、[MTU] プロパティを 1500 バイトよりも大きい値に設定します。
    MTU サイズは、最大 9000 バイトまで増加できます。
  5. [OK] をクリックします。

VMkernel アダプタのジャンボ フレームの有効化

ジャンボ フレームは、データの転送によって引き起こされる CPU 負荷を低減します。VMkernel アダプタのジャンボ フレームは、アダプタの最大転送ユニット (MTU) を変更することで有効化します。

手順

  1. vSphere Client で、ホストに移動します。
  2. [設定] タブの [ネットワーク] を展開し、[VMkernel アダプタ] を選択します。
  3. アダプタ テーブルから VMkernel アダプタを選択します。
    アダプタのプロパティが表示されます。
  4. [編集] をクリックします。
  5. [ポートのプロパティ] ページで、 [MTU] プロパティを 1,500 より大きい値に設定します。
    MTU サイズは、最大 9000 バイトまで増加できます。
  6. [OK] をクリックします。

仮想マシンでのジャンボ フレーム サポートを有効にする

仮想マシンのジャンボ フレーム サポートを有効にするには、その仮想マシンの拡張 VMXNET アダプタが必要です。

手順

  1. vSphere Clientで仮想マシンを探します。
    1. データセンター、フォルダ、クラスタ、リソース プール、またはホストを選択し、[仮想マシン] タブをクリックします。
    2. [仮想マシン] をクリックしてリスト内の仮想マシンをクリックします。
  2. アクション メニューから [設定の編集] を選択します。
  3. 設定内容を表示するダイアログ ボックスで [仮想ハードウェア] タブを選択します。
  4. [ネットワーク アダプタ] セクションを展開します。ネットワーク アダプタが使用しているネットワーク設定および MAC アドレスを記録します。
  5. タイムサークル ボタンをクリックして、仮想マシンからネットワーク アダプタを削除します。
  6. [新規デバイスを追加] ドロップダウン メニューから [ネットワーク アダプタ] を選択します。
    [仮想ハードウェア] タブのリストに [新規ネットワーク] セクションが追加されます。
  7. [新規ネットワーク] セクションを展開します。
  8. [アダプタ タイプ] ドロップダウン メニューから、[VMXNET 2 (拡張)] または [VMXNET 3] を選択します。
  9. 削除したネットワーク アダプタと同じネットワーク設定を使用します。
  10. [MAC アドレス][手動] に設定し、削除したネットワーク アドレスで使用していた MAC アドレスを入力します。
  11. [OK] をクリックします。

次のタスク

  • ジャンボ フレーム対応の標準スイッチまたは Distributed Switch に拡張 VMXNET アダプタが接続されていることを確認します。
  • ゲスト OS 内で、ジャンボ フレームを使用できるようにネットワーク アダプタを構成します。ゲスト OS のドキュメントを参照してください。
  • ジャンボ フレームをサポートするように、この仮想マシンが接続するすべての物理スイッチおよび物理マシンまたは仮想マシンを構成します。