ESXi でシン プロビジョニング ストレージ アレイを使用できます。

ESXi ホストはブロックベースのストレージと連携し、これらのタスクを実行できます。
  • ホストは基礎となるシン プロビジョニング LUN を認識し、ストレージ使用状態を監視して、物理容量の不足を回避できます。たとえば、VMFS データストアが増大した場合、または Storage vMotion を使用してシン プロビジョニング LUN に仮想マシンを移行する場合、LUN 容量は変更される可能性があります。ホストは、物理 LUN 容量の違反と容量不足状態について警告します。
  • ホストは VMFS6 および仮想マシン ゲスト OS からの自動 T10 unmap コマンドを発行して、アレイの未使用容量を再利用できます。VMFS5 は、手動による容量再利用方法をサポートします。
注: ESXi は、ストレージ デバイスでのシン プロビジョニングの有効化と無効化をサポートしません。

要件

シン プロビジョニング レポートと容量再利用の機能を使用するには、次の要件を満たす必要があります。

  • 適切な ESXi バージョンを使用します。
    サポート対象のシン プロビジョニング コンポーネント ESXi 6.5 以降
    シン プロビジョニング はい
    VMFS から発行される Unmap コマンド VMFS6 の場合は自動
    ゲスト OS から発行される Unmap コマンド 可 (VMFS6)
  • T10 ベースの vSphere Storage APIs - Array Integration (VAAI) をサポートするストレージ システムを使用します(シン プロビジョニングと容量再利用を含む)。詳細については、ストレージ プロバイダに連絡して、『VMware 互換性ガイド』ドキュメントをご確認ください。

容量の使用の監視

シン プロビジョニング統合機能によって、シン プロビジョニングされた LUN の容量使用を監視し、容量不足を回避することができます。

次のサンプル フローは、シン プロビジョニングされた LUN で、容量の違反および不足の警告を生成するためにESXiホストとストレージ アレイが連携する方法を示しています。Storage vMotion を使用して、仮想マシンをシン プロビジョニング LUN に移行する場合、同じメカニズムが適用されます。

  1. ストレージ固有のツールを使用して、ストレージ管理者はシン LUN をプロビジョニングし、ソフトしきい値の制限を設定し、しきい値に達するとアラームを発するように設定します。この手順はベンダー固有です。
  2. vSphere Clientを使用して、シン プロビジョニング LUN で VMFS データストアを作成します。データストアは、LUN がレポートする論理サイズ全体にまたがります。
  3. データストアで使用される容量が増加して、設定されたソフトしきい値に到達した場合、次のようなアクションを実行します。
    1. ストレージ アレイはホストに違反をレポートします。
    2. ホストはデータストアの警告アラームを発します。

      物理容量を増やすように、ストレージ管理者に連絡します。または、Storage vMotion を使用して、LUN の容量がなくなる前に仮想マシンを退避させることができます。

  4. シン プロビジョニング LUN に割り当てられた容量が残っていない場合、次のような操作を実行します。
    1. ストレージ アレイは、ホストに容量不足状態をレポートします。
      注意:

      場合によって、LUN がいっぱいになると、オフラインになるか、ホストからのマッピングが解除される場合があります。

    2. ホストは仮想マシンを休止し、容量不足アラームを生成します。

      ストレージ管理者に物理容量を要求することによって、永久的な容量不足状態を解決できます。

シン プロビジョニング ストレージ デバイスの識別

esxcliコマンドを使用して、特定のストレージ デバイスがシン プロビジョニングかどうかを検証します。

前提条件

ESXCLI をインストールします。ESXCLI スタート ガイドを参照してください。トラブルシューティングするには、ESXi Shellesxcli コマンドを実行します。

手順

  • esxcli storage core device list -d=device_ID コマンドを実行します。

結果

次のシン プロビジョニングのステータスは、ストレージ デバイスがシン プロビジョニングであることを示します。
# esxcli storage core device list -d naa.XXXXXXXXXXXX4c
naa.XXXXXXXXXXXX4c
 Display Name: XXXX Fibre Channel Disk(naa.XXXXXXXXXXXX4c)
 Size: 20480
 Device Type: Direct-Access
 Multipath Plugin: NMP
 ---------------------
 Thin Provisioning Status: yes
 ---------------------
不明なステータスは、ストレージ デバイスがシックであることを示します。
注: 一部のストレージ システムは、デバイスがシンまたはシックのいずれにかかわらず、すべてのデバイスをシン プロビジョニングとして提供します。シン プロビジョニングのステータスは常に yes です。詳細は、ストレージ ベンダーにご確認ください。