vSphere の仮想マシンのストレージ ポリシーを作成および管理するには、仮想マシン ストレージ ポリシー インターフェイスを使用します。

VMFS データストアの仮想マシン ストレージ ポリシーの作成

VMFS データストアと互換性のあるカスタム ストレージ ポリシーを作成します。ストレージ ポリシーでは、ディスクまたはボリュームのプロビジョニング オプションを指定できます。

前提条件

手順

  1. [仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを開きます。
    1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順にクリックします。
    2. [ポリシーおよびプロファイル] で、[仮想マシン ストレージ ポリシー] をクリックします。
    3. [作成] をクリックします。
  2. ポリシーの名前と説明を入力して [次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    vCenter Server vCenter Server インスタンスを選択します。
    名前 ストレージ ポリシーの名前(VMFS Storage Policy など)を入力します。
    説明 ストレージ ポリシーの説明を入力します。
  3. [データストア固有のルール][ポリシー構造] 画面で、VMFS ストレージなどの、ターゲット ストレージ エンティティのルールを有効にします。
    複数のデータストアのルールを有効にすることができます。複数のルール セットで、単一のポリシーが代替用のストレージ配置パラメータを定義できるようになります(通常は複数のストレージ プロバイダから)。
  4. [VMFS] ルール ページで、ターゲット VMFS データストアのストレージ配置ルールを定義します。
    1. [配置] タブをクリックします。
    2. [ボリューム割り当て] ドロップダウン メニューから、次のいずれかのオプションを選択します。
      オプション 説明
      可能な場合は容量を節約 ボリュームの仮想ディスクをシン フォーマットで作成する場合に使用します。このオプションは、容量予約もランタイム パフォーマンスも保証しません。このオプションを使用すると、プロビジョニング時間は短縮されますが、容量はオンデマンドで割り当てられ、ブロックもオンデマンドで初期化されます。
      完全に初期化されました ディスクまたはボリュームをシック プロビジョニング (Eager Zeroed) フォーマットで作成する場合に使用します。このオプションを使用すると、必要な容量がデータストアに予約され、ディスクのすべてのブロックがゼロクリアされます。このオプションを使用すると、ランタイム パフォーマンスは最適化されますが、プロビジョニング時間はディスクのサイズに比例するようになります。
      容量の予約 ディスクまたはボリュームをシック プロビジョニング (Lazy Zeroed) フォーマットで作成する場合に使用します。このオプションを使用すると、必要な容量がデータストアに確実に予約されます。ディスクのブロックはゼロクリアされないため、ランタイム パフォーマンスは保証されません。
    3. 配置要求をさらに微調整するには、[タグ] タブをクリックし、タグベースのルールを追加します。
      タグベースのルールでは、特定の配置基準を含めたり除外したりすることで、データストアをフィルタリングできます。たとえばテキサスおよびカリフォルニアにある VMFS データストアは仮想マシン ストレージ ポリシーに含め、ネバダにあるデータストアは仮想マシン ストレージ ポリシーから除外できます。

ホストベースのデータ サービスの仮想マシン ストレージ ポリシーの作成

vSphere Client で仮想マシン ストレージ ポリシーを定義するには、[仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを使用します。このタスクでは、ESXi ホストによって提供されるデータ サービスのルールを作成します。これらのルールが含まれる仮想マシン ストレージ ポリシーにより、仮想マシンの指定されたデータ サービスが有効にされます。

使用可能なデータ サービスには、暗号化、I/O コントロール、キャッシュなどがあります。暗号化など、一部のデータ サービスは VMware によって提供されます。ホストにインストールしたサードパーティの I/O フィルタにより、他のデータ サービスを提供することもできます。

通常、データ サービスはすべてのストレージのタイプに汎用であり、データストアに依存しません。データストア固有のルールをストレージ ポリシーに追加することはオプションです。

データストア固有のルールを追加し、ホストとストレージの I/O フィルタの両方が同一のタイプのサービス(暗号化など)を提供する場合、ポリシーは両方のプロバイダからこのサービスを要求できます。その結果、仮想マシン データが 2 回、I/O フィルタとストレージによって暗号化されることになります。ただし、Virtual Volumes によって提供されるレプリケーションと I/O フィルタによって提供されるレプリケーションは、同じストレージ ポリシーに共存できません。

前提条件

手順

  1. [仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを開きます。
    1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順にクリックします。
    2. [ポリシーおよびプロファイル] で、[仮想マシン ストレージ ポリシー] をクリックします。
    3. [作成] をクリックします。
  2. ポリシーの名前と説明を入力して [次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    vCenter Server vCenter Server インスタンスを選択します。
    名前 ストレージ ポリシーの名前を入力します。
    説明 ストレージ ポリシーの説明を入力します。
  3. [ホスト ベースのサービス][ポリシー構造] 画面で、[ホスト ベースのルールの有効化] をクリックします。
  4. [ホスト ベースのサービス] 画面で、ルールを定義して、ホストによって提供されるデータ サービスを構成します。
    1. データ サービス カテゴリのタブ([暗号化] など)をクリックします。
    2. データ サービス カテゴリのカスタム ルールを定義するか、事前定義されたコンポーネントを使用します。
      オプション 説明
      無効 これがデフォルトの設定です。
      ストレージ ポリシー コンポーネントの使用 ドロップダウン メニューからストレージ ポリシー コンポーネントを選択します。このオプションは、データベースにコンポーネントを事前定義している場合にのみ使用できます。
      カスタム ルールに対して適切なプロバイダと値を指定して、データ サービス カテゴリのカスタム ルールを定義します。
      注: 複数のデータ サービスを有効にすることができます。他のデータ サービスで暗号化を使用する場合は、カスタム暗号化オプションを使用して、 [暗号化の前に I/O フィルタを許可] パラメータを [True] に設定します。このパラメータにより、暗号化の前に、他のサービス(レプリケーションなど)でクリア テキスト データを分析できます。
  5. [ストレージ互換性] ページでこのポリシーに適合するデータストアのリストを確認します。
    ホスト ベースのサービスのポリシーと互換性を持たせるには、これらのサービスを提供するホストにデータストアを接続する必要があります。データストア固有のルール セットをポリシーに追加した場合は、互換性のあるデータストアもポリシーのストレージ要件を満たす必要があります。
  6. [確認して完了] ページでポリシーの設定を確認し、[完了] をクリックします。
    設定を変更するには、 [戻る] をクリックして関連するページに移動します。

結果

ホスト ベースのデータサービス用の新しい仮想マシン ストレージ ポリシーがリストに表示されます。

Virtual Volumes 用の仮想マシン ストレージ ポリシーの作成

vSphere Client で仮想マシン ストレージ ポリシーを定義するには、[仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを使用します。このタスクでは、Virtual Volumes と互換性のあるカスタム ストレージ ポリシーを作成します。Virtual Volumes の仮想マシン ストレージ ポリシーを定義するときは、Virtual Volumes データストアによって提供されるストレージとデータ サービスを構成するためのルールを作成します。このルールは、仮想マシンが Virtual Volumes データストアに配置されているときに適用されます。カスタム ストレージ ポリシーを、VMware が提供する Virtual Volumes のデフォルトの要件なしのストレージ ポリシーと置き換えることができます。

この手順では、Virtual Volumes 用の仮想マシン ストレージ ポリシーを作成することを前提としています。vSAN ストレージ ポリシーの詳細については、VMware vSAN の管理ドキュメントを参照してください。

前提条件

手順

  1. [仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを開きます。
    1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順にクリックします。
    2. [ポリシーおよびプロファイル] で、[仮想マシン ストレージ ポリシー] をクリックします。
    3. [作成] をクリックします。
  2. ポリシーの名前と説明を入力して [次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    vCenter Server vCenter Server インスタンスを選択します。
    名前 ストレージ ポリシーの名前(Virtual Volumes Storage Policy など)を入力します。
    説明 ストレージ ポリシーの説明を入力します。
  3. [データストア固有のルール] の [ポリシー構造] ページで、Virtual Volumes ストレージなどの、ターゲット ストレージ エンティティのルールを有効にします。
    複数のデータストアのルールを有効にすることができます。複数のルール セットで、単一のポリシーが代替用のストレージ配置パラメータを定義できるようになります(通常は複数のストレージ プロバイダから)。
  4. Virtual Volumes ルール ページで、ターゲット Virtual Volumes データストアのストレージ配置ルールを定義します。
    1. [配置] タブをクリックして、[ルールの追加] をクリックします。
    2. [ルールの追加] ドロップダウン メニューから、使用可能な機能を選択してその値を指定します。
      たとえば、 Virtual Volumes オブジェクトの 1 秒あたりの読み取り操作数を指定できます。

      選択したストレージ エンティティに必要な数のルールを含めることができます。入力する値が、Virtual Volumes データストアがアドバタイズする値の範囲内にあることを確認します。

    3. 配置要求をさらに微調整するには、[タグ] タブをクリックし、タグベースのルールを追加します。
      タグベースのルールでは、特定の配置基準を含めたり除外したりすることで、データストアをフィルタリングできます。たとえばテキサスおよびカリフォルニアにある Virtual Volumes データストアは仮想マシン ストレージ ポリシーに含め、ネバダにあるデータストアは仮想マシン ストレージ ポリシーから除外できます。
  5. (オプション) データストア固有のサービスを構成するためのルールを定義します。
    暗号化、キャッシュ、レプリケーションなどのデータ サービスがストレージによって提供されます。データ サービスを参照する仮想マシン ストレージ ポリシーは、仮想マシンが Virtual Volumes データストアに配置されたときに、仮想マシン用にこれらのサービスを要求します。
    1. データ サービス カテゴリのタブ([レプリケーション] など)をクリックします。
    2. データ サービス カテゴリのカスタム ルールを定義するか、事前定義されたコンポーネントを使用します。
      オプション 説明
      無効 これがデフォルトの設定です。
      ストレージ ポリシー コンポーネントの使用 ドロップダウン メニューからストレージ ポリシー コンポーネントを選択します。このオプションは、データベースにコンポーネントを事前定義している場合にのみ使用できます。
      カスタム ルールに対して適切なプロバイダと値を指定して、データ サービス カテゴリのカスタム ルールを定義します。
  6. [ストレージ互換性] ページでこのポリシーに適合するデータストアのリストを確認します。
    ポリシーに複数のルール セットが含まれている場合は、データストアが少なくとも 1 つのルール セットおよびそのセット内のすべてのルールを満たしている必要があります。
  7. [確認して完了] ページでポリシーの設定を確認し、[完了] をクリックします。
    設定を変更するには、 [戻る] をクリックして関連するページに移動します。

結果

Virtual Volumes と互換性のある新しい仮想マシン ストレージ ポリシーがリストに表示されます。

次のタスク

これで、このポリシーを仮想マシンに関連付けたり、デフォルトとしてポリシーを指定したりできます。

タグベースの配置用に仮想マシン ストレージ ポリシーを作成

タグベースのルールでは、データストアに割り当てたタグを参照して、仮想マシンの配置に使用するデータストアをフィルタリングすることができます。タグベースの配置を vSphere Client で定義するには、[仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを使用します。

注: データストア クラスタ レベルでは、クラスタ内のすべてのデータストアのタグが一貫している場合にのみ、タグベースのストレージ ポリシーを使用できます。

前提条件

手順

  1. [仮想マシン ストレージ ポリシーの作成] ウィザードを開きます。
    1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順にクリックします。
    2. [ポリシーおよびプロファイル] で、[仮想マシン ストレージ ポリシー] をクリックします。
    3. [作成] をクリックします。
  2. ポリシーの名前と説明を入力して [次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    vCenter Server vCenter Server インスタンスを選択します。
    名前 ストレージ ポリシーの名前を入力します。
    説明 ストレージ ポリシーの説明を入力します。
  3. [データストア固有のルール] の [ポリシー構造] ページで、タグベースの配置ルールを有効にします。
  4. [タグベースの配置] ページで、タグ ルールを作成します。
    1. [タグ ルールの追加] をクリックし、タグ ベースの配置基準を定義します。次に例を示します。
      オプション
      タグ カテゴリ サービスのレベル
      使用量オプション 以下のタグ付けをされたストレージを使用:
      Tags ゴールド
      ゴールド タグ付きのすべてのデータストアが、ストレージの配置先として互換性を持つようになります。
    2. (オプション) タグベースのルールを追加します。
  5. [ストレージ互換性] ページでこのポリシーに適合するデータストアのリストを確認します。
  6. [確認して完了] ページでポリシーの設定を確認し、[完了] をクリックします。
    設定を変更するには、 [戻る] をクリックして関連するページに移動します。

結果

タグ付きのデータストアと互換性のある新しい仮想マシン ストレージ ポリシーがリストに表示されます。

仮想マシン ストレージ ポリシーの編集またはクローン作成

仮想マシンと仮想ディスクのストレージ要件を変える場合は、既存のストレージ ポリシーを変更できます。また、クローン作成することにより、既存の仮想マシン ストレージ ポリシーのコピーを作成できます。クローン作成中に、必要に応じて元のストレージ ポリシーをカスタマイズする選択ができます。

前提条件

必要な権限: StorageProfile.View

手順

  1. vSphere Client で、ストレージ ポリシーに移動します。
    1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順にクリックします。
    2. [ポリシーおよびプロファイル] で、[仮想マシン ストレージ ポリシー] をクリックします。
  2. ストレージ ポリシーを選択し、次のいずれかのアイコンをクリックします。
    • [編集]
    • [クローン作成]
  3. (オプション) ポリシーを変更し、[OK] をクリックします。
  4. 仮想マシンが使用するストレージ ポリシーを編集する場合は、その仮想マシンにポリシーを再適用します。
    オプション 説明
    後で手動で行う このオプションを選択すると、ストレージ ポリシーに関連付けられたすべての仮想ディスクと仮想マシンのホーム オブジェクトのコンプライアンス状態は期限切れに変更されます。構成とコンプライアンスを更新するには、関連付けられたすべてのエンティティにストレージ ポリシーを手動で再適用します。仮想マシン ストレージ ポリシーの再適用を参照してください。
    今すぐ ストレージ ポリシーを編集した後すぐに、仮想マシンとコンプライアンス ステータスを更新します。