SNMP v3 用に SNMP エージェントを構成すると、トラップの送信がエージェントでサポートされます。SNMP v3 には、暗号化認証や暗号化など、v1 または v2c よりも強化されたセキュリティを備えられています。
SNMP v3 インフォームはサポートされていません。vCenter Server は、v1/v2c トラップや、すべてのセキュリティ レベルを備えた v3 トラップなどの通知のみをサポートします。
SNMP エンジン ID の構成
すべての SNMP v3 エージェントには、エージェントの一意の識別子として使用されるエンジン ID があります。エンジン ID は、ハッシュ関数を使用して、SNMP v3 メッセージの認証と暗号化のためのローカライズされたキーを生成するときに使用されます。
SNMP エージェントを有効化する前にエンジン ID が指定されていない場合は、スタンドアロンの SNMP エージェントを有効化すると、エンジン ID が生成されます。
手順
SNMP 認証およびプライバシー プロトコルの構成
SNMP v3 は、オプションとして認証およびプライバシー プロトコルをサポートしています。
認証は、ユーザーの ID を確認するために使用します。プライバシーを使用すると、SNMP v3 メッセージを暗号化してデータの機密性を保証できます。プライバシー プロトコルは、セキュリティのためにコミュニティ文字列を使用する SNMP v1 および v2c より高いレベルのセキュリティを備えています。
認証およびプライバシーは、どちらもオプションです。ただし、プライバシーを有効にする場合は、認証を有効にする必要があります。
SNMP v3 の認証およびプライバシー プロトコルはライセンス供与されている vSphere 機能であり、一部の vSphere エディションでは使用できない可能性があります。
手順
SNMP ユーザーの設定
SNMP v3 情報にアクセスできるユーザーを、5 人まで設定できます。ユーザー名は、32 文字以下にする必要があります。
ユーザーを設定では、ユーザーユーザーの認証パスワードおよびプライバシー パスワードと SNMP エージェントのエンジン ID に基づいて、認証およびプライバシーのハッシュ値が生成されます。ユーザーの設定後にエンジン ID、認証プロトコル、またはプライバシー プロトコルを変更した場合、ユーザーは無効になり、再設定が必要になります。
前提条件
- ユーザーを設定する前に、認証プロトコルとプライバシー プロトコルが設定されていることを確認します。
- 設定する各ユーザーの認証パスワードとプライバシー パスワードを確認します。パスワードは 8 文字以上にする必要があります。これらのパスワードは、ホスト システムのファイルに保存します。
手順
SNMP v3 ターゲットの構成
SNMP エージェントによる SNMP v3 トラップの送信が許可されるように SNMP v3 ターゲットを構成します。
最大 3 つの SNMP v1 または v2c ターゲットに加えて、SNMP v3 ターゲットを 3 つまで構成できます。
ターゲットを構成するには、トラップを受信するシステムのホスト名または IP アドレス、ユーザー名、セキュリティ レベル、およびトラップを送信するかどうかを指定する必要があります。セキュリティ レベルには、none (セキュリティなし)、auth (認証のみ)、または priv (認証とプライバシー)を指定できます。