SNMP v1 および v2c 用に vCenter Server SNMP エージェントを構成すると、通知の送信および GET 要求の受信がエージェントでサポートされます。

SNMP v1 および v2c では、コミュニティ ストリングは 1 つ以上の管理対象オブジェクトを含むネームスペースです。ネームスペースは認証のフォームとして機能することはできますが、通信は保護されません。通信を保護するには、SNMP v3 を使用します。

SNMP コミュニティの構成

SNMP v1 および v2c メッセージを送受信するために vCenter Server SNMP エージェントを有効にするには、エージェント用に少なくとも 1 つのコミュニティを構成する必要があります。

SNMP コミュニティは、デバイスと管理システムのグループを定義します。同じコミュニティのメンバーであるデバイスおよび管理システムだけが、SNMP メッセージを交換できます。デバイスまたは管理システムは、複数のコミュニティのメンバーになることができます。

手順

  1. アプライアンス シェルにアクセスして、管理者ロールまたはスーパー管理者ロールを持つユーザーとしてログインします。
    スーパー管理者ロールが割り当てられているデフォルトのユーザーは root です。
  2. snmp.set --communities コマンドを実行して、SNMP コミュニティを構成します。
    たとえば、パブリック、東、および西のネットワーク オペレーション センターのコミュニティを構成するには、次のコマンドを実行します。
    snmp.set --communities public,eastnoc,westnoc
    このコマンドでコミュニティを指定するたびに、指定した設定によって、以前の構成が上書きされます。
    複数のコミュニティを指定するには、コミュニティ名をコンマで区切ります。

v1 または v2c 通知を送信する SNMP エージェントの構成

vCenter Server SNMP エージェントを使用して、仮想マシン通知と環境通知を管理システムに送信できます。

SNMP エージェントで SNMP v1 および v2c 通知を送信するには、ターゲットつまり受信者のユニキャスト アドレス、コミュニティ、および必要に応じてポートを構成する必要があります。ポートを指定しない場合、SNMP エージェントはデフォルトで、ターゲット管理システムの UDP ポート 162 に通知を送信します。

手順

  1. アプライアンス シェルにアクセスして、管理者ロールまたはスーパー管理者ロールを持つユーザーとしてログインします。
    スーパー管理者ロールが割り当てられているデフォルトのユーザーは root です。
  2. snmp.set --targets コマンドを実行します。
    snmp.set --targets target_address@port/community
    ここで、 target_addressportcommunity には、それぞれ、ターゲット システムのアドレス、通知の送信先のポート番号、コミュニティ名を指定します。ポートの値は任意です。ポートを指定しない場合、デフォルトのポート 161 が使用されます。

    このコマンドでターゲットを指定するたびに、指定した設定によって、以前指定された設定が上書きされます。複数のターゲットを指定するには、コンマで区切ります。

    たとえば、ターゲットの 192.0.2.1@678/targetcommunity および 2001:db8::1/anothercom を構成するには、次のコマンドを実行します。
    snmp.set --targets 192.0.2.1@678/targetcommunity,2001:db8::1/anothercom
  3. (オプション) SNMP エージェントが有効になっていない場合は、snmp.enable コマンドを実行して有効にします。
  4. (オプション) snmp.test コマンドを実行し、テスト トラップを送信してエージェントが正しく構成されていることを確認します。
    エージェントは、構成されたターゲットに warmStart トラップを送信します。