vSphere の実装をトラブルシューティングするには、問題の症状を特定し、影響を受けるコンポーネントを判別し、考えられる解決策を試します。

症状の特定
考えられる多数の原因により、実装の性能が低下したり性能が発揮されなくなることがあります。効果的なトラブルシューティングの第一歩は、何に問題があるのかを正確に特定することです。
問題領域の定義
問題の症状を切り分けたら、問題領域を定義する必要があります。影響を受け、問題の原因となっている可能性があるソフトウェアまたはハードウェアのコンポーネント、および問題とは関係のないコンポーネントを特定します。
考えられる解決策のテスト
問題がどのような症状であるか、どのコンポーネントが関わるのかを把握したら、問題が解決されるまで解決策を体系的に試します。

症状の特定

実装環境で問題の解決を試みる前に、問題の発生状況を正確に識別する必要があります。

トラブルシューティング プロセスの最初のステップは、発生している状況の具体的な症状を定義する情報を収集することです。この情報を収集するときに、次の質問について考えます。

  • 実行されていないタスクや予期されていた動作は何か?
  • 影響を受けたタスクを、別々に評価可能なサブタスクに分割できるか?
  • タスクはエラー終了するか? エラー メッセージはそれに関連付けられているか?
  • タスクは完了するが、非常に長い時間を要するか?
  • その障害は継続的か、または断続的か?
  • その障害に関連する可能性があるソフトウェアまたはハードウェアで最近どのような変更が行われたか?

問題領域の定義

問題の症状を特定した後は、セットアップの中で影響を受けるコンポーネント、問題を引き起こす可能性があるコンポーネント、および関係のないコンポーネントを判別します。

vSphere の実装における問題領域を定義するため、存在するコンポーネントについて認識しておく必要があります。VMware ソフトウェアだけでなく、使用しているサードパーティのソフトウェアおよび VMware 仮想ハードウェアと一緒に使用しているハードウェアについても考慮してください。

ソフトウェア要素とハードウェア要素の特性、および問題に対する影響について認識することにより、症状の原因となっている一般的な問題について評価検討することができます。

  • ソフトウェア設定の構成の誤り
  • 物理ハードウェアの障害
  • コンポーネントの非互換性

プロセスを細分化し、プロセスの各部とその関与の可能性を個々に検討します。たとえば、ローカル ストレージの仮想ディスクに関連する状況は、おそらくサードパーティのルーター構成とは関連がありません。ただし、ローカル ディスク コントローラの設定は、問題の発生に関係している場合があります。コンポーネントに特定の症状との関連がない場合は、ソリューション テストの対象候補から外すことができます。

問題が発生する前に最近行った構成の変更について考えてください。問題における共通点を探します。複数の問題が同時に発生した場合は、おそらくすべての問題に同じ原因があります。

考えられる解決策のテスト

問題の症状、および関係している可能性が高いソフトウェアまたはハードウェアのコンポーネントが分かったら、問題が解決されるまで体系的に解決策をテストすることができます。

症状および影響を受けるコンポーネントに関して得られた情報に基づいて、問題を特定して解決するためのテストを設計することができます。次のヒントを参考にすると、このプロセスをより効果的に行うことができます。

  • 考えられる解決策について、できるだけ多くのアイディアを出します。
  • 各解決策により、問題が修正されたかどうかが明確に判別されることを確認します。考えられる解決策を 1 つずつテストし、その修正方法によって問題が解決されない場合はすぐに次の解決策を試します。
  • 問題解決の可能性に応じて、考えられる解決策の階層を作成して検討します。可能性の高いものから低いものにかけて、症状がなくなるまで、潜在的な問題をそれぞれ体系的に解消します。
  • 考えられる解決策をテストする場合は、項目を一度に 1 つだけ変更します。一度に多くの変更を行って解決できたとしても、それらの項目のどれが原因だったかを判別できなくなる可能性があります。
  • 解決するために行った変更によって問題を解決できない場合は、実装環境を以前の状態に戻します。実装環境を以前の状態に戻さないと、新しいエラーが発生する場合があります。
  • 正常に機能している類似の実装環境を見つけ、正常に機能していない実装環境と並列でテストします。両方のシステム間での差異がわずかになるか、または 1 つだけになるまで、両方のシステムで同時に変更操作を行います。