仮想マシン内のシステム パフォーマンスに関する自立性を確保するために、仮想ウォッチドッグ タイマー (VWDT) デバイスを追加できます。

ソフトウェアの問題またはエラーが原因でゲスト OS が応答を停止し、単独でリカバリできない場合、VWDT は事前定義された期間待機してからシステムを再起動します。

VWDT は、ゲスト OS、あるいは BIOS または EFI ファームウェアのいずれかを使用して起動できます。VWDT を BIOS または EFI ファームウェアで起動するように選択した場合、ゲスト OS が起動する前に VWDT が起動します。

VWDT は、クラスタ内の各仮想マシンで障害が発生した場合に個別にリカバリできる、ゲストベースのクラスタリング ソリューションで重要な役割を果たします。

仮想ウォッチドッグ タイマー デバイスの仮想マシンへの追加

仮想マシンを長時間にわたるゲスト OS の障害から保護するには、仮想マシンに VWDT デバイスを追加します。

前提条件

  • 仮想マシンをパワーオフします。
  • 仮想マシンのハードウェアがバージョン 17 以降であることを確認します。
  • 仮想マシンのゲスト OS がウォッチドッグ タイマーをサポートしていることを確認します。
    注: ゲスト OS では、ウォッチドッグ サービスの明示的な有効化が必要になる場合があります。これに失敗すると、ウォッチドッグ タイマーが仮想マシンをパワーオフまたは再起動することがあります。
    • VWDT デバイスは、ウォッチドッグ リソース テーブル (WDRT) およびウォッチドッグ アクション テーブル (WDAT) の仕様を実装します。Windows Server 2003 は WDRT と互換性のあるデバイスをサポートし、Windows Server 2008 以降は WDAT と互換性のあるデバイスをサポートします。
    • Ubuntu 18.04 や Red Hat Enterprise Linux 7.6 などの 4.9 以降のカーネルに基づく Linux ディストリビューションは、wdat_wdt.ko ドライバが使用可能な場合、WDAT と互換性のあるデバイスをサポートします。
    • FreeBSD や Mac OS X などの他のゲスト OS では、ウォッチドッグ タイマーはサポートされません。
  • 必要な権限:
    • 仮想マシン.設定.デバイスの追加または削除
    • 仮想マシン.設定.デバイス設定の変更

手順

  1. vSphere インベントリで仮想マシンを右クリックし、[設定の編集] を選択します。
  2. [仮想ハードウェア] タブで、[新規デバイスを追加] をクリックし、ドロップダウン メニューから [ウォッチドッグ タイマー] を選択します。
    新しいウォッチドッグ タイマー デバイスが、 [仮想ハードウェア] デバイスのリストに表示されます。
  3. BIOS または EFI ファームウェアで仮想ウォッチドッグ タイマーを開始するには、[BIOS/EFI ブートでの起動] を選択します。
    仮想ウォッチドッグ タイマーは、ゲスト OS が起動する前に開始します。

    ゲスト OS の起動に時間がかかりすぎる場合、またはゲスト OS が VWDT デバイスをサポートしない場合は、警告メッセージが表示され、仮想マシンは常時 VWDT デバイスによって再起動されることがあります。

  4. [OK] をクリックします。

結果

[サマリ] タブの [仮想マシンのハードウェア] パネルで VWDT デバイスのステータスを確認できます。