vSphere Client では、ローカルまたはサブスクライブ済みコンテンツ ライブラリを作成し、その設定を変更できます。コンテンツ ライブラリを使用すると、コンテンツの格納と管理を 1 つの vCenter Server インスタンスで行えます。または、vCenter Server インスタンス間でコンテンツを配布して、大規模なデプロイ ワークロードを促進し、一貫性を高めることかできます。

OVF セキュリティ ポリシーを使用すると、コンテンツ ライブラリのアイテムを保護できます。

コンテンツライブラリの作成

ローカル コンテンツ ライブラリを作成し、テンプレートやその他のタイプのファイルをポピュレートできます。コンテンツ ライブラリのテンプレートを使用して、仮想環境で仮想マシンまたは vApp をデプロイできます。他の vCenter Server インスタンスのユーザーと、自分のローカル ライブラリのコンテンツを共有することもできます。

注: 仮想マシン テンプレートは、NFS または SMB ストレージを使用するライブラリには保存できません。OVF テンプレートは、コンテンツ ライブラリに関連付けられているデータストアのみに保存できます。

既存の公開済みローカル ライブラリのコンテンツを自由に使用するために、購読済みライブラリを作成することもできます。

前提条件

必要な権限:
  • ライブラリを作成する vCenter Server インスタンス上の コンテンツ ライブラリ.ローカル ライブラリの作成 または コンテンツ ライブラリ.購読済みライブラリの作成
  • データストア.容量の割り当て(展開先のデータストアが対象)。

手順

  1. [メニュー] > [コンテンツ ライブラリ] の順に移動します。
  2. [作成] をクリックします。
    [新しいコンテンツ ライブラリ] ウィザードが開きます。
  3. [名前と場所] 画面で、名前を入力し、コンテンツ ライブラリの vCenter Server インスタンスを選択し、[次へ] をクリックします。
  4. [コンテンツ ライブラリの設定] 画面で、作成するコンテンツ ライブラリのタイプを選択します。
    オプション 説明
    ローカル コンテンツ ライブラリ

    デフォルトで、ローカル コンテンツ ライブラリには、これを作成した vCenter Server インスタンスからのみアクセスできます。

    1. (オプション) ライブラリのコンテンツを他の vCenter Server インスタンスで使用できるようにするには、[公開の有効化] を選択します。
    2. (オプション) コンテンツ ライブラリにアクセスする際にパスワードを要求する場合は、[認証の有効化] を選択してパスワードを設定します。
    3. [次へ] をクリックします。
    サブスクライブ済みコンテンツ ライブラリ サブスクライブ済みコンテンツ ライブラリは、公開コンテンツ ライブラリを基にしています。既存のコンテンツ ライブラリを利用するには、このオプションを使用します。
    注: 公開コンテンツ ライブラリでセキュリティ ポリシーが有効になっていない場合は、購読済みコンテンツ ライブラリに OVF デフォルト セキュリティ ポリシーを適用できません。

    購読済みライブラリを作成した場合、指定する [サブスクリプション URL] に応じて、指定した URL でセキュリティ ポリシーを有効にできるかどうかを判断するためのチェックが実行されます。

    最新のコンテンツを確認するために、購読済みライブラリを公開ライブラリと同期できますが、購読済みライブラリに対しコンテンツを追加することも削除することもできません。公開ライブラリのコンテンツを追加、修正、削除できるのは、公開ライブラリの管理者だけです。

    ライブラリを購読するには、次の情報を指定します。

    1. [サブスクリプション URL] テキスト ボックスで、公開ライブラリの URL アドレスを入力します。
      注: 指定した [サブスクリプション URL] でセキュリティ ポリシーを有効にできるかどうかを判断するためのチェックが実行されます。
    2. 公開ライブラリで認証が有効である場合は、[認証の有効化] を選択して、発行元のパスワードを入力します。
    3. 購読済みライブラリのコンテンツについて、ダウンロード方法を選択します。
      • 購読した直後に公開ライブラリ内のすべてのアイテムのローカル コピーをダウンロードする場合は、[今すぐ] を選択します。
      • ストレージ容量を節約するには、[必要に応じて] を選択します。公開ライブラリ内のアイテムのメタデータのみがダウンロードされます。

        アイテムを使用する必要がある場合は、アイテムまたはライブラリ全体を同期して、そのコンテンツをダウンロードします。

    4. プロンプトが表示されたら、SSL 証明書のサムプリントを受け入れます。

      SSL 証明書のサムプリントは、インベントリから購読済みコンテンツ ライブラリを削除するまで、システムに格納されます。

    5. [次へ] をクリックします。
  5. (オプション) [セキュリティ ポリシーの適用] ページで、[セキュリティ ポリシーの適用][OVF デフォルト ポリシー] の順に選択します。
    注: 現在サポートされているのは OVF デフォルト ポリシーのみです。
    OVF デフォルト ポリシーをコンテンツ ライブラリに適用する場合は、次の点に注意してください。
    • すべての OVF アイテムは、有効な証明書を使用して OVF パッケージに署名することで検証されます。
    • コンテンツ ライブラリ内のすべての OVF アイテムまたは OVA アイテムの [セキュリティ面で準拠] のステータスは、証明書の検証に基づいて「はい」または「いいえ」になります。
    • OVF アイテムまたは OVA アイテム以外のすべてのアイテムの [セキュリティ面で準拠] のステータスは「はい」になります。

    OVF デフォルト ポリシーがコンテンツ ライブラリに適用されていない場合、コンテンツ ライブラリ内のすべてのアイテムの [セキュリティ面で準拠] のステータスは「はい」になります。

    コンテンツ ライブラリの [テンプレート] タブで [セキュリティ面で準拠] のステータスを確認できます。

    コンテンツ ライブラリ アイテムのステータスを表示する [セキュリティ面で準拠](OVF デフォルト ポリシーが適用されている場合)
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [ストレージの追加] 画面で、コンテンツ ライブラリのコンテンツのストレージ場所としてデータストアを選択し、[次へ] をクリックします。
  8. [設定の確認] 画面で詳細を確認し、[完了] をクリックします。

コンテンツ ライブラリの編集

vSphere Client では、ローカル ライブラリの名前、説明、またはタグを変更して編集できます。ローカルまたはサブスクライブ済みコンテンツ ライブラリの設定を変更することもできます。

複数の vCenter Server インスタンス間でローカル ライブラリのコンテンツを共有するには、ライブラリの公開を有効にする必要があります。[設定の編集] ダイアログ ボックスからライブラリの URL を取得し、他のユーザーが購読できるように送信することができます。

ライブラリがすでに公開されている場合は、認証用のパスワードを変更することができます。公開ライブラリへのアクセスを維持するには、ライブラリを購読しているユーザーがパスワードを更新する必要があります。

購読済みライブラリについては、ダウンロード方法の変更や公開ライブラリとの自動同期を有効にできます。

前提条件

必要な権限は、実行するタスクによって異なります。

タスク 権限
ローカル コンテンツ ライブラリ設定の編集 ライブラリでのコンテンツ ライブラリ.ライブラリの更新およびコンテンツ ライブラリ.ローカル ライブラリの更新
購読済みコンテンツ ライブラリ設定の編集 購読済みライブラリでのコンテンツ ライブラリ.購読済みライブラリの更新およびコンテンツ ライブラリ.サブスクリプション情報の検知
コンテンツ ライブラリの削除 コンテンツ ライブラリ.購読済みライブラリの削除 または コンテンツ ライブラリ.ローカル ライブラリの削除(削除するライブラリのタイプに応じる)。

手順

  1. [メニュー] > [コンテンツ ライブラリ] の順に移動します。
  2. コンテンツ ライブラリを右クリックし、実行するアクションを選択します。
    • コンテンツ ライブラリの説明を編集するには、[メモの編集] を選択します。
    • コンテンツ ライブラリの名前を変更するには、[名前の変更] を選択します。
    • コンテンツ ライブラリにタグを割り当てるには、[タグ] > [タグの割り当て] を選択します。
    • コンテンツ ライブラリからタグを削除するには、[タグ] > [タグの削除] を選択します。

      タグおよびタグ カテゴリの詳細については、『vCenter Server およびホスト管理』ドキュメントを参照してください。

    • コンテンツ ライブラリを削除するには、[削除] を選択します。
  3. コンテンツ ライブラリの設定を編集するには、コンテンツ ライブラリを右クリックし、[設定の編集] をクリックします。
    実行できる変更内容は、編集するコンテンツ ライブラリのタイプによって異なります。
    コンテンツ ライブラリ タイプ 操作
    公開解除されたローカル コンテンツ ライブラリ ローカル ライブラリのコンテンツを他のユーザーと共有するには、ローカル ライブラリの公開を有効にします。
    1. ローカル ライブラリを公開し、そのコンテンツを他のユーザーと共有するには、[公開の有効化] チェック ボックスを選択します。
    2. ライブラリの URL を取得して配布するには、[リンクのコピー] ボタンをクリックします。
    3. (オプション) [このコンテンツ ライブラリにアクセスするためのユーザー認証を有効にします] を選択し、ライブラリにパスワードを設定します。

      ライブラリをパスワードで保護する場合、ライブラリの購読を希望するユーザーに URL とパスワードの両方を提供する必要があります。

    4. セキュリティ ポリシーを有効または無効にするには、[セキュリティ ポリシーの適用] を選択または選択解除します。コンテンツ ライブラリのセキュリティ ポリシーを無効にすると、既存の OVF アイテムを再利用できなくなります。
    5. [OK] をクリックします。
    公開されたローカル コンテンツ ライブラリ 公開されるローカル ライブラリの次の設定は変更することができます。
    • サブスクリプション URL をライブラリにコピーし、他のユーザーが購読できるように送信することができます。
    • ライブラリは、[公開の有効化] チェック ボックスを選択解除することによって公開解除できます。このライブラリを購読中のユーザーは、ライブラリと同期できなくなりますが、以前に同期されたコンテンツは引き続き使用できます。
    • ライブラリの認証を有効または無効にできます。
    • ライブラリが公開されていて、パスワードで保護されている場合は、vSphere Client で認証用のパスワードを変更できます。
      1. 現在のパスワードと新しいパスワードを入力します。新しいパスワードを確認します。
      2. [OK] をクリックします。
    • セキュリティ ポリシーを有効または無効にするには、[セキュリティ ポリシーの適用] を選択または選択解除します。コンテンツ ライブラリのセキュリティ ポリシーを無効にすると、既存の OVF アイテムを再利用できなくなります。
    サブスクライブ済みコンテンツ ライブラリ 購読済みライブラリの以下の設定は変更することができます。
    • 公開ライブラリとの自動同期を有効または無効にします。
    • 公開ライブラリに対する認証用のパスワードを更新します。
    • ダウンロード方法を選択します。すべてのライブラリ コンテンツをただちにダウンロードするか、必要に応じてライブラリ コンテンツを随時ダウンロードできます。

      コンテンツを必要な場合にダウンロードするオプションからすべてのライブラリ コンテンツをただちにダウンロードするオプションに切り替えると、同期タスクが開始され、コンテンツのダウンロードが開始されます。公開ライブラリに含まれるアイテムの数とサイズにより、タスクで必要とされる時間とネットワーク帯域幅が決まります。

    • セキュリティ ポリシーを有効または無効にするには、[セキュリティ ポリシーの適用] を選択または選択解除します。コンテンツ ライブラリのセキュリティ ポリシーを無効にすると、既存の OVF アイテムを再利用できなくなります。