DataSet 機能を使用すると、vSphere Client と仮想マシンのゲスト OS 間でデータを共有できます。DataSet を使用すると、ゲスト OS の構成、およびゲスト OS 内で実行されているソフトウェア アプリケーションとエージェントの構成に使用できるデータを交換できます。
DataSet 機能は、頻繁に変更されない情報を対象としています。目的の情報を DataSet エントリに整理する必要があります。DataSet のパーシステント データは、任意のキーと値のデータにできます。このデータは、ソフトウェア アプリケーションおよびエージェントで使用できます。
DataSet 内にキーと値のペアを作成し、その後キーの一覧表示、値の更新、またはキーと値のペアの削除を行うことができます。
- ゲストのデプロイ ステータス:実行中のデプロイ スクリプトを含むゲスト プロビジョニングを実行する場合。DataSet は、構成データとデプロイ スクリプトをゲスト OS に提供できます。その後、ゲスト OS は、可能性のあるエラーを含むステータスを報告します。
- ゲスト エージェントの構成:管理アプリケーションでゲスト内エージェントを構成する必要がある場合。管理側では、DataSet を作成して構成データを入力し、ゲスト エージェントがそのデータを読み取り、そのデータに応答します。
- ゲスト関連のメタデータまたはその他のアイテム。
DataSet アーキテクチャ
DataSet 機能は、vMotion による仮想マシンの移行、仮想マシンのクローン作成、仮想マシンのスナップショット作成などの仮想マシン操作をサポートします。omitFromSnapshotAndClone
パラメータを使用して、仮想マシンのクローン作成、スナップショットの作成、または元に戻す際に DataSet 情報を保持できます。
たとえば、omitFromSnapshotAndClone
を true
に設定した場合、スナップショットを元に戻しても DataSet 情報は保持されません。
omitFromSnapshotAndClone
を false
に設定し、仮想マシンのスナップショットを作成すると、DataSet の情報がスナップショットに含められます。以前のスナップショットに戻すと、DataSet 情報がスナップショットの作成時点に戻ります。
DataSet の要件
- vCenter Server 8.0 以降。
- 環境内で実行されている ESXi ホストは、ESXi 8.0 以降である必要があります。
- 仮想マシンのハードウェア バージョンが 20 以降である必要があります。
- 仮想マシンは最大 1,024 個の DataSet をサポートし、各 DataSet には最大 1,024 個のエントリを指定できます。
- 各仮想マシンには、最大 100 MB の DataSet データを配置できます。
- キーは 4 KB 以下で、値は 1 MB 以下にする必要があります。
データ セットの詳細については、『VMware Guest SDK Programming Guide』を参照してください。